ゴジラ-1.0のレビュー・感想・評価
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そして敷島はこの後植物学者になり、野田は医師となって南の島へと行った(違う)
ゴジラの前日譚というか、終戦直後の何も無い日本をゴジラが襲っていたという話。
やっぱり、映画はシナリオですね。微妙に突っ込めるところが無い訳では無いですが、きっちりと詰めるところは詰めたシナリオだと、物語が引き立ちます。
終戦直後において、日本の安全保障の責任を負っていたのはGHQであり、且つ、西側諸国は旧ソ連と徐々に微妙な雰囲気になっていたわけですが、だからと言って、武力行使を躊躇するかな?とは思いました。だって、この話の数年後には朝鮮戦争も起きるわけですしね。っていうか、この話は、朝鮮戦争の前!それも中々興味深い舞台設定です。
オリジナルのゴジラが、水爆実験により誕生したという設定があるんですが、この作品もその設定は活かされています。もっとも、それよりも先に敷島はゴジラを目撃しているわけですけどね。
そしてこの作品のゴジラの熱光線発射シーンは、シン・ゴジラの形態の変化や熱光線発射を彷彿とさせましたね。
いやぁ、よかったです。
人間が主役。
通常スクリーンで観て、迫力のゴジラをもう一回と思い3週間後IMAXで観ました。
しかし、特撮部分よりむしろ、前回鼻についたドラマ部分を抵抗なく観ることができました。
観る人によっては力の入れすぎて見える佐々木蔵之介なんかも、昭和にはこんなオッサンいたなぁ…と。
一回目は、冒頭の大戸島でただ圧倒されてそれを最後まで引きずってだけど今回、落ち着いて観れたので山崎監督のドラマパートでの“拘り”を観たような気がします。
敷島が居酒屋?で「自分の戦争は終わってない」と話すシーン、セリフのあと画面は徐々に暗くなり次のシーンに移るのだが…。
画面の左隅に居酒屋の女将?が黙々と(多分、敷島の言葉を聞きながら)食器を洗っている。
映画的に“キマッタ”と思えるシーンでした。
とても面白かったです
事前に良い評判を聞いて映画館に行きましたが、
個人的には高くなったハードルがまるで気にならない程面白かったです。
特に主人公の敷島というキャラクターは
とても面白く感じました。
まず、出だしのシーンで背負わされた十字架が
とんでもなく重く、主人公がこんな重いものを
背負ってしまって一体どうなるんだろう?とハラハラしました。
そこから日常や人間関係によって少しずつ自分の人生を
生きていけるのかな?と思った矢先、
忌まわしい記憶の元凶であるゴジラの上陸です。
大切なものは奪われ、
強制的に背負った十字架と向き合わされる事に。
ここからの敷島の執念を感じる
キャラクター性がとても良かったです。
この作品、ここまで積み上げられてきた敷島の物語。
復讐心。守りたい者。罪の清算。
その一つ一つの重い動機が全てゴジラに向いています。
ゴジラに牙を剥く一人間として、
とても良い主人公でした。
ゴジラ映画の金字塔
