「最高のスタッフに最高の映画」東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編 決戦 よっちゃんイカさんの映画レビュー(感想・評価)
最高のスタッフに最高の映画
タイトルで普通に手のひら返しをします。
制作の皆さん本当にすいませんでした。
何もかもが最高すぎる。
最高の役者陣で最高の物語を最高に素晴らしく実写化してくれた。前編は一虎役の村上さん一強という感じだったが、今回は他の役者さんもご自身の実力を如何なく発揮されていて本当に素晴らしい演技合戦になっていた。以下キャラ毎に述べていきたい
稀咲鉄太
前編では影に潜んでいた稀咲がここにきて序盤からフルスピードで最高の芝居をしてくる。半間の「手に入れたいもの全部手に入れた」に対してのどこか寂しさをたたえた表情。場地が現れた時の場地に対しての嫉妬と羨望の眼差し。場地がテッペンに迫ってくる時のドッシリと構えているようでいてその実怯えている絶妙な表情。その全てが絶妙で素晴らしい。東卍の集会で「俺が欲しいものはこれだよ」と呟く時の笑み。ドブのような黒さよりかは少し透明だが、仲間が欲しいと思うくらい深い孤独に堕ちた男を間宮さんが好演。
そして尚且つその深い孤独を抱えた男はさまざまな策を弄して欲しいものを手に入れようとするが、それは自分をその欲しいものに近づけるのではなく欲しいものを自分のところへ引きずり下ろしていく。ある種不器用な男の悲劇性まで感じさせたのは見事。
佐野万次郎
吉沢亮かっけぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!これに尽きる。集会の時の「ガキになっていいか」からの一連はおりょう節全開という感じで男の自分でも惚れそうになった。それでいてかっこいいだけでなく場地が刺された後の“向こうの世界”に行ってしまった具合等々。後々問題になる黒い衝動を仄かに感じさせつつ止まれない男の怖さがとても出ていた。
場地さん
自身の気持ちを隠している前半は苦戦という感じであったが、決勝で稀咲に立ち向かうあたりから覚醒。皆から慕われる兄貴分的な人柄が良く表現されていた。
松野千冬
え、高杉真宙さん天才すぎんか。このハロウィン決戦編の名シーンと呼び声高い墓前でのペヤング半分このシーンも原作とアニメで上がりまくった合格点を軽々と超えてくる表情や声でこのシーンで初めて泣いた。今まで観てきた高杉真宙さんの芝居の中でもダントツトップに上げることができる。
羽宮一虎
一虎の行動には一貫性がない。元々慕っていた筈のマイキーをなぜ執拗に憎むのか、同じバルハラの仲間だったはず場地を稀咲のたった一言で何故刺してしまうのか。この一貫性の無さに見事に一本の芯を通してリアルな人間として描き切った村上虹郎さんはとんでもない。自分がしでかしてしまったことに対してどうすればいいのか分からずマイキーを殺す事で自分が正しかったと思いたい。そんな混乱の中に陥っている一虎を好演。連行されていく時のマイキーの目を見て自分がこれから1人になることを悟り、稀咲の甘言に惑わされ更に孤独へと堕ちていき、唯一手を差し伸べてくれてる場地をも刺してしまう男の悲劇を見事に描き切った。
花垣武道
武道そのものとしか言いようがない。前編に引き続いて素晴らしい芝居だった。
又、構成も見事でラストの終わり方が成程という感じだった。このハロウィン編が武道がひなだけではなくマイキーを救う決意を固めるまでの物語であることがよくわかった。