ミステリと言う勿れのレビュー・感想・評価
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リスペクトとクリエイティビティ
"横切るはあるけど縦切るはない" とかハッとする視点が存分に織り込まれてる独特の世界観が酷く不安定で美しいコミック原作があって、うわーなるほどこんな配役とこの演出で描くとこう映像化できるんだっていう秀逸なテレビドラマがあって、連載初期のエピソードだけども巻を跨ぐ勢いで大作過ぎたやつを取り上げたのがたぶん本作
原作読んでて観ると、ああ、あの話をそう切って描くのかなるほどというまるで落語聴いてる感覚、そして恐らく、逆にあるいは全くの初見でもきっと面白いはず、それって凄いことなんではなかろうか
もともとの世界観への共通したリスペクトがまずあって、その上で任せられた表現フォーマットの上で個々の才能の創造力が大爆発、実に日本的で素晴らしく楽しい
狩集家の一族
菅田将暉=久能整で脳内に定着
面白かった。テンポよく上映時間もちょうどいいと思う。
菅田将暉がうまく役を掴んでいる。原作よりコミカルさ多めな整くんだけど違和感なし。
すでに菅田将暉=久能整で脳内に定着してしまった。
理路整然とした内容を淡々と滔々と話していくところは気持ちが良い。
原作の「狩集家遺産相続問題」は、未読ですが映画化にはちょうどいいエピソードだったかも。
舞台が広島なので、映画化で観光名所巡り的になるかと思ったが必要最低限で散漫にならずよかったです。
犯人は割とすぐ分かるけど、そこに至るまでの展開が見応えがある。
女優陣が贅沢で、こんなヒトがちょい役の訳がない、とミスリードを誘う効果もあると思いました。
「鬼の集い」のイラストが田村由美で、ちょっとうれしい。
整くんの「金言」は納得。言われてみればその通り。
彼が「おじさん」が嫌いなのは、社会的に既得権をもった存在で、自分たちにだけ都合のいい解釈を普遍的なものと錯覚させて押し付ける、それが「おじさん」だからでしょう。
個々のおじさんが嫌いなわけではないと思う。
でも、他の面々が好き勝手する中、もくもくと台所で働く汐路の母への気遣いはないの?
親戚一同集まる場で常にこき使われる「嫁」は今でも存在しますよね。
狩集家にはお手伝いさんはいるものの、そういう人が眼の前にいるのに、それはスルーで良いんだろうか。
使われるだけ使われ、夫の不始末を親戚一同の前で土下座するような立場なのに相続からは外されているから汐路が遺産相続しないと路頭に迷うかも。
もしくは、亡くなった夫の個人財産はありそうなので、それを相続、晴れて狩集一族の「嫁」をやめて自分の人生を生きられるかな。
彼女がこの後どうなるのか気になります。
期待に違わぬ出来栄え
言葉の言霊…⭐︎
漫画版、TV版も人気の物語。
今回もほぼ期待通りの出来上がり。
広島が舞台(それも雪の!)で始まり、菅田将暉演じる久能整が原菜乃華演じる狩集汐路に突然
家の遺産相続で殺人が起きるかもしれないと唐突に言われ事件に関わっていく。
原作の漫画、ドラマを知っている方は犬堂ガロの紹介という形をとっているから、何となくわかるが、
そうでない人にとってはどうなんだろう⁇
まぁ、とにかく「狩集家」という大地主の代々の因習に絡んで汐路と兄姉の4人の親が全員
自動車事故で同時に亡くなり、整くんがその謎を解き明かしていく。
鬼の言い伝えを引き継ぐ一族の掟等は「犬神家の一族」のようだし、他の蔵のエピソードとかも
どこかで聴いた(読んだ)ことがあるような気もするけど、それを全部すっ飛ばして
面白くしているのは、ひたすらに整くんの言葉。
整くんのセリフなくして、この物語は成立しないし、整くんを演じる菅田将暉も素晴らしい!
TV版が始まった最初は、原作のファンはイメージが違う!という意見もあったが、今や
久能整🟰菅田将暉くらいの認識になったのではないか。
犯人は、半ばあたりで察しがつくけど、それでも最後まで観客を引っ張っていくのは整くんの
言葉だと思う。
ほかの役者さんも揃ってるし、原菜乃華が少しわざとらしい感じして 物足りなかったなぁ…
最後に登場する松嶋菜々子がひたすらに美しい。
でも、なんといっても監督でも脚本家でもなく「久能整」というキャラクターを生み出した
原作者の田村由美!
