「現実ほど恐ろしいものはない!」VORTEX ヴォルテックス ひでちゃぴんさんの映画レビュー(感想・評価)
現実ほど恐ろしいものはない!
ある老夫婦を通して死を考えさせられる映画だった。
心臓病を患う夫と認知症の妻。
どこにでもありそうなシチュエーションを
画面を二分割にして、それぞれの視点&同時進行で
見せられていく。
それぞれが患う病はもちろん怖いが、
夫婦で暮らしているがゆえ、
双方ケアが大変だということ。
双方といっても妻は認知症なわけだから、
夫のケアどころではない。
そういうシチュエーションがまず怖い。
息子が時折家に来るが、
放蕩息子ゆえ、両親の面倒を見きれない。
そんな中、徐々に近づく死。
死を迎えるにあたり、
いろいろと準備をしておく必要がありそうだ。
そこにあらためて気づかされる映画だった。
妻が息子に依頼してもってきてもらっていたDVDが
気になった。画面には映し出されているものの
実に奇妙な光景が目に飛びこんできたので
気になったのだ。
どんなホラー映画よりも
自分にも確実に訪れるリアルな死を描いた作品か
もっとも恐ろしいと感じた。
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