ゴジラ-1.0のレビュー・感想・評価
全651件中、341~360件目を表示
主観性が強調されたゴジラ作品
〝類は友を呼ぶ〟とも言う。
「亡霊に取り憑かれること」は即ち「その者の体内時計が止まっている」ことに近しいと、ホラー研究者の文で読んだ記憶がある。
その意味において、「ゴジラ-1.0」の神木隆之介演じる主人公敷島の体内時計は、戦中のまま止まっている。
特攻作戦から生き残った敷島は、まるで亡霊のように幾度も、姿形を肥大させてゆく〝ゴジラ〟を目撃することとなる。
今作においての特徴は、怪獣映画としてゴジラを描いたことよりも、争いにおける科学競争の影で生まれてしまった怪獣(ゴジラ)というものを、とりわけ主人公個人における戦争の象徴として表現した点である。
よって従来の怪獣映画とは変わり、主人公の個人視点から描かれた、主観性の強調された映画であった。
その意味では解説台詞は多かったかもしれないが、作品意図として、主人公にとってのゴジラを描く分には必要だったことを思う。
特に画作りにおいても〝従来よりもゴジラが近く感じた〟との評を聞くと、そうした主観的視点の表現上においても成功していることを感じる。
脚本上の、モノローグのような、あえての〝分かりやすさ〟も、決して、登場人物たちの演出を損ねる方向には働いていないと感じた。
ラストのオチは好みを分けるかもしれないものの、映画で行いたいことの狙いが観た側としてとてもまとまっていた印象をもった。
怪獣と自分、といったレベルで、その人の象徴性として描くことのひとつの成功例なのではないかと思う。
〝類は友を呼ぶ〟ように続編もまた見てみたい。
その時「-2.0」になるのか、それとも他の「-1.0」になるのか、楽しみだ。
…と、思いつつ、体内時計を進めて生きるべきではあるのだ。
最高でした
70周年記念作品という事でせっかくならと初めてゴジラを体験してきました!
今までの作品を未鑑賞なのでゴジラがどのような存在なのか、過去作品のオマージュなどは分かりませんでしたが、それでもひとつの映画としてとても楽しめました。
人間ドラマがあるのにゴジラという存在を食うことなく、かつ(視聴者目線では)最後まで描き切っているのが凄い。よくある怪獣が登場するシーンまでが長いなども無く、様々なゴジラが見られます。
山崎監督が仰っていた「神と獣の間くらい」という言葉通りのゴジラで、初めてゴジラを視聴した私はゴジラというより荒ぶる神を観ている感覚でした。銀座が破壊されていくのは不思議と爽快感があり、同時に人間達の抵抗も応援してしまう、不思議とストレスが無い映画だと思います。
熱線を放った後のレイアウトがとても綺麗で、怪獣というものに対し初めて何を思っているのか問いたくなりました。ゴジラへの敬礼など、とにかくゴジラへの畏怖も凄まじい映画です。
野田博士の「命を粗末にし過ぎました」あたりの話や死人0を目指す海神作戦、敷島が生きる理由、戦争に行ったことのない水島の存在など、徹頭徹尾「生きて、抗え。」とは何なのかを視聴者に伝えてくるストーリーで見やすい印象です。
過去作品も少しずつ見始めているのですが、初代あたりは反戦や核反対などを訴えてくるようなストーリーですが、シンあたりでは戦い死ぬ覚悟を決めるようなストーリーに移り変わっている印象です。そして70周年記念作品であるこの作品で「生きて、抗え。」というキャッチコピーはたしかに王道になるのかもしれません。これからのゴジラシリーズも楽しみです。
想像以上に迫力あり
ゴジラ-1.0を見た。ツッコミどころがいっぱいあるのだが、凶悪なゴジラが見れたのでまぁいいかと言う感じです。映画が始まりいきなりかと思って見てたのですが、戦後の時代に沿った内容に少々悲しくなる場面も見受けられたりで話がちゃんと作られていいるのですが前半少し眠たくなりましたが、それにも増してゴジラが暴れ回る場面が結構リアルで、銀座を破壊する場面などは日本映画も捨てたもんじゃないなと感心してしまいました。変な兵器を登場させることなく、その時代でできるであろう方策を持って対抗しておく展開と、あの音楽にワクワクしながら見てる自分がいました。最後はえっ!と思ったのですが、時代背景考えるとできることをやったまでとも考えられます。先にも書きましたが、ツッコミどころが多く満足とは言いませんが、私的にはいいのではと言う感じです。(上から目線ですいません)
