すべての夜を思いだすのレビュー・感想・評価

ハッキリ言うとまだ映画撮るだけの力量がないだけでは？

映像が綺麗だとか言うが、そんなでもない気もするし、濱口竜介監督のカメラやってる人なんだから当然っちゃ当然。しかし、また女の子映画。

スカラシップは過去にも名作や名監督がたびたび出てきていて今作も期待大で観に行ったが。レベルが低いと感じる。
前半の芝居は濱口竜介っぽい読み方で進むんだけど、若手の女子2人が出てきたら急にアドリブっぽく自然っぽさ押し出して、統一感ないし、シナリオもそんな感じで結局どうしたいのか？わかんないまままとまりも無く、まとまらなくても良いんだけど面白い映画らしいのが何にもなくて、だんだんイライラしてきた。

杉田協士監督作品はずっと観てられるし、意味があるんだけど、こっちはまだ思いつくままやってるだけで、若さにかまけつくってないだろうか？

過去のスカラシップはすごい作家性がたくさん出てるので、ほんとうに性別とか、年齢とかそんなんどうでも良いから面白いの撮れる人に撮ってほしい

意外に楽しめた。
ひと気がなく経年を感じる多摩ニュータウンが、出来合いの巨大なセットのようで、全編を支配するオフビート感とちょっとズレた不思議な調子のBGMやダンスが、ヤケに馴染む。
そんな世界で、女性3人を中心に過去の記憶と現在の記号が丁寧に積み上がっていく感じは、観ていて心地よさを感じた。
花火のシーンにおける「火を消すな」という台詞は劇中最も強く感じ、未来を感じさせた。