怪物のレビュー・感想・評価
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子役の演技は印象に残ったが...
始まって40分くらいは興味津々だったが、そのあとは釈然としない。
そこらのエンタメ映画とは違うんだぜ、と言わんばかりの純文学風の内容だが、そのわりには、わざとらしい漫画チックな演出が散見される。例えば、母親が学校に文句を言いに行ったときの学校側の対応なんて、まるで漫画に出てくるような、これでもかと言うぐらい過剰に憎たらしく描いている。また、中村獅童演じる父親は、教師の安月給を馬鹿にしたり、息子に「お前の脳は豚の脳。病気を治してやる」と言ったり、これも漫画に出てくるような性格の悪いサイコパスっぽく描いている。他にも、他の方も指摘しているが、問題の教師が母親に謝罪するとき急に飴を舐めだしたり逆切れしたりするが、これはのちの展開でその教師の本当の姿が180度変わることをカモフラージュするため、わざと「嫌な教師」の演出をしたのだろうが、単に不自然で矛盾する演出となってしまった。
内容は、ある出来事に関して次々に視点が変わり、見る者が思っていた真実も変わっていくという凝った作りになっている。でも結局これが導きだすのは、実はこれこれが真相でした、ということだけの話で、作者が本当に言いたいことはいろんな視点を行ったり来たりするのでぼやけてしまっているように見える。もし、「人は誰でも見方によっては怪物になりうるのだ」あるいは「信じているものは本当に真実なのか」と言いたいのだとしたら、先生視点のパートや子供視点のパートのエピソードはもっと短くていいはずで、あれだけ長いのなら他に何か言いたいことがありそうだが、よくわからない。特に、終盤の子供視点のパートは長くて2人の友情(怪しい関係?)が育まれる物語に変わってしまい、もはや「怪物だーれだ?」とは関係ない展開になっている。そういう意味で、色々なエピソードを詰め込んでいるため焦点が定まっていないように見える。結局なんの物語だったんだろうというモヤモヤした気持ちだけが残った。こういう映画は、いくらでも勝手な解釈で深読みできるので、「いやいや、君は分かっていない」と言われそうだが。
してやられた
普段自分たちが実際目で見てないもの、
子どもの学校の事だけじゃなくて、
SNSやネット記事もどれだけ先入観で良い悪いを決めてるかをまざまざと見せつけられた。
瑛太さんのあの先生の謝罪、あれは謝罪の態度は明らかに
ヤバいやつでしかなかったけども、
それでも悪い奴だと決めつけてしまった自分がいて、
恥ずかしいと同時にしてやられた!手玉に取られた!と
その手法と演出に感動すらしました。
自分で見たもの以外は信じない。と思って生きて来たけど
見て来たものも疑え!と言うのが、
この映画で一番思った事。
子どもの世界は大人が思ってるより複雑で、
悪気もなく言った言葉が、心を壊して行く可能性がある
と言うのもよく分かった。
怪物は一体何だったか、何が怪物を作ったのか?
やはり、それは言葉だったのかなと思う。
完全な悪人などいなく、また完全な善人もいない。
飴を舐めたのが、
怪物だーれだ?
❇️『瑛太さんは何故飴を食べたのか?マジ一番笑うところ😅』
怪物
❇️『瑛太さんは何故飴を食べたのか?マジ一番笑うところ😅』
🇯🇵長野県諏訪市
🔵かーるくあらすじ。
シングルマザーの息子が虐められてるのか?
靴が無くなったり、水筒に泥水、先生に殴られた事を母親に伝える。母親は学校に抗議する。
しかし見方の角度を広げて見ると、おかしいのは学校だけではなかった!いろんな種類の怪物達が現れる青春クライムドラマ。
◉70点。
★彡ややこじつけや過剰な演出も、あった様な気がするが、角度を変えて見るとこんなに真相は違う事に驚きました。
🟢感想。
1️⃣🔺『怪物とは言い難い!』
★彡怪物の表現には見合わないと思いました。
2️⃣⭕️『学校の対応ってあんなに酷いのか?』
★彡瑛太さんも飴を途中で舐めるとか普通ないでしょう😅ちょっとコメディーの雰囲気ありました。
3️⃣⭕️『スタンドバイミーぽくて良かった。』
★彡秘密基地的な環境は癒されるな。
4️⃣⭕️『一筋縄では行かないイジメの実態』
★彡誰でも瑛太さんの様になりうる。
見た時の状況だけでは判断が難しいですね。
👩🏻👦🏻🚃🏞️🧑🏻🏫
苦しくて辛い
火事を起点に少しずつ事実がわかっていくところが、時系列の記憶が追いつかず
もう一度確認のために観たくなるのかもしれないけど、もう一度は辛い
ずっと胸の奥がザワザワして
「かいぶつだーれだ」 が突き刺さってきます
最後の最後になって もしかしてもうラストを迎えているのか?と不安になったところでエンドロール
こんなラストなんだーー岩井俊二作品だから??