ところで、この映画やはり続くのでしょうか、最後の襟足のところの痣?と再生?の部分でこの映画つづくのかと思いそれと同時に、次はいろんな怪獣が出てきてしまうのか、それともバラバラになっ体が、それぞれ再生しやつが複数登場するのかなどと酒を呑みながら考えてしまいました。
PS 後は昔の日劇が出てきたところで、これじゃあ日比谷映画はダメだななどとバカみたいなことを考えてしまいました。年代がわかる
ファンタジーとドラマのバランスが最高のゴジラ
『シン・ゴジラ』は賛否両論でした。
誰が主人公なのか、ドラマよりは現代日本のドキュメンタリーのような作品でした。
今回は監督が山崎貴ということで『ドラゴンクエスト』『STAND BY ME ドラえもん』の失敗で否定的な意見がかなり多かったが、評価が一気に変わった作品でした。
個人的には蓋を開けて見たら『ゴジラ』というコンテンツで真っ直ぐに人間を書いてきた印象です。
主人公たちがみんな汚いのも良かったです。邦画でありがちな主人公だけ綺麗じゃなく、みんな戦争の疲労と汚さがあるリアリティが良かったです。
監督の『ALWAYS 三丁目の夕日』『永遠の0』『アルキメデスの大戦』などの作品の集大成的な作品でした。
またちゃんと模範的なストーリーの手順も守っていて早い段階での小型ゴジラの登場(ゴジラタイトルの回収)や主人公の葛藤やそれを乗り越える描写もあり、一般作ではストレートな作品ですが『ゴジラ』というシリーズで火の玉ストレートでやったことに意義があると思います。(仮にコレがガンダムならコケてました)
個人的に好きなのは最初の小型ゴジラに九九式短小銃で発砲するシーン。あまり旧軍の小火器で怪物と戦うというのが見られないので印象に残りました。
また小型船で追われるシーンは『ジョーズ』のオマージュでしょうが、ゴジラの顔を至近距離で長く見せるというあまりないスタイルで好感が持てました。
良いことばかり書きましたが、シナリオには少し矛盾を感じたところもあります。
本編にアメリカがソ連とミリタリーバランスが崩れるから日本がどうなろうと手を貸さないという描写がありました。
しかし、アメリカが自軍の艦船を破壊され死人が出たらどんな手を使ってもゴジラを殺害するでしょうし、また誘導が出来るのであればゴジラをソ連に誘導するなど利用したことでしょう。
そして日本政府が全く動けないというのも疑問でした。これに関しては必然性が『シン・ゴジラ』の方にあったと思います。(内閣総辞職ビームで亡くなっている為)
また情報統制と言いながらゴジラの情報がラジオで流れるのも矛盾してたように感じます。
なんだかんだ書きました今年一番面白かった作品でした。
怪獣映画は映画館で大迫力で見るべきです。
正規料金払っても楽しかったと言える映画でした。
脚本マジで酷すぎ
まず初っ端から爆弾積んだままの戦闘機が基地に着陸するシーン、この時点で「ああ、特攻せずに戻ってきたやつが主人公か、これ負い目を感じる主人公がゴジラとの戦いを通じて自信を肯定する話か」と最初の数分でも推測
ほんで最後まで観たけど、敷島のドラマいるか?浜辺美波みたいな美人の嫁さんが転がり込んでくる時点で大変そうだなというより、えコイツ羨ましい、という・・・全然主人公が大変そうじゃない!
そんで娘のことをお父さんと呼ばせないてなんやねん、戦時中で十字架背負ってるやつなんかいくらでもいるやろ、自分の罪悪感ばかり気にして浜辺や娘の気持ちなんぞ全く考えない主人公。
そんで実績もなんない主人公がいきなり試作機の戦闘機乗りて、パイロットもっとおるやろ!?
そんで何やかんやでゴジラぶっ倒して、怪獣一匹倒したら戦争の十字架スパッと降ろせるの何なん!?
