「砂漠のトカゲ」最後まで行く 琥珀糖さんの映画レビュー(感想・評価)
砂漠のトカゲ
砂漠の灼熱の砂に片足を上げ下げしながら、
アチチ!!achichi!!アッチチ!!と・・・
それでもそこを離れない種類の人間!!
(スリルが癖になるとか、有りませんかね?)
警官もヤクザも共通するのは、《スリルがある》事ですかね。
拳銃所持してるだけで、
スリル(緊張感)が有りますよね(違うか?!)
(万が一にも、発砲すれば・・・とかね。)
まして裏金(とか汚職や横領)に手を染めていれば、
スリル・メガMAX!!
《あらすじ=ネタバレです》
警察官の工藤(岡田准一)は、母親が危篤との知らせで、
病院へ向かう途中だった。
工藤は酒気帯び運転中で、
妻(広末涼子)からは「お母さん、危篤よ」と、
続き「今、亡くなりました」の会話。
気が動転して、飛び出した男を轢いてしまう。
しかもトランクにその死体(死体役は全身タトゥーの磯村勇斗)を、
入れたままで、検問を受ける羽目に・・・
日本ならバレれば逮捕そして懲戒免職・・・だけれど、
ご存じの通り、韓国映画のリメイクですし、
ノワール映画ですので、エンタメです。
岡田准一は悪い事は悪いけれど綾野剛ほどではない。
岡田くんは、アクション少なめコミカル寄りですが、
娘の真奈ちゃんに見せる顔に、なんかパパっぽくて
実生活をちょっと覗き見した感じ。
綾野剛は如何にも切れそうなエリート監察官を、
悪そう!!ヤバそう!!怖そう!!
が、実際に、怖い!!悪い!!ヤバイ!!キレッキレ!!
その切り替え・・・すごい演技力でした。
ラストの泣き笑い
(これ、未だかって見た事ない表情(*☻-☻*)
これ脳裏に張り付きましたもん!!
中盤では救世主かも?
見逃してやる、矢崎(綾野剛)ですが、
彼はどうしても死体が必要だったのです。
【ネタバレのネタバレですが】
韓国映画では、
死体の胃の中にラストに開ける《扉》の鍵を飲み込んでいた。
日本リメイクでは、その扉は死体役の磯村勇斗の指紋認証が
必要だったのです。
(工藤が死体の指を切断してました)
韓国版のお葬式の喪服はチマチョゴリだったり、
土葬だったりするので、
墓を掘り起こして死体の胃の中から鍵を取り出すシーン、
とかも、ありました。
12月29日に始まり、
12月28日で、実は交通事故の前ぶりがあり、
12月31日の深夜のカウントダウンと花火で、
年が明けても、
ゾンビのように工藤も矢崎も復活して、
(車にダイナマイトで吹っ飛んだのに矢崎はマジ・ゾンビ!!)
完全に違うのはラスト!!
札束と金塊が誰のものになるか興味のある方は、
韓国版をご覧くださいね。
ラスト、
韓国版の、日本のリメイクも一長一短!!
(日本の方が、クスッと笑えるかな!!)
共感有り難うございます。おっしゃるように、警官とヤクザはスリルで括れますね。拳銃やドスは、金と力に結びついて、人も人生も狂わせる。
この作品では、我を忘れたアチチの男を表現する岡田准一と綾野剛が、はたから見ていても心配になるほど強烈でした。