キャリアのある漫画家さんだけど、こんな代表作を生み出すなんて すごいなぁ。
ドラマでガッカリした人は是非
とても誠実な実写化
公開直後「3連休 最終日」に観てきました。
原作では、比較的早くに出てくるエピソードですよね。
規模が大きすぎてドラマでは省かれたのだろうと思っていたけど、映画で実写化されるとは♪
もともとがよく出来たストーリーなので、変な改変がなければ良いなと思っていたけど、杞憂でした。
多少の省略はあったように思うけど、概ね誠実に実写化。
だからといって「原作を読めばいーじゃん(映画にする必要なかった)」という類のものでもなく、原作ファン・ドラマのファンとも楽しめる作品になっていると思いました。
そして、本編とは関係ないけど、King Gnuがとても良い。
この作品の世界観に、とても合っていると感じます。
最近、映画のエンドロールを見ながら「なぜ、この曲⁉︎」ということも多かったんですけど、バチっと合っています。
気持ちよく映画館を出られますね。
愛すべきキャラクター
まさにミステリと言う勿れ
原作は未読、ドラマもほぼ観てませんが問題なく楽しめました。
主人公の洞察力が鋭く事件の真相に迫るとともに、クセのある言動、とぼけたリアクションにより緩急があって最後までテンポよく鑑賞できました。
現在進行中の謎はシンプルでひねりがなく犯人が分かりやすいけど、事件の根幹となった一族の闇が深く、ルーツを解き明かしていく過程が面白かった。
ドラマを観ていなくても全く問題ありません
お恥ずかしながら、この映画の原作である漫画やドラマを知りませんでした。
映画館の宣伝で、なんだろうと思い、ドラマを全話一気に観てみましたが、面白いのなんのって、主人公の洞察力は過去に観た多くの推理ものに引けを取らないくらい面白く、そして彼の名言は、多くの人のカウンセリングになるのでないかと思うくらい考えさせられてしまいます。
さて映画ですが、正直ドラマを観ていなくても全く問題ありません。
ただ、風呂光刑事や池本刑事が出てこないのは「ちょっとつまらない!!」と思っていたのですが、エンドロールのキャストに「伊藤沙莉」「尾上松也」「筒井道隆」と出てくるではないですか!!
エンドロールで立ち上がらずに、最後まで観てください(^^)
しかし、ドラマはいつになったら最終回が来るのでしょうか?
漫画がまだ連載中だから、原作者しか結末はわからないのかもですね笑
心整う金言集
原作もTVドラマも大ファンという妻と一緒に観に行きました。直前まで妻が大ファンだったことを知らず(汗;)、何か話そうとする妻に「何も言わないで!」とお願いしつつ、無事に事前情報ゼロで観賞できました(笑)。狩集家の怪しい相続会議あたりからぐいぐい引き込まれました。妙な話なのに、段田安則さんが言うと説得力があるし、「お前は誰だ?」みたいに言われた久能整(菅田将暉)のとぼけたリアクションにクスッと笑えて、松山監督の緩急ある演出がとても気持ちよかったです。ミステリじゃないとしながらとてもミステリアスな物語、縦横無尽に張り巡らされた伏線回収の爽快感など魅力満載の作品でしたが、それらを土台に散りばめられた久能整の金言集が心に刺さりますね。セメントの例えもそうですが、「半分こして大きい方をくれる人が優しいとは限らないです。」とか、ここぞという場面で的を射た言葉がピシッとはまるので、スカッとしました。原作者(田村由美)が伝えたいことが凝縮されているような台詞を菅田将暉が淡々と話すのが、とても印象に残りました。常に無表情、話す熱量も低く大袈裟なところがまるでない。なのに、心に染みてくる。甘言、暴言、詭弁…、本当のような嘘が洪水のように溢れている情報化社会にあって、なんだかしっくりこないモヤモヤした苦悩を整えてくれる言葉の数々、これが今作の人気の秘密だったと知り、観賞後は、封印していた妻と延々話し合いました(笑)。
いい事言うな
バランスが絶妙。
ドラマからの流れで見ましたが
ケチを付ける気はないけど
主人公の透徹した瞳を通して語られる正論
ドラマシリーズは見ていなくて今回の映画はキャストに推しで観てみました。
封切りすぐでかなり人気が高い状況で老若男女の幅広い客層に少し驚きました。
しかし伏線の貼りかたがわかりやすいというか、そこまで必死で見なくてもかなり違和感がちらほら。
登場シーンから発言?失言?怪しいなこの人って感じを受けたりとか。。。推理は簡単にわかるものだった。
ミステリーとしては少し不満は残りつつ、想像を超えるドラマ展開(そんなことある?!っていう)で引き込まれてみました。
あとは本作のおそらくシリーズ通しての主人公の透徹した目を通した台詞の数々がいろんな世代の人を惹きつけるんだろうな。。ある種正論ど真ん中
ぽつぽつ語る感じが余計沁みるというか
その独特の存在感という意味で菅田君の目の演技は良かった。あと松下君も良かったな、際立って
あとは柴咲コウさんと松坂慶子さんよかったです。あの2人は読めない部分があったなぁ。
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