何と言うかドラえもんスタンドバイミーとかドラクエの主人公の独善的な感じ、めちゃくちゃ同じ監督なのわかる。
めちゃくちゃ酷いぞ、世間では高評価なんマジでわからん。自分の感覚が違うんかもしれんな。
昭和から始まる令和ゴジラ
レビュー評価平均点の高さに、ほだされて鑑賞。
意外や意外、面白かったではないか!
ディザスター系ゴジラの新作。「シン」で描かれたどうしようもないような絶望感を、まして戦後という、現役世代にはアンリアルな舞台でさあどう描く??と期待不安入り混じりつつ。
前作では日本の縦社会の風刺がキツめで、セリフ応酬が鑑賞中に食傷気味になっていたものだが、今作では実にストレートな作風で飽きさせない。精細なCG表現も現実感に追いついていた印象があった。魅力的なキャストが織りなす登場人物の背景など、物語としても普通に面白いものだった。
少しだけ気になったのは各ネーミングが漫画的だったことか。主人公=敷島(特攻隊の敷島部隊からか)や、わだつみ作戦(学徒兵の遺書から)など、雰囲気重視は理解できるが少々稚拙に感じた。
要所々々のモチーフが有名作品から抜かれているように見えたのも気になった。敷島氏はマーヴェリックのようでもあり、ゴジラに襲われた電車のちぎれ方はインポッシブルな雰囲気でもあり(アレ?いずれもトム?)。
それから主人公の敷島氏の性格が若干破綻していたのが気になった。内面的な弱さや外面的な強さ?が、後半に向けてテレコというか、ごちゃごちゃになっていた気がする。作戦発表会での態度とか、アレそんな人でしたっけ?とか。そうかと思えば床におでこ打ち付けるような懇願ぶりを見せたり・・・。シーン毎ベースで演じたのかな。引いた見方だが、弱いなら弱い、強いなら強いキャラで通した方が、最終戦での獅子奮迅ぶりに感情がより高まったのではないかとも思うが、いかがか。
関係ないが娘役の子はどうしてそんなに上手に泣けるの??っていうのは、子役としてのスゴみを感じた・・・!
***
さて、ゴジラである。
今作のゴジラもなかなかに凶暴。時代背景もあってか全くもって手がつけられない。ディティール表現も凶暴そのもので、生物というより「ゴジラ」だ。
一体なんのために現れたのか、よく分からない描き方で喰うでもなく人を殺し、踏みつけていく。巨大だが身のこなしは軽く、このあたりが初代ゴジラの着ぐるみを意識した点かもしれない。
火炎放射(昨今ゴジラのそれは、もうそんなレベルではないか)は、ひと吹きが原子爆弾そのもの。尾びれ背びれが突き出すカウントダウンのような発射準備も、原爆投下をモチーフにしているのだろう。冷静に考えれば意外とセンシティブな表現だが。
ゴジラ撃滅作戦での例のマーチは健在。作戦の荒唐無稽さも健在ながら、前作の列車爆弾よりは現実感?のある内容だったような。精巧なCGで描かれた重巡高雄、駆逐艦雪風、局地戦闘機震電などミリタリーファンには眼福、たまらないものが有るだろう。
ラストは読めるし、色々と粗も目立ち書いてしまった。しかしエンタメ作品としては非常に面白い。いや、かなり楽しい。エンドロールの地響きも映画館に迫ってくるような怖さがあって最後の最後まで楽しめた。
ゴジラという恐怖
ゴジラ先ほど観てきました。
結論から言って、ゴジラがとっても怖かった!セット、美術は味があって好き!それ以外普通!(人間ドラマはあまり乗れなかった)という感想です。メインは唐揚げの一汁三菜定食といった印象です。
とにかくゴジラが怖いし、迫力がすごい。
ゴジラの恐怖感と超生物感がかなり際立っており、ゴジラ自体の魅力は、過去のゴジラ作品(といってもシンゴジラとゴジラvsコングしか観たいことないです。。すみません。)の中で一番では?と思いました。特に光線の演出は痺れるくらいカッコよくて、とてもワクワクさせられました。
