「それでも『生きていかなきゃあならん』のです」波紋 赤福餅さんの映画レビュー(感想・評価)
それでも『生きていかなきゃあならん』のです
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人生は『選択』の繰り返しなのですが、当然「選択する立場」と「選択させられる立場」があります。
後者の場合では相当ストレスがたまってきてその結果、『依存』がはじまります。
主人公は嫁としての立場からか、夫や息子、仕事に家の管理まですべて完璧に対応していました。
ただ或る日の原発事故による『雨粒一粒』によって今までの人生が狂い始めます。
知らぬ間に嫁としての立場に依存する生活を送っており、夫の失踪を機に日常がどんどん崩れさっていきます。そして心の拠りどころを失います
しかし実は内心それを望んでいたのかもしれません。
依存からの脱却として。
自立を目指すように決め、ターンを『選択する立場』にシフトさせたことで人生が好転し始めます。(夫が棺から落ちたのを見て笑うブラックユーモア等)
現実パートは、プールで誰にも邪魔されない大きな波紋を広げて前に進んでいき、心象パートでは多くの雨粒の中フラメンコで門出を祝っているのかなと思いました。
そして自立した女性になった。
映画全体としては「少し長いかな」と思いました。
筒井真理子さんの演技が素晴らしかった。そして美しかった。
彼女を主演にされた事に感謝します。
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