とか思いました。ファンタジー
子供を愛している 日々の暮らしがある
なんかおかしい
こうありたいと思うがどうにもならない
モヤモヤする
気づけない 気づいても私ができることは?
なんでこんなに忙しいのだろう
忙しいふりをして本当は煩わしいのかな
モヤモヤする………
とにかくキメツケルのはやめよう
推測や憶測での話は控えよう
認知のズレ
怪物とはなんなのか、という問い
「藪の中」のような作りになっているが、それぞれの主張が食い違うのではなく、それぞれの出来事が組み合わさると事実が見えてくるという作りがうまい。
作中でテレビのドッキリを見ながら「どうしてわからないんだろうね」と母親が言って、息子が「(自分たちは)テレビで見ているからわかるんだよ」と返すやりとりがある。それがこの作品の構成をうまく言い表している。
麦野早織はシングルマザーで息子の湊を育てている。元気な良い子なのだが徐々に様子がおかしくなってくる。早織が問い詰めると、学校で担任の保利にいじめられていると打ち明ける。
早織は事実を知りたくて、学校に行って校長に訴える。しかし、学校側は棒読みの謝罪を繰り返すばかり。それでもあきらめない早織の前に保利が面会し、謝罪する。心のこもらない言葉に早織は苛立ちを募らせる。事態が悪化していく中で、保利が「あなたのお子さんは星川依里という同級生をいじめている」と口走る。
本作には3種類の「怪物」が登場する。
最初の怪物は麦野早織だ。学校側にとって、クレームをつけてくる親は怪物で、事態が大事にならないように対応しなくてはならない。
次は、教師の保利だ。早織にとって息子の湊を傷つける保利は怪物で、事実を確認しても謝罪の言葉をつぶやくばかりの存在だ。
最後に、湊の同級生の星川依里。彼の父親が「息子は怪物なんです」と語る。また、星川は教室でも宇宙人扱いになっている。
時間軸を戻しながら、それぞれの「怪物」の視点で物語が描かれる。
誰が「怪物」なのか、という犯人捜しがテーマではない。
描かれているのは「怪物」の印象に踊らされる人々の姿だ。
現代社会において主にインターネットの問題点としてよく指摘される、陰謀論やエコーチェンバーといった問題が本作にも通じるテーマになっている。ネット社会だけでなく、われわれは印象や噂に踊らされる。自ら作り上げたフィクションの中で生きている。
レビューの最初に書いたドッキリに関するやりとりのように、我々も自分の視点からしか物事を見られないのだからいたしかたない。それが現実というものだ。
現実的な問題とサスペンス・ミステリーの融合
内容は言わずもがなヘビーですが、物語の運びがスムーズでどんどん進んでくれるので、映画としてとても面白いです。
なぜ?と感じていた部分が進むにつれてキチンと分かっていくので、サスペンス・ミステリーとしての気持ちよさもあり。
登場人物の誰しもが怪物っぽさを持っているところが現実的でした。
それぞれ自分が正しいと思う行動をしていて、でもそれが他人にとっては正しくない場合もある。しかも正しさを盾に守ろうとしている存在にとっても…
対話・相互理解は重要ですが、話さない自由もあるよなと思いました。
登場人物1人1人の人間性やバックボーンも、限られた上映時間の中で最低限、しかし十分に描かれていたと思います。
是枝さん、凄い…
保利先生かわいそう‼️‼️‼️
ビルが燃えてるところから始まる。そこに息子が来て「人間の脳に豚の脳を移植したらそれは豚?人間?」という
そんな中息子の片方の靴が無くなったり保利先生にお前の脳は豚の脳みそだと言われたと母親が聞いて学校に伺う。
校長は生きているのか死んでいるのかも分からない表情、担任の保利先生はなにかを暗記してうろ覚えのような口調で謝り出す。先生たちの態度に怒る麦野母。それでも保利から麦野に対しての暴力や暴言が耐えずまた母が学校に行く。保利先生が「麦野くんは同じクラスのよりくんをいじめてますよ」と発言。そこで麦野母がよりくんの家を尋ねると麦野の靴が片方あったり火傷したあとなどの不可解なことがあった。そのあと家に帰ると麦野のカバンからライターが出てきた。