ただ人間ドラマが薄く、登場人物に魅力があまり無いため、ストーリー自体には乗れませんでした。電報の演出と震電の操作方法の説明しているシーンで、だいだい結末が分かってしまうことや船と船どうやって連結させたのとか、整備士はただ因縁を絡ませたかっただけで、ゴジラ討伐のピースとしては弱くないなど言いたいこと、ツッコミどころはたくさんありますが、それを横に置いて楽しめました。
これを機会にゴジラ映画を掘っていこうかなと思います。山崎貴さんありがとう。
テーマがぼやけた
ゴジラは、もともとは核がテーマなんだよね。初代ゴジラがそうなの。
それで《シン・ゴジラ》も核をテーマに据えてたね。
核にしない場合は、災害のメタファーだったり、神っぽかったり。
今作は、ゴジラのそういう部分がないの。そこは残念だったな。
色んな人の生き死にが描かれるから、心が大きく動くね。
観てて面白い。
でも細かなところは粗いの。
佐々木蔵之介が「あの子の気持ちは分かってたろ」とキレて神木隆之介の胸ぐらをつかむシーンがあるんだけど、いきなりな展開すぎるんだよね。そこは、ほぼ描いてなかったろっていう。
そこから、あなたの戦争が終わったの終わってないの言う話になるんだけど、もってきかたが強引だったな。
ラストに浜辺美波が生きているのは、さすがにご都合主義がすぎるとも思ったけど、いまどきの作品は、そうそう主要登場人物が死んだら許されないね。
有楽町のあそこ
私、記憶に残る一番最初の映画館での映画鑑賞が、有楽町マリオンで観た84年の『ゴジラ』なんです。
だからね、有楽町のあのシーンだけで大満足なんです。
欲を言えば、スピード感が有り過ぎたかも。
ゴジラのドッシリとした怖さが薄らいでしまう気がするから。
でも、確かに迫力と手に負えない強さは感じたから、それで良いのかもしれないけど。
ストーリーは、ゴジラっぽくて良かったです。
ゴジラは凄いが、シナリオ、ストーリーが陳腐過ぎ…
DOLBYデジタルで観てきた。
現在大ヒット中で、鑑賞者の評判もなかなか好評である。でも私の評価は★3.3。
ゴジラを敗戦直後に登場させた意図は素晴らしいし、幻の戦闘機「震電」や重巡洋艦「高雄」・駆逐艦「雪風」を描くなど、この映画の技量を各所で感じたし、なによりハリウッド映画の3分の1以下の低予算で、あのゴジラの大迫力は賞賛されてよいとは思う。ゴジラの映像は良かったですよ。間違いなくハリウッド映画のGODZILLAよりは面白かったとは思うのだが、ともかくシナリオが臭かった。陳腐すぎた。
上映中、滅多に暗闇の中で腕時計の時間など気にしない私が、この映画では途中で2回もチラ見した。脚本と内容が陳腐すぎて、話の先が見え見えで、いつまでやるのかなあと、残り時間が気になったくらいである。
なにもかも、ご都合主義丸出しのストーリー。安藤サクラの近所おばさん役も良くなかったし、主演の神木隆之介もヒロイン役の浜辺美波もなんかなあ・・・って感じだった。ゴジラの咆吼の爆風で飛ばされるシーン、普通、男が女を路地に突き飛ばして助けるのはわかるが女が男を突き飛ばすってどうよとか、あれで死んでないのってどうよとか、まあ、ストーリーも陳腐だったけど、各所に観てられないシーンが続出した駄作でした。人によってはシン・ゴジラより上という評価もあるみたいだが、シン・ゴジラは2回観にいったけど、これは二度といかないな。
ゴジラファンのみなさん、ごめんね。でも私は高評価は出来ません。大ヒットしてるようですけどね。
怪獣映画というよりはヒューマンドラマ
もっとゴジラたくさん見せてくれよ。
こちとら、神木氏と浜辺氏のラブロマンスは正直どうでもいいんだよ!
感動も求めていないんだよ!泣くために見に行ってない!
タイトルは「ゴジラ」だろ?
私は日常をゴジラで忘れたいのだ!
ゴジラよ、日常を壊してくれ!
ゴジラが出てくるとテンションは上がるし、おなじみのBGMでテンション上がる!
先人たちの創造力の凄さを痛感!
