「何をやっても中途半端」レディ加賀 サプライズさんの映画レビュー(感想・評価)
何をやっても中途半端
辞書に載ってもいいほど、完璧な笑顔を浮かべる愛しの女優・小芝風花。彼女が主演の最新作は石川県にある加賀温泉を舞台に、タップダンスで温泉街を盛り上げる女将たちを描いた、地元プロモーション映画。めちゃくちゃ期待していたのに...何コレ?小芝風花という圧倒的な力を持ってしても、あまりにお粗末な脚本に頭を抱えてしまう。世界で一番好きな女優の主演映画ですから、かなりの贔屓(ひいき)がありますが、それでも尚この点数。...とても擁護できない。
ある程度の笑いは挟みながらも、ハートフルな人間ドラマとして、地元を盛り上げる観光映画として一心している作品と思いきや、最後までドタバタコメディで終わってしまった。なんにも笑えない。セリフも全部安っぽい。行動ひとつひとつ古臭い。の最悪な3コンボ。3日で作ったような、これっぽっちも練られていないストーリー。「アナと雪の女王2」を彷彿とさせる、何もかもバラバラな登場人物。これ結局、何に向かってるの?筋が粗すぎてどうしようもありません。
この雑なカットとカメラワーク、やる気を感じられない演出、どこかで見たことあるな...と思ったら、昨年の「レッドシューズ」にそっくり。それもそのはず。同じ監督でした。はぁ。必死に盛り上げようとしているんだけど、とことん空振っていて、1発クリーンヒットがあればいいものの、どれもこれも当たっていない。映画にしよう!と思い立った意欲は賞賛に値するが、これはあまりに酷すぎる。
可愛すぎる小芝風花と美しい檀れい、「おしょりん」に次ぎ北陸観光大使している森崎ウィン。この3人で大いに救われている。もし脚本を見て断っていたら。そんなことを想像するとゾッとする。小芝風花のタップダンスの成果が水の泡となっていることが悲しすぎる。中身は今年ワースト級ですわ。トホホ...。ちなみに、風花ちゃん主演の「妖怪シェアハウス」というドラマは名作ですので、是非。
プロフィールを見たら、「チェスト!」「海の金魚」「カノン」を観ている事が判明。どれもほぼ記憶にない・・「レッドシューズ」も迷った揚句スルーしたんでした。代表作が無い監督、よく撮れますね。