間違いなく東宝ゴジラ映画、いや・・ゴジラ映画の中でシン・ゴジラと並んで歴代1位だと思う。しかし幅広い世代から面白いと感じられるのは、ゴジラ-1.0の方だろう。今回、評価が高いのは承知の上で見に行ったが、予想を超えていた。ゴジラのテーマ曲ってこんな重厚で迫力あった?えっえっーて・・はからずもゴジラ映画で初めて涙出そうになったし・・とにかく面白かった。その理由は明白で、単に脚本が良かったし、もちろんCGも演出も良かった。今までのゴジラは(シン・ゴジラを除く)いわゆる怪獣映画で子供むけ、悪く言えば幼稚なストーリー(もちろんそれはそれでいい)なのだが、今回のやつは、大人の鑑賞にも堪えうる、例えるならハリウッドのヒューマンパニック映画のような感じで仕上げている。山崎監督の作品は好きで、ほとんど見ているが、いろんな作品のエキスを所々で感じることができる。強いて欠点を挙げるよするならば、主人公の男女が助かる設定はバレバレだった・・でも100点満点で95点です。満足。
期待値が高過ぎた
残念だった。
まず時代設定。戦後の日本であることがあまり意識できなかった。無から負へというキャッチコピーであるが、戦後2年が経った1947年、復興はかなり進み、人々が活気付き始めた世の中にゴジラの襲来。言うなれば、日本は既に無からプラスの方向に動いている。せっかくなら、復興もままならず、人々も絶望している戦後直後にゴジラ襲来の方が「マイナスワン」に相応しいのではないかと感じる。セリフの中で戦争や特攻といった言葉が出てくるだけで、映像から戦後の空気感はまるで感じなかった。
次にゴジラに対する恐怖が皆無。陸より海にいる時間が長すぎる。船底を突き上げて船を真っ二つにする描写や、船を追いかけるような描写、背びれだけが出て泳ぐ様子は、まるでサメパニック映画を見ているかのよう。いざ陸に上がってきても、銀座を破壊し、銀座に一発熱戦を吐き、船や電車を咥えて放り投げるのみ。銀座の人々と敷島の恐怖しか描かれておらず、戦後の「日本全体」あるいは「東京」が恐怖に陥ってるとはまるで思えない。「銀座は大変そうだね」程度にしか思えなかった。
最後に人物。登場人物全員に全く感情移入ができない。一重に、各々の人物背景が分からないがために行動の動機が見えないからだと思う。敷島はなぜそこまでゴジラ討伐に執着するのか、何処からともなく急に現れた典子(そして、どういう過去がある人物なのか背景が分からないまま退場/再登場)、佐々木蔵之介を始めとする船員や橘、民間人がゴジラ討伐にとても協力的である理由、どれも説明不足感が否めない。それが故、誰が何の為に戦っているのかぼんやりしか理解できない。
セリフにあった通り、大きい「恐竜」が暴れているから退治しようといった具合にしか感じなかった。
先が読める思った通りの展開、観ていてこちらが恥ずかしくなるセリフや大袈裟な演技も非常に残念だった。
予告が素晴らしかったために、期待値が上がり過ぎていたのかもしれない。
ノリコミッションインポッシブル
ゴジラってなんでどんなに被害出しても嫌いになれないんでしょうね? 不思議だなぁ
特にゴジラファンではないけどここ数年のゴジラ映画(GKoMとシンゴジ)は何故か足を運んでるくらいの者です
今回のもまた建物はもちろん人災もとてつもなく出るんですが、何とかしなきゃ…とは思うものの見てる側としては殺せー!駆逐しろー‼︎みたいにはならない ゴジラはそういう不思議な魅力がある 獣のような神のような 慮外の存在 なんとかお鎮め申して帰さねばならない
今回は比較的きちんと倒した描写があるものの、最後にはゴジラが一枚上手というかやっぱり消すことはできなくて ヒューッ さすが俺たちのゴジラ!!
ところでゴジラどうやって海に直立したと思います?