もっと怪獣映画路線でやってほしかった。
個人的にはシン・ゴジラの方が圧倒的に面白かった。
ヒューマンドラマがメインで前半きつかった。
まじで途中退室しようか悩んだ。
初代ゴジラからファン 良いところも悪いところもあり
今までのゴジラよりも圧倒的に恐怖を感じるゴジラに仕上がっていた。
まず自分がゴジラを初めて見たのは平成ゴジラの3作品目、ゴジラvsキングギドラだった。
そこからゴジラ映画は全て見てきたが
自分の中でのランキングは以下のようなもの。
(ここの好みがズレていると今作品の感想も違ってくると思う)
1位:平成ゴジラ1作品名
ゴジラのビジュアル、鳴き声、映画全体の雰囲気、全てが恐怖をそそる作品。また、ゴジラが餌を食べるシーン:原発の放射能を餌にする為、原発を目指してやってくるというシーンが描かれいる唯一の作品ではないかと思う。
ゴジラに対する政府や各国の人間模様もしっかり描かれており、
幼いながら、非核三原則という言葉を初めてしった作品でもある。
2位: ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃
意外だと言われることも多々あるが、ゴジラの放射火炎が今までと異なる描き方をしており
なにより聖獣伝記になぞらえたストーリー構成も良かった。(平成ガメラ3を彷彿とさせる)
3位:シンゴジラ
人間模様がメインではあったが、ゴジラが街を破壊するシーン等が強烈に描かれており、特に前半7割は歴代でも1-2位であった。が、後半3割、特にゴジラを倒すシーンはアニメみたいな描き方になっており、だいぶ落胆した記憶がある。それでもお釣りがくるほど前半がよかった為に3位。
3位タイ:ゴジラvsビオランテ
平成ゴジラ同様、ゴジラや映画全体の恐怖感はそのままで、更にビオランテという怪獣の描き方も恐怖をそそる作品だった。
前作からの繋がりでマグマからゴジラが復活するシーンもなかなか。
【ここから今作品の感想↓】
※前置き長くなりました。
又、これはものすごく個人的な好みだが
どの映画においても
無音シーンがあるのがとても嫌い…
良かった点
・水上戦。今まであまり描かれなかった水上を泳ぎながらの戦闘シーン。
・ゴジラの迫力。足踏みで地面が盛り上がる演出や水上での戦いは今まで以上の迫力で素晴らしかった。
・放射火炎の威力。シンゴジラでも相当な威力として描かれたが、この作品では放射火炎1発が原爆の威力として描かれおり、歴代で最も威力のある放射火炎になっている。その映像・迫力も素晴らしかった。
残念だった点
・機関銃の演出。音・弾道・着弾の演出はとても良かったが、あれだけ大型の機関銃を打ってる機関銃自体に、全くと言って良いほど「反動」が描かれていなかった。恐らく空砲ですらなかったのか、あれだけ迫力がある演出で銃身が微動だにしていないのは、ややゲンナリした。
・ゴジラスタンス・動き。和製ゴジラでは、常に脇が締まっているスタンスだったが
今作では脇が開いているシーンが多く、特に放射火炎を放つ際に顕著に現れていた。
今までの和製ゴジラよりも、より生き物的(人間的)な上半身の動きで、ハリウッドゴジラを思い起こさせる動きだった。
・陸上でのゴジラシーンの少なさ。今作ではゴジラシーンの半分以上が水上・水中だったような印象。ゴジラといえば、やはり街を薙ぎ倒しながら闊歩するシーンが代名詞である。オールVFXということもあり、予算的な問題があったのか不明だが、それにしても地上シーンが少なく感じた。
ほぼCMで使われたシーンだったように感じる。
また、ゴジラシーンを削って登場人物達のストーリーを展開するにしては、脚本に深みがなく、中途半端な印象を残してしまった。
・主要人物みんな生きてる。別に誰かが死ぬから面白い、ということではないが、ゴジラ=無慈悲な怪物、というイメージの中で、そんな都合よくみなさん生きてるんですか、という印象が残ってしまった。
・最後の無音シーン。個人的に無音シーンが嫌いというだけの理由
