「「すべてうまくいきますように」はハッピーな結末だった」VORTEX ヴォルテックス ばとーさんの映画レビュー(感想・評価)
「すべてうまくいきますように」はハッピーな結末だった
先ず、中高年のかた、及び身内に要介護者がいるかたには鑑賞はお勧めできません。
どうしてもというなら、メンタルごっそり持っていかれますので、観られる場合は心身ともにコンディション万全で劇場へ。
夫は映画研究者みたいな設定だけど、これそのまま高齢化したおたくに置き換えられます。
施設は絶対嫌だと拒絶するのは、正直あるあるでやはり誰でも。とくにおたくは本を全部捨てて施設に入るなって選択は絶対無理無理無理。
老々介護なのに夫が著述にかまけてたり、映画仲間との会合で奥さんを放っておきすぎ、とかその歳でまだ愛人に未練たらたらかよ(多分フランス人あるあるだろうけど)とかつっこみもあるけど、逆にそのへんがリアリティなんだろう。
時制をあわせた、異なるふたりの人物の視点による二画面表示は、要所要所で効果をだしていたと思う。夫が入浴中に妻がアレしてしまうとこととか、終盤近くあたりとか。
ただ字幕拾っていると片方の画面の出来事を見落としがちなので、少し後方の席で視線移動量少なくふたつの画面を観られるように鑑賞したほうがいいかな(わたしは最前列席でみたので2画面の情報を拾うのに結構しんどかった)
昨年に観た「すべてうまくいきますように」のお父さんの選択が唯一の解答かなと思えてしまう。(あれも結構メンタルにきたけど、むしろお金持ちだからできる、ある意味ハッピーな選択でもあるのね)
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