海中でめっちゃ立ち泳ぎしてるのか、爪先立ちでギリ立ってるのか、尻尾海底に突き刺して浮かんでるのか、尻からガスとか噴射して浮いてるのか
話の筋は嫌いじゃないんだけどちょっと説明しすぎというか ものすごくわかりやすくし過ぎてて匂わせが好きなものとしては物足りなくなってしまった
もうちょいアレは一体どういう事?!みたいな振り回され感とか 俺には分かるぜ監督あんたの言いたい事…みたいな優越感とか ワガママな人間なのでそういうのも欲しい
今作なんといってもノリコがすごい
そもそも仁義に厚い女という精神的強さに加えて、男を見る目、自立の心、状況判断力、腕力、決断力もろもろゴジラの次に強い女だった
絶対生きてると思ったよ あの電車で的確に海に飛び込む判断できて直後ゴジラの攻撃読んで旦那を庇える女だもん
超ハッピーエンドで良かったね
タイトルなし(ネタバレ)
大好評という事で早速見に行きました。
ゴジ泣きなどというバズワードなどが出ていますが・・・理解出来ませんでした。
この映画で泣ける人がいるというのがにわかに信じがたいです。
まず全てにおいて作り物感が酷くて世界観にのめりこむことが出来ず、俳優たちの酷い演技により登場人物の誰一人にも感情移入する事が出来ませんでした。
特に酷かったのが佐々木蔵之介。セリフを吐く度に興ざめしていくという・・・。
吉岡秀隆の演技も酷かった。
俳優たちの演技が酷く感じられる要因のひとつとして台本があげられると思います。
まず会話がおかしい。もしかしたら戦後当時の雰囲気を再現する為なのかもしれないが、それでも不自然で、つなげ方が悪いのか自然な会話になっていなくて、どうしても作り物を見ているという感覚が消えなくて世界に入っていけない。監督の演出なんだろうけど感情の機微・抑揚もおかしい不自然。
主人公敷島の苦悩も薄っぺらくとってつけたよう。
神風特攻から逃げた事、部隊壊滅の一因となった事。まぁそれは分かるが、あまりにもドラマ的にありきたりな理由でどうにも薄っぺらい。神木隆之介の演技や存在感によるものなのか監督の演出の仕方によるものなのか、この主人公はこんなに苦悩していますよ観客の皆さん!とアピールしてはいるのだけれど、それが「ふーん、そうなんだ」くらいにしか受け取れない。感情移入が出来ない。
とにかく主要登場人物の感情の機微や起伏もあまりにも不自然。キレたり慟哭したりなど唐突的で、いやいやそうはならんだろ・・・とどうしても冷めてしまう。
人間ドラマに重きを置いている作品だと思いますが、そのドラマがまじでチープ。
役者さん一人一人は才能ある方々だと思うけど、セリフや演出・キャラ設定などなど制作する側のセンスがチープにしてしまっているように思う。素材はいいけど料理人が悪い。
なんか邦画の悪いところがそのまま出ている感じ。
浜辺美波演じる典子が主人公敷島をビルの陰に突き飛ばして自分は爆風にかなり豪快に吹き飛ばされて消え去るシーンがあるが、それ普通に一緒に陰に飛び込めるだろくらいの感じで、それに関しても敷島のゴジラへの憎しみ設定を増加させる為のあからさまな演出感バリバリで、興ざめしてしまった。
しかも!あれだけ瓦礫とともに豪快に吹き飛んで行ったにもかかわらず最後に病院のベッドで笑顔で元気そうにしている典子!生きとんのかいワレ、不死身かよw
とにかくやる事なす事がありきたの詰め合わせで新鮮な驚きは皆無。
たぶん舞台を終戦直後の灰燼と化した東京にしてマイナスワンと付けたろ・・・と思いついた時が当監督の発想・想像力のピークだったんじゃないかな。
ゴジラに関しての見どころは復興した銀座ぶっ壊したところくらいか。
造形的にも存在感的にも暴れ方にしても他のゴジラ作品と比べて特筆するものは無い。
これならシン・ゴジラの方がまだマシかもしれない。
確かに子役すげー
シンゴジ以来のゴジラ視聴
ストーリー的にはシンゴジには劣る様に思うが
良く言えば戦後って設定で昭和映画リスタートだからあえてしてのかと思わなくもない。
ストーリーやキャラを全体を通してみると雑な面は否めないが、特攻に対する考えや答え(緊急脱出装置)、敷島自信の戦争の決着など、問題提起をきちんと回収してる点は良いと思う
肝心のゴジラですが動作や見せ方はなかなかなできで劇場で見たかいはありました。
ただゴジラ自身が目的を持って行動していなくてただ自然災害になってるのは残念、元々そういう怪獣って設定なら仕方ないですが
役者の皆さん時代の雰囲気に合ってるんだけど、神木くんだけ現代っぽい上に声が幼いので浮いてるますね、やっぱ声優の方が向いてるじゃないかな
後、子役の子、セリフこそ少ないですが感情表現が的確で素晴らしかったです。
ラストは倒したように見えたが海中深く沈みながらも再生していたので次回の1.0?があれば期待したい所です。
抗って生きろ そして 復活しろ
舞台は戦後直ぐの日本であった。特攻から帰還してしまった元特攻隊員の主人公と身寄りの無い赤ん坊と女の物語りを中心に描かれている。主人公は死ぬ事が怖くて逃げた以上にゴジラを恐れ引きがねを引けなかった自分を責め続けていた…
この映画は前作のシンゴジラとは違った角度から観た現在の低迷する日本への強烈なメッセージなのかも知れない。。
ビックリした!