・マイナスワンというタイトルの意味。戦後、焼け野原になった日本(0になった)にゴジラが登場し更に絶望させる(マイナス)というコンセプトのタイトルだった為、そういったマインドで鑑賞したが、戦後間も無くではあるものの、かなり復興も進んで建物も立ち並ぶようになっていた為、あれ?0ではなくないか?5-10くらいにはなってないか?というツッコミが自分の中で思い巡ってしまった。
全体通して悪くはなく、良いゴジラ映画だっと言えるが
もう一度映画館に行くかと言われれば行かないだろう。
個人的には放射火炎を最も描いてほしかった。
(全体通して2回しか(光線だけも含めると3回)なかった)
終始泣いていました。見てほしいです。
シン・ゴジラがゴジラの最高傑作だという私の観念が消えました。非常に面白かったです。そしてすごく泣けます。「生きて抗え。」そのメッセージに納得する映画だと思います。原水爆のメタファーであり、戦争のメタファーでもある。「戦争に行かなかった奴らは幸せなんだよ」というセリフ、とても心に残りました。戦争という言葉の重みがこのセリフに描かれていて、戦争がいかに悲惨か、起こしてはいけないのかが物凄く伝わってきました。こんな脚本を書く山崎貴監督は尋常ではないと思います。すすり泣きが聞こえて来るのも納得がいきます。私が映画を見た中で、こんなにも納得がいき、泣ける映画は初めてです。神木隆之介さんの演技、迫力が物凄い。登場人物全員が役割を果たしていて、説得力がある。最後、まだ続きがあるような作りでしたが、あれは現在も核、原水爆があることへのメタファーだと思っております。結論ですが、是非、是非是非見てほしいです。残りの星0.5はこれからのゴジラ作品に対する敬意です。まだ余韻がすごいです。そういう映画です。是非是非見てほしいです。次回は4DXでも見てみようかな、と思っております!
ん゛ーッ!!(敷島のような苦悶の表情で)
11月11日鑑賞。
良いところ「も」ある。それが僕の頭を抱えさせる。
暴論だが、こんな思いをするならば、もっと駄作であってほしかった。
ゴジラに関するシーンはどれも良かった。ゴジラザウルス(あえてこう呼称させてもらう)初登場はきちんとビックリさせてもらったし、高雄との一騎討ちも見応えがあった。毎度お馴染み放射熱線大喜利についても、GMKのアップデートかつ新しい描写を見せてもらえたと思う。
何より伊福部昭のBGMだ。シンゴジラやキングオブモンスターズでBGMによるアゲ効果が十分立証されたのであろう、臆面もなく、しっかり使ってきた。アガらない訳がない。とかく海神作戦におけるリタルダンドからのメロディ突入、動き出す駆逐艦のシーンは今思い出しても胸が熱くなる。
しかし、だ。人間パートがゴジラの加点をどんどん減点する。
今回の主人公敷島はゴジラに対して「しっかりと」因縁づけられた主人公である。ゴジラは自身を捉え続ける呪いであり、乗り越えるべき高い障壁だ。この時点で人間パートはゴジラパートの添え物ではなくなる。
なればこそ、ゴジラパートと同等、もしくはそれ以上のクオリティと魅力が求められるところなのだが、個人的には及んでいなかったように思う。
元々山崎貴作品で共通して見られる「オーバーアクト」が肌に合わない自分としては、人間パートは苦痛でしかなかった。シンゴジラが徹底して無くしていった冗長な演技(特に敷島を典子が慰めるシーン)に鼻じらんでしまう自分がいた。
今作で思ったことは、オーバーアクトは監督のアンコントロールによる産物ではなく、明確な意図をもって行われているのではないかということ。でも何のため?監督の昭和に生きる人間に対する認識?昭和の人間は皆、喜怒哀楽を声を張り上げて表現する人間だと思ってるのだろうか。シンゴジラの巨災対みたいに、早口に、感情少なめにしゃべることの方がいいと言いたいわけではない。でも、大仰な芝居とルーズな演出は、ゴジラが作り出せている絶大な緊張感を大きく損ねてしまっている。そう感じる。
あと、戦後間もない昭和においてはそれがリアリティなのだろうが、女性が完全に庇護の対象、あるいは主人公たちの行動原理以外の何者にもなっていないことは、2020年代に作られる作品としてどうなんだろうとも思う。フレッシュな主演キャストで大衆向けを装いつつ、実際は
怪獣大好き!
軍艦大好き!
負け犬たちが再び立ち上がる作品大好き!
