それでも私は生きていくのレビュー・感想・評価
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書棚がその人を現している
記憶を失って行く病気の父 本人はまるで抜け殻のようになってしまった 書棚を見るとそこにはいつもの父がいる 施設の職員と入居者で歌を歌ってるところ、もう本人はなんとも思ってないけど、ああいうのは見てると哀しくなるんだ あれは父じゃない サンタのくだりは子供たちが可愛くて親たちが可笑しくて幸せなシーンなのに 泣けて泣けて
日本もフランスも同じなのね…
介護、一人親とかは、日本でもよく見る風景なのかも…。まあ、母親は仕事があって極端な貧困がないだけマシかもね…。 そういう意味では、よくある話かも知れないけど、物語は大きな変化もなく淡々と進む。 言ってしまったら不倫なんだろうけど、そのあたりはオブラートに包んだような表現で、日本とフランスの違いはよく解らないけど、修羅場は描かれず、最後はそうなっちゃったのね…という不安を感じさせる形で終わっていく…。 劇中にもあったけど、飽きるのではなく、慣れるんだと思う(当たり前になっていく)。 そうなった時に、どうなるんだろう…と一抹の不安が常につきまとったかなぁ…。でも、そうなったとしても、それでも生きていくんだろうな…。
レディースデイ950円とは凄い‼️
本日はこどもの日ですが、シネスイッチ銀座は、レディースデイということで、女子なら950円で映画が見られます。チケット売り場も入館も行列が出来てました。 10:10のレア・セドゥーの映画もほぼ満席。ぱっと見の印象では、女性客が9割‼️ ということで、クレマンが無責任な下衆野郎でなくて、ホッとしました(これからどうなるのかはわかりませんが、一応それなりにレア・セドゥーが救われないことにはならないよね、という終わり方だと私は理解したのですが、女性目線ではどうなのでしょう?)。 基本的には、あるシングルマザーとその家族に関わる日常を淡々と描いていくので、ストーリー的に盛り上がることはありません。たぶん、鑑賞者それぞれの体験を通して共感する部分がどの程度あるのかによって、胸に沁みるか、つまらないと思うか、受け止め方は様々だと思います。 私にとって一番心に残ったのは、というより羨ましいと思ったのは、施設に入居した父親の遺品(まだ死んでないけど)整理をしてる時の母娘の会話。 ドイツ文学(哲学)に造詣の深い父親の蔵書を本棚に移しながら、レア・セドゥーが娘に言います。 (以下の会話は、私の怪しい記憶に基づくので、多少脚色が入ります) 母 これらはお父さんの人生なの。 娘 でも人の書いた本だよ。 母 背表紙を見てると、これらの本を選んだ人の思いが集まって肖像画になるの。 断捨離しなきゃ❗️ と言いながら、私の買った本やDVDを、一気に処分したがる配偶者の圧力をいつもかろうじてかわしてきた身としては、もう泣けてきて泣けてきて…😂 難しい哲学書や高尚な純文学とかは無いけど、本屋大賞とかこのミス大賞はあるし、小津や黒澤よりもタランティーノとかトム・クルーズとかのほうが多いかもしれないけれど…
酸いも甘いも経験した大人のための映画。
試写。 大人だから泣いてる場合ではないし、 感情的でばっかりはいられない。 それでも悲しさや恋しさじれったさは突然やってきて心をかき乱す。 どんな時もアップダウンしながら続く人生を見つめる、情緒豊かな一作。 __________ これは、個人的には観た人と話したくなる映画でした。 大きな波があるわけではないストーリーですが、 人生とは…子にとって親とは…抗えない恋心とは…など色々しみじみと思い巡らす作品となっています。 酸いも甘いも経験した大人のための映画なかんじ。 あとはもう、レア・セドゥの輝きから目が離せない… キュートさもあれば、艶っぽさもあり… 彼女ならではの魅力が満載となっています。 彼女が着こなす赤いニット、ゆるっとしたノースリーブ、タイトスカートやデニムスタイルなどファッションも魅力。
この人はどの顔の時も優しい
主人公は母で娘で事情のある彼の恋人で翻訳家、多すぎる肩書きを全部こなしながら毎日忙しい日々が続く。 自分で精一杯になりそうな日々なのに、自分より相手の気持ちを重視して寄り添いながら生きている優しい彼女。誰しもが誰かの全部の顔を知ってる訳じゃないけど、この人はどの顔の時も優しいと思った。 大好きなお父さんは献身的に世話をしている自分より、週一で会いにくる恋人の話しばかりすることがしんどくて何度も涙するのに、それでも彼女はお父さんに会いにいくのが泣けた。 「選んだ本から人間性が見える」は真実の言葉だと思う。一番その人の脳内を物語ってると思う。他所のお家に遊びに行ったら本棚は見てしまう。その家の人々の興味の対象がよくわかる。 病室の彼よりも、本棚の方が彼らしく感じるという話もとても納得。好きなシーンの一つだった。 あとはフランス映画の色彩美はやっぱり素晴らしいねー! 背景と洋服の色が本当にすごくオシャレに配色されていて、どの場面観ても絵になるなと思いながら観た。アジアには出せない色だよなといつもヨーロッパ映画を観ながら思う。 すごく色々思う所はあるけど、彼女が本当に優しいので、穏やかな気持ちのまま終わりました。1番人生で役割の多い忙しい年代の女性に是非観てほしい映画です。
GWの真ん中に公開されるフランス映画ですが、考えるところ多め(先行オンライン試写会は一律ネタバレなくてもネタバレ扱い)
今年135本目(合計786本目/今月(2023年4月度)30本目)。
fanvoiceさまのご厚意で早く見ることができました。
フランス映画で、フランス映画らしく余韻を残して終わるタイプの映画です。ただ、趣旨までわからず「それも各自で考えてね」ではなく、映画の趣旨は「シングル女性の大変さ(子育てなど)」「介護問題」といった、現在(2022~23)の日本はもちろんフランスでも問題提起されていることが描かれています。この意味では問題提起型の映画かな、と思えます。
一方で、このような趣旨であるため、(お話自体は架空としても)淡々と進むだけでアクション映画でもホラー映画でもないので淡々と進んでしまう点は確かにあります。ただ、問題提起型の映画は概してそうなってしまうのは確かだし、この映画は上記の2つに述べたこと以外の論点も入ってきていますので、そのような「コメディのお時間」を設けることができなかったし、そもそもすべきでもなかった(問題提起型の映画でいきなりコメディを混ぜられると、映画の主義主張が何かわからず混乱する)というところです。
GWの間も多くの映画が封切になり、「どちらかというと」ミニシアター中心になるのではないか…と思えますが、主人公がこうしたこと(子育てや親の介護等)にかかわっているのは女性の方なので、女性の方が見られると好感度はアップするのかな、と思います(もちろん男性の方が見ても何の問題もありません)。
なお、採点において特に差し引く要素は見当たらないため、フルスコアにしています。
サンドラ
2023年4月23日 映画 #それでも私は生きていく (2022年)鑑賞 徐々に認知症が進行する父の介護、小学生の娘との生活、新しい恋人との不倫関係、通訳の仕事・・・ 色んな悩みを抱える等身大のシングルマザーを #レア・セドゥ が好演しています @FansVoiceJP さん試写会ありがとうございました
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