間違いなく今まで観たゴジラ映画でナンバーワンでした!
子供の頃からゴジラシリーズを全てリアルで観てきましたが、ここまで人間ドラマとゴジラが深く関わったストーリーは初めてです。
特攻隊で逃げ帰ってきた主人公が自己否定の権化になり優柔不断な状態から立ち上がるシーンは全ての人間に共通する自分自身への怒りではないでしょうか。
何をしてもダメだ、いざとなったら逃げてしまう人間だ、勇気がない人間だ、情けない、最低だ、そんな感情しか持てなかった主人公がゴジラという圧倒的な敵に立ち向かう姿はまさに人間賛歌でしょう。
戦争で焼け野原になった東京がやっと復興してきた矢先にゴジラによって再び廃墟になる。
何度も繰り返される悲劇に日本政府も米国も役には立たない。
それでも自分達の家族やその生活のために立ち向かう人々の姿に感動を覚えない人はいないと思います。
このようなシチュエーションを築き上げ感動する物語に仕上げてくれた山崎貴監督には脱帽です。素晴らしい映画を作ってくれて本当にありがとうと伝えたい気持ちです。
思った以上に面白い!! ゴジラ強いなぁ、、、
まず、迫力が凄いな!! ゴジラ強すぎる、、、。少し前寄りの席で見ていたけれど、音凄いなぁって。
ストーリー的には、最後の辺りまでずーーーーーーーーーーーーーーーーーーっと神木隆之介さんの役がウザイ。そして、とてもとてもとてもとても浜辺美波さんの役が可愛くて凄くいい!!!!!
戦時の時代だから、ゴジラに勝てんのかな?とか思ってたけどストーリー展開的には面白い。いい案だ!
主人公の敷島がウジウジとウザイけど段々と典子さんや仲間のおかげで成長?してく感じとラストはかなり良き!最初は、ゴジラにこーゆー話を混ぜてくどいし要らないかなとか思ったけど、上手く纏められていて面白かった!
ラストのゴジラの感じとかも好きです!
あんま、ゴジラ詳しくないから分からないのだけど、ダークヒーロー的な感じかと思ったら普通に的なのね、、、。
とりあえず、普通に感動するし迫力すごいし面白い!役者の演技もすごいし映画館で見るべき作品かな!
うーん。。。
周りの評価が高かったため、劇場にて鑑賞。
別に劇場でなくても良かったかなという印象。
役者の演技があまり得意じゃなかった。
映像は良かったし、特に序盤のゴジラの初登場シーンは恐怖を覚えた。
それとクライマックスの5秒程の全くの無音シーンは良かった。
その後は残念だった。
話のテンポも程よく、若干間延びしてた感は否めないが概ね良し。
個人的にはハッピーエンドよりバッドエンド、悲劇の方が好きなので結末はご都合主義やん。。。となった。
可もなく不可もなく。
そもそも作風が自分には合わなかったかな。
及第点ですが...