を隠すことがない、男に刺さりまくるフェチ映画になってるんじゃないだろうか。いや、僕も好きですよ、そういうの。でもなんか、昨今さまざまな問題意識のもとに作られてきたエンタメ作品の中において、閉塞的で、時代遅れ感さえあるのではないかと感じさせられてしまう。
ゴジラに何求めてるんだ?と言われればそこまでだけど、求めたいじゃない。だって、ゴジラなんだもの。日本のトップクリエイターが集って、特撮怪獣映画の金字塔であるゴジラを作るなら、志も完成度も高いものを求めたいじゃない。
まあでも、「戦争は終わっちゃいない…」って感じで、より良い作品が続いてくれれば嬉しいなと思います。とかく不安定かつきな臭い世界情勢に警鐘をしっかり鳴らせるような、そんなゴジラの到来を静かに待つこととします。
点数とかって問題の話じゃないです!
ゴジラ 極
過剰な演技 呪
人間ドラマ 低
音 普
色 並
全てを説明するセリフ 草
脚本 弱
特攻 微
オチ 笑
特撮 神
永遠の 0
浜辺美波ちゃん 神仏祝
細かく言いたい事を言うと分厚い本3冊くらいの文字量になるので🥹
色々と通り越して8周くらいして満点の作品です!
特撮は究極🥹
終わり
美しい映像とテンポのよいストーリー
映像は文句なしによかったです。
機雷を使ったゴジラとの戦闘シーンや、ゴジラの軍艦や街の破壊っぷりなど見ていてとてもハラハラドキドキします。
ワダツミ作戦でのゴジラとのラストバトル。そこで流れるゴジラのテーマソング。
映像の美しさもありテンション爆上がりです。
ゴジラもカッコよかった。
熱線を出すときのガシャンガシャン動くヒレの変化に見ているこっちも気持ちが上がっていきます。そして溜めに溜めてから放たれる熱線!やっぱりカッコいいわ。
まぁ、映像的には良かったけど生物的にはありえないですが。
ラストの展開は映画が好きな人なら予測できる内容。
ダメだったときの予備作戦があります!ってそりゃあ当然使うよね!
特攻するなよ、絶対するなよ!って当然特攻するよね!
命を懸けます!ってそれは死なないやつだよね!
浜辺美波は何で生きてたの?とか、
飛行機1機にガチギレしてUターンするゴジラとか、
何故か泳がずに必死に立ち泳ぎしてるゴジラとか、
そもそもゴジラは何しに東京に再上陸したの?とか、
さらにそもそもゴジラはどうして誕生したの?とか、
気になるところもあるけど、それを含めてもとても良い映画でした。
※ラストシーン、あの首の痣がどういう意味なのかさっぱり分からないのですが。。。
意表を突く「民活バンザイ!」なゴジラ最新作
本作で最も驚いた点は、映画が昭和20(1945)年からの3年間を時代背景としながら、昨今の日本の政治状況を色濃く反映していたことです。このゴジラ70周年記念作では、「民活バンザイ!」「自助×共助にこそ下々の者が生き延びるすべは在る」とばかりに、民間人主導による「一時の勝利」が感動的に描かれているのです。
どういうことかというと、日本国政府、GHQともにゴジラ駆除作戦から手を引いてしまった結果、窮地に追い込まれたニッポン最後の一手が「民間人有志による防衛隊結成」だった、というストーリー展開なのです。先の大戦を生き延びた元海軍将兵や特攻隊員に、かつて戦時協力したエンジニア・研究者らも加わり、一丸となって事にあたるわけです。
そもそもゴジラの「生長要因」はざっくり天災4、人災6といった按分でしょうか(※本作ではその要因を仄めかすにとどめている)。いずれにせよ、否応なくゴジラに対峙する過程で巻き起こるはずの政治的駆け引きや社会的葛藤こそ、重要な「見どころ」の一つになり得るのではと思いますが、そこが本作では極めて稀薄です。というか醒めていますね。もっとも、邦画は総じてポリティカル・ダイナミクスの描き込み方が弱いですが。それは、本作と同じく“民間人”が“怪物”と対峙する『グエムル―漢江の怪物―』(ポン・ジュノ監督)を引き合いに出すまでもなく、昨今の韓国映画と比べてみれば明らかです。