一方、保利視点から見ると麦野が暴れているところを止めようとして手がぶつかってしまい鼻血が出ただけなのに、これらが大事になり保利は謝罪会見をする。新聞にもなった。
そして家にカメラマンが来たりそのせいで彼女も失ってしまう。豚の脳みそらしきものが置かれていたりなど嫌がらせを受け保利は限界そうだった。そして実はよりは他のクラスメイトからいじめられており麦野は傍観していたが、2人気にりなった時は仲良くしていた。
終末になると麦野とよりが仲良くしてるところがよく見られた。よりの家に尋ねた時よりが虐待されている描写があったこれは私の推測だが麦野はよりのことが好きなんじゃないかと思った。
映画のタイトルの「怪物」とはいったい誰のことだろう? 校長?教頭たち?保利?依里?湊?依里の父親?オバマ元大統領は2023年に見た好きな映画の一つにこの「怪物」を挙げているらしい。
動画配信で映画「怪物」を見た。
2023年製作/125分/G/日本
配給:東宝、ギャガ
劇場公開日:2023年6月2日
安藤サクラ(早織)
永山瑛太(保利)
黒川想矢(湊)
柊木陽太(依里)
高畑充希(広奈)
角田晃広(正田)
中村獅童(清高)
田中裕子(伏見 )
予備知識なしで見はじめる。
知っているのは監督が是枝裕和、
永山瑛太と安藤サクラが出演していることだけ。
物語は雑居ビルの火災からはじまる。
早織の息子、湊は学校でいじめられているようだ。
「自分の脳は豚の脳と入れ替わっている。担任の保利にそう言われた」と話す湊。
早織は学校に乗り込んだ。
校長や教頭たちは頭を下げるだけでまともに向き合おうとしなかった。
沙織は何度も学校に押しかける。
保利は「湊は同級生の星川依里をいじめている」と話した。
しかし依里は「自分はいじめられていない。保利はいつも湊に暴力を振るっている」と証言した。
保利は保護者会で謝罪させられた。
そして退職に追い込まれる。
星川依里は友達がいない。
宇宙人と呼ばれてクラスでいじめの標的になっている。
依里が湊にいじめられた確証を得ようと保利は星川家を訪ねた。
依里の父親は息子を化け物と呼び、
「頭に豚の脳が入っているから人間に戻そうとしている」と平然と語った。
ひとりの女生徒は湊がネコをいじめていたと保利に話した。
保利の家には週刊誌の女性記者が押しかけた。
雑誌記者が片山萌美だったのでちょっと驚いた。
他の是枝監督の作品にもちょい役で出ていた。
週刊誌に暴力教師と書かれ、学校を退職する保利。
雑居ビル火災の夜、ライターを持って出歩いていた依里。
映画のタイトルの「怪物」とはいったい誰のことだろう?
校長?教頭たち?保利?依里?湊?依里の父親?
満足度は5点満点で4点☆☆☆☆です。
オバマ元大統領は2023年に見た好きな映画の一つにこの「怪物」を挙げているらしい。
教職志望者が減らないか心配
衝撃
タイトルが秀逸
事前情報なしの鑑賞。タイトルから、キャハハと笑いながら人を殺めるこどもたちのホラーサスペンスかなと思ったら全く違いました(反省)
主役の交代と時系列が前後する構成でややこしいが、伏線が自然に印象づくように作られていて、回収パートではどれもが全く違うかたちで出てくる。
「嫌な奴」として出てきた人物が、別の視点では「いい人」になる。チラホラ嫌な奴が残っていたがそれは単に掘り下げる尺が足りなかっただけで、また別の視点で見ればその人にも主張がありストーリーがあるのだろう。
そうなると結局、怪物だーれだ?とのキャッチコピーに対し、素直に怪物探しをし、ある場面ではあいつムカつくだとか、次の場面ではあいつが悪いだとか、そういう犯人探しをしていた自分こそが怪物なんじゃないかと思えてくる。
ラストは作り手からの優しさとだ思います。あれがなかったら本当に誰が悪かったのか、どうすればよかったのかを探す怪物になってしまっていた気がする。
それにしても子役含めてみなさんの自然な演技が素晴らしいですね。
安藤サクラさんと瑛太さんの、主役パートの凛とした感じと、そうじゃないときのモブっぽさの差が改めて役者さんや演出の力を感じます。
良い作品 是枝監督作品にしては物足りない
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