日本のCGも、やっとここまできたか!と思いました。
凄く迫力があって良かったです。山崎監督は、
かのヤマトの例があったので心配でしたが素晴らしかったです。
ただ1作目にオマージュしすぎ
かなぁ。最後呆気なかったかなぁと思いました。
あと安藤サクラさん
もうちょっと見せ場欲しかった
ですね。勿体ない感じがしました。もう少し役者さんもベテランの方々欲しかったです。
あと一つ山崎監督、最後の最後
あそこはゴジラではなく、
キングギドラかモスラの方が
良かった様に思いました。
でも、又リピートします。
今作のゴジラはちゃんと怖い
演技が大げさで嫌という人もいますが、基本的に怪獣映画は子供も見ることを想定して伝わりやすい様に大げさな演技をします。特に今作は海外展開も意識しての演技だと思います。自分は一ミリも気になりませんでした。
今作のゴジラはヒーローでも神でもありません。説明しにくいですが、人々にマイナスを与える災いの象徴のようなものとして描かれています。
主人公達にとってゴジラは戦争の象徴であり、死の象徴でもあります。そしてゴジラに勝ち、生きて帰ることが、彼等に戦争の終わりを実感させるものとなっています。
低評価つけてる人もいますが、全作見た自分から言わせれば今作はミリタリー好きな監督が真剣に撮った異色の傑作だと思います。低評価つけてる人は見方を間違えている、変なものを期待している、そもそも映画視聴に向いていない、のどれかだと思います。
いいと思うけどなあ
前評判が高くて公開後も絶賛の嵐かと思いきやそうでもない。結構辛辣な批評が多いんだよね。
特にシンゴジ派からは批判が多いみたい。いわく説明が多い、説教くさい、ドラマが陳腐で必要ない、主人公(敷島)に感情移入ができない、熱線吐くとき背びれ立てるのわざとらしい…等々。
もっとあるけど書いたらキリがない。
何か、年配の世代は誉めちぎって「ゴジラの一つの到達点」だって言っているけど、若い世代は厳しく批判している。統計取ったわけじゃないしあくまでザックリした印象なんだけど、そんな気がする。
批評を見ていると、あら探ししようとして観ている気もするんだけど、そんなことはないかい?
シンゴジだって個人的に気に入らないことはいくらもあるよ。もちろん-1.0にもツッコミ所はある。
今の若い人達は、恐らくこれが説教くさいと感じるんだろうね。-1.0派のおっさん世代は全く説教くさいと感じないんだよ。
敷島が非難されているけど、挫折や葛藤から立ち直る再生の物語ってのはドラマの王道だし、男女の愛や親子(血のつながりはないが)の愛も王道。
ハッピーエンドで終わるのもまさしくそう。
怪獣映画とドラマの融合もいいじゃない。好き嫌いの話でしょ。
若い人達は目が越えてて、おっさん世代はノスタルジーに浸るだけなんだろうか。
俳優陣の演技は素晴らしいです。ゴジラも怖いゴジラになっていて良かった。
ただゴジラをもっと観たかったというのは同感です。
エンターテインメントの快作
戦争は終わっていない。
後悔と苦悩、葛藤、
覚悟と優しさに涙が止まらなかった。
ゴジラの迫力ある描写、
強さと怖さ、それだけでも見応えあるが、
それぞれの戦後、
いろんなものと戦う人々が、
ゴジラとの戦いに全てを賭けていく、
そのストーリーが素晴らしかった。
そして、
主人公が覚悟を決める。
幻の戦闘機に搭乗する、
そのカッコ良さ、
最終的にはこの上ない
エンターテインメント作品でした。
まるで監督の過去作品が、
本作を作るためにあったかのような、
ある意味集大成でした。
この監督だから作ることができた、
納得、感動の一本と感じました。
感動しました。
久しぶりに邦画を映画館で見ました。
太刀打ち出来ない敵に絶望感を抱きながらそれでも生きていく、そんな話に終始引き込まれました。
後、ゴジラがイメージ通りでカッコいいですね。
映画館で視聴するのおすすめです😊😊
ゴジラ映画として適当に作っているとしか思えない。
総合60点位、
ゴジラマイナス1のネタバレ有りレビューです。
ネタバレされたく無い方は読まない事をお勧めします。
では始めます。
大まかなストーリーラインは俺の好みで大好きです。
ゴジラを題材にしつつ反戦を主題のテーマにすえ、主人公である敷島の戦争を終わらせ、戦後を踏み出す為の物語として作られただろう本作。
ストーリーラインのおおまかな流れやワダツミ作戦。
戦艦高雄や響と雪風に震電まで使うのは俺好みで好きです。
ゴジラを深海にまでガスボンベで落とし一気に浮上させ倒す。
あの世界の当時の日本として、ゴジラを倒しうる最高の作戦を立案できてる。
ここまでの発想力やドラマの流れは最高に大好きだ。
推定二万トンのゴジラを海底に落とし引き上げる。
特撮としての戦い方として、当時の日本でやれそうな作戦として壮大で面白く最高だ。大好きだ!!