“お上”は政治的・道義的責任が大きければ大きいほどその所在を曖昧にしたまま、後始末だけを“下々”に強いる。一方、押しつけられた側は、そんな“お上”への不信感を酒席などでボヤきつつ、結局は連帯感を錦の御旗に“お上”の要請へ殉じていく——。そんな「日本人体質」が期せずして露わになっているところが、むしろ本作の「見どころ」と言えるかもしれません。
さて、その後、怪物駆除の「海神(わだつみ)作戦」は、NHKの「魔改造の夜」みたいなノリで立案・準備・実行とトントン進みます。「俺の中の戦争がまだ終わってないんです」とつぶやく主人公をはじめ、先の大戦の記憶も生々しい民間人たちが、今日の視点からすると“骨董品”にしか見えない戦艦や戦闘機で無謀な作戦に身を投じていく——。その姿にはどこか『ランボー』や『地獄の7人』の影がダブります。
ここで、第二の「見どころ」は、旧海軍の試作戦闘機や数々の艦艇など「骨董品」たちの雄姿がリアルにCG再現されていること。巡洋艦の一斉艦砲射撃とか、駆逐艦同士のニアミス・シーンとかのド迫力などハンパない。往年の日本映画が描いてきた「軍艦もの」の魅力を彷彿とさせてくれます(話が逸れますが、無数のタグボートが応援に馳せ参じるシーンでは、ノーラン監督の『ダンケルク』を思い出しました…)。
そして、いよいよゴジラを葬り去るシーンを迎えるわけですが、爆沈していく怪物を前に、各艦艇の乗組員全員が自然発生的に敬礼を捧げます。ん? 天災×人災複合型の新たな「神」に対して畏怖と敬意を表しているとか?? でも、この描写には正直、違和感を覚えました。そもそもゴジラ退治って昨今話題のクマ駆除の論理と同じだったはずでは。ここで敬礼するなら、いっそのこと、シーンに被せて「海ゆかば」でもどっかーんと流せばよかったんじゃない、とすら思いました。
…と、ここまできたら、エンドロールも席を立たずにじっくり味わってください。この最後にこそ、第三の「見どころ」、というか最高の「聴きどころ」が降臨しますから。そう、今一度、エンドクレジットに被せて伊福部昭の「ゴジラのテーマ」が爆音で流れるのです。ずんずん腹にくる重低音、クセになるリズム、エッジの立った名旋律が、文句なしにコーフンへといざなってくれます。シネコンの極上な音響環境でこうして不朽の名曲を味わえることに感謝です。
終わりよければすべてよしというわけにはまいりませんが、映画ジャーナリスト大高宏雄氏の言葉を借りるなら、この「大問題作」、いま一見の価値はあると思います。
以下、雑記。
怪物を茫然と見上げる群衆の中にヅメさんの姿を見つけた途端、意識が他のシーンの吉岡秀隆さんとコネクトし、さらに両人が幾度も共演したほのぼのムードたっぷりの山田洋次監督作品へと瞬時転送されてしまってアカン。
最新作にして原点
70周年、30作品目となる作品。
原点回帰のようで、新しい作品だったと思う。
戦後の敗北感が残りつつ明るく生きようとする人々の前に現れるゴジラ。
1954年のゴジラと似た時代なのによりリアル感があるせいなのか、
協力が得られず、物資も何も不足している中、この怪獣をどうすれば?そもそも倒せる、退治できるの?感。こわい。
今まで見てきたゴジラの中で1番怖かった。目があったらパクっとされそう。
日本人に何された?ってくらい破壊しまくるし。
戦争、空襲、特攻、目の前で両親を亡くす、
戦争から帰ってきたら帰ってきたで罵倒される、
こんなんメンタルぼろぼろだよお…。つら…。
その上巨大な怪獣が恐ろしい熱線吐き出すし…。
島に不時着するときの道の悪さで、敷島の操縦レベルが分かるの好き。
最初の島で見張り台ごと壊されるのと、ビルの上で中継中に倒されるのは、初代ゴジラリスペクトかな?初代ゴジラ好きやねん。
ツボに入らなかったのか、泣くと思ってみていたのに泣けず残念。
23.11.12 映画館
全651件中、341~360件目を表示