「普通じゃなければ可哀想なのか?幸せじゃないのか?」怪物 ttさんの映画レビュー(感想・評価)
普通じゃなければ可哀想なのか?幸せじゃないのか?
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最初の重要な展開を見た私も母親や先生と同じように真実を知らなかった。
ただ、2人だけの世界で幸せに生きているという真実を2人だけが知っていればそれでいいのかもしれない。
多くの人が手に入れられるものが幸せ、当たり前のことが当たり前にできる環境が幸せであるように、2人にとってはこれが当たり前で、幸せなのだと思う。
もはや真実を知りたいという自分のもやもやを満たすためだけの行為すら正しいのか分からない。
誰かが嘘をついてる、ついてない。
誰がやった、やってない。
自分は間違ってない、貴方が間違えてる。
自分のため、学校のため、利益のため真実を虚偽にするような屈折した考えをするのはいつも大人たちで、自分を犠牲にしてでも目の前の幸せを守りたい気持ちを優先できる子供達の素直さに、自分の10代を思い出した。
こう言った「何気ない日常にある何か」について触れる類の作品はいつも「普通」や「当たり前」とは何なのか考えさせられる。
ラストシーンでは映像の色味ももちろんだが、世界が明るかった。2人だけの世界で幸せに暮らしている、つまり死を意味するのかと個人的には感じました。
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