ストーリーは決して悪く無い。
だが、圧倒的にゴジラ作品として細部に詰めが甘かった。
それはゴジラ特撮映画好きからしたら、適当に作ったように映る程に…。
ドラマ部分と特撮部分に分けて解説していこう。
先ずは特撮部分。
ゴジラの説明画像の圧倒的な少なさ…。
これはいただけない。
ゴジラが泳いでいるシーンを俺は見れて無いんだ…。
俺は見落としてしまった?
ゴジラはどうやって泳いだ?
シッポを横にくねらせて?それとも縦にくねらせて?
後ろ足と前足の位置は?動かしてた?畳んでた?
ワニのように?イグアナのように?
足のつかない海面ではどうやって体を維持してた。
ワダツミ作戦の時、ゴジラのどの部分にワイヤーとガスボンベはどう巻きついた?
海中へと落ちるシーンはどう落ちた?もがいた?暴れた?
引き上げる時のゴジラは頭が上?下?
俺にはそこがまるで分からなかった。
他のゴジラ映画でも泳いでるシーンは殆ど無かっただろ?と言われるかもしれないが、本作は海上でのワダツミ作戦がメインの作戦となる。そこらの画をおざなりにしてはいけない。
何もゴジラをもっと映せと言っているわけではない。
ワンカット3~5秒程の説明画を要所要所に細かく入れておけば分かるものの…。
細かいゴジラの画が全然足りてなさ過ぎて、ゴジラの実在感まで無くなって薄っぺらい存在になってしまった。
山崎貴監督はドラマは作れるが、特撮映画を撮る為の妄想力と想像力と特撮脳が足り無いと断言出来る。
それを如実に表していたのが。
ワダツミ作戦でゴジラが海底へと沈み着底する瞬間で見てとれる。
ゴジラを直立不動のままで海底に着底させてどうするのっ!?
それまでゴジラは海の中を沈みゆくのに何もせず直立不動のままただジッとしていたの?
ゴジラに演技させる事も出来ない想像力と特撮脳では、ゴジラの存在感は薄れるばかりだ。
他にもゴジラを誘導する為の重要な飛行機だろうに1機しか飛ばさなかったり、ワイヤーとガスボンベでゴジラを沈めるのに、体格と全長を考えたら底引き網状にした方が良くはないか?とか。
どうも、ワダツミ作戦に現実感と人々の真剣さ必死さを持たせ、特撮として見せる事が出来てなかったように感じた。
特撮映画って誇大妄想レベルの大ウソを、真実味や、リアルさ、ソレッぽさ、で虚飾して現実感を出す映画だと思う。
その為には怪物側の演技も演出も必要だし、作戦を遂行する側の真剣さ、そこに生きる必死さが、現実感を一つ一つ作っていくんだと思うのよ。
その真剣さと必死さが映画全体からイマイチ感じられない。
これもこの映画にのめり込めないマイナス要素になってる。
ゴジラを誘導する大事な任務を敷島の震電1機のみに任せるのはどうなんだ?
その1機が潰されたらワダツミ作戦自体が台無しだろ?
震電を更に2機飛ばしても良いし、事実を重視するならそれがゼロ戦でも良いし、ゼロ戦もない設定ならセスナでも良い。
ただ1機だけに任せる作戦では絶対に無いはずだ。
ゴジラを海底から引き上げるシーンでもそう。
タグボートの数を何艘も集めてあっても、その小さな船体ではどこか真剣さ特撮として壮大さにかけチープにしか見えない。
特撮でウソをつく時は大きく大胆にされど繊細に丁寧につくのだ。
小型のタグボートで数を集めるより、さらに戦艦なり、なんなら冒頭部の兵員輸送船なりを数隻集めてきても良かったのでは?
