「死の重さ、悲しみの深さは誰にも測ることが出来ない」怪物 Apollōn_mさんの映画レビュー(感想・評価)
死の重さ、悲しみの深さは誰にも測ることが出来ない
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今更ですが、坂本龍一さんの音楽目当てで、映画館行って来ました。
ラストシーン、私は直感的にあの2人は死んじゃったのかな…と、思ってしまいました。正直、生きていても地獄かと。放火と、あれほどに大きくなってしまった事件を思うと、、、
でも、それでは悲し過ぎるので、助かる。あれはその時に見ていた夢、と脳内補正し直しました。
私はつい、母親目線で見てしまうのですが、始めの頃のシーンで、「え?髪切ってて、何で子どもに聞かない?」「え、水筒に砂、何で聞かない?」そのうちに、車がドーン、、、
ぜーんぶ繋がっていくんだから、もっとちゃんと話そうよ、子どもと。と、つい思っていましたが、湊君がお父さんの不倫?事故死の事を話したところで、「お母さん、ずっと心に蓋して生きて来たのかな、、、」と。その悲しみの深さと、それをなかった事のように振る舞う姿に、苦しさを感じました。
校長先生も、ヒー!人造人間なのかこの人は…と思いましたが、港くんとの楽器の場面や、床を懸命に掃除する姿などで、あー、この人は大丈夫の人なんだ、だからこそお孫さんの事故が、精神に混乱をきたすほどの大ダメージなんだろうなぁと。
人の死や不条理な別れは、ものすごく凄く重みがあり、時間が経ってもミシミシと周りの人々を巻き込みつつ、心へ影響を拡げて行くんだなぁと、想像しました。そして単に悲しみ、とだけでは言い切れない複雑な、人々を飲み込んでいく怪物にもなるのだなぁと思いました。
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