「整は、天使か?」ミステリと言う勿れ しゅうへいさんの映画レビュー(感想・評価)
整は、天使か?
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原作マンガは未読、テレビシリーズは特別編のみ視聴済み。
テレビシリーズから続投の面子でメインの活躍をするのは主人公の久能整のみなので、一見にとても優しいつくりでした。
劇場版ってのはこうでなくちゃな、と思いました。
横溝正史テイスト全開な遺産相続を巡る事件に整が巻き込まれる。原作で屈指の人気を誇るエピソードだそうで、その評判に違わぬストーリーの面白さに魅せられました。きっと換骨奪胎もよく成されているのだろうと思います。
整のセリフが今回も刺さる。まさに名言製造機。価値観が変わりました。その独特なキャラに、観ている私だけでなく、登場人物もことごとく魅せられてしまいます。
事件の謎だけでなく、関わった人たちの心までも解きほぐしてしまう。整はもしや天使なのか。いや、そうに違いない。そこは金田一耕助に通ずるものを感じました。
面白かったものの、正直何故この物語が劇場版に相応しいと云うことになったのかは分かりませんでした。テレビシリーズの前中後編、もしくはテレビスペシャルでも充分可能なはず。
映画にするなら欲しいスケール感も皆無でした。
フジテレビ開局65周年記念作品の冠がついているのに、なんだかもったいない気がしました。興行収入的には周年記念作品の面目は保っているので、続編には期待したいところです。
[余談]
柴咲コウ、フジテレビ製作のテレビドラマの劇場版(ガリレオ、コトー、本作)に短期間の内に出過ぎな件(笑)。
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