更に言うならば、この時にワダツミ作戦をもう1回しかけ、ゴジラをさらに海底へと叩き落として船を連結してゴジラを引き上げた方が特撮としては見応えがあったし、最後の特攻でゴジラを倒せたのに説得力にも繋がっただろう。
彼らは本当にゴジラを倒したいと思って、最善の行動しているのか?
そう疑問に思えてくる部分がドラマ部分でも見てとれる。
では次にドラマ部分の解説。
やたら気になったシーンが…。
ワダツミ作戦の前に艇長の秋津と学者が、見習の水島を置いてゆくと告げるシーン。
水島はその場に立ち止まり「何でですか!?なんで連れていってくれないんですか!?」と
大声で質問するシーン。
演技として、あれが最良なの?
秋津と学者のセリフ回しはあまりに古臭いし。
水島は独自に行動し数多のタグボートを従え駆けつける程の男なんだろ?
だったらあの立ち止まってただ大声で質問するシーンで良かったの?
二人に追い縋るような必死さも真剣さも無いのに、あんな大胆な行動が独自に本当に出来るのか?
人物像と行動がどうもチグハグに見えるシーンだ。
次に敷島が震電の整備を橘に任せたいシーン。
整備の橘が見つからず、震電の整備が一向に進まない。
それを見た学者が「整備員は他にもいます」と敷島を説得しようとするのに、敷島は橘にこだわりこれを断固拒否する。
行動の整合性を加味するならば、敷島はゴジラを倒す事よりも…。
ゴジラへと特攻し自らの戦争を終わらせたいのだろう。
その為の爆弾を積ませる為に、自らを憎んでいるだろう橘に固執した。他の整備員では罪悪感に苛まれるからだろう。
それは分かるし敷島からしたら、特攻するただこの一点での最善手なんだろう。
だが、その前段階の悪辣な手紙でおびき寄せる下り含め必要か?
ゴジラが憎くて自らは不甲斐なく悔しくて仕方ないんではないの?
橘に固執し過ぎて、震電を整備出来ないままゴジラが来たら意味が無いだろ?
更に言えば、震電の整備員を橘ふくむ3人しか揃える事が出来なかったのは演出としてどうなの?
ゴジラがいつ来るか分からないから急いでるんだよね?
他に整備員はいるんだよね?なんなのこのチグハグさ。
敷島のエゴのみが全面に出され、私はあのシーンはまったく共感出来ない。
で、1番疑問に思ったのが…。
ラスト。
死んだと思った典子さんが生きていた事が分かり会いに行くシーン…。
まったくもって感動出来ない後味の悪いラストだ。
純粋に運良く生き残っていたなら、あまりにご都合主義的展開で萎えるし蛇足。
首の黒いアザが考察されてるようにゴジラ細胞で、それによって助かって生存していたなら…。
敷島の戦争がいつまでも終わらない事になってしまうではないか。
こちらだと映画のメインテーマ、戦争を終えるからは大きくズレてしまう。
ゴジラは死んで無いと思わせるシーンは、その前の海中へと沈んでゆく半壊のゴジラの蠢く塊を見せてる事で成立している。
どう考えても黒いアザは、敷島の戦争はいつまでも終わらないぞと見せたい演出にしか見えない。
敷島をさらに苦しめてどうしたいの?
あのラストよりは、銀座のゴジラ事変で確実に慰霊碑が出来るだろうから、その銀座慰霊碑に明子ちゃんと二人で詣る姿を見せ歩き出すような終わらせ方のがよっぽど自らの戦争を終わらせるストーリーラインとしては納得いく。
私には山崎貴監督が見せたい画、撮りたい画、思いつきの画だけを撮っていただけで、キャラの整合性や自らのテーマすら無視し。
感動の押し売りをしたいが為に適当に作ったようにこの映画からは感じた。
まとめ。
ゴジラマイナス1は、ストーリーラインは良いのだ。本当に良いのだ。ゴジラのCGも決して悪くはなかった。
だからそれだけで60点は出せる。
だが、物語の演出と見せ方、特撮があまりにも下手過ぎる。
どれもこれもチグハグだらけの中途半端に作られてて見てられない。
私には、何度も見たいと思えるレベルの映画ではなかった。
全656件中、281~300件目を表示