ゴジラ-1.0のレビュー・感想・評価
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ウルッと琴線を刺激する「ゴジラ」 堤真一と薬師丸ひろ子が出てれば、...
ウルッと琴線を刺激する「ゴジラ」
堤真一と薬師丸ひろ子が出てれば、三丁目の夕陽な「ゴジラ」
ヒーローとヒロイン、「らんまん」と同時進行で撮ってたのかなぁ???
人には好き嫌いがあるから、何が正しいか、なんていうのは人それぞれの好みに左右される・・。
という前提で敢えて言わせてもらうと・・。
以下、ちょっと毒吐きます。
あの「シン」庵野秀明氏がもてはやされる意味が全くわからん・・
個人的は、全く評価していないので・・、だから「シン・ゴジラ」にもそんか感じでかなりガッカリしていた。
JR の通勤電車を突撃させて・・何あれ???って感じ(架線切れて走れないだろ?)・だったし・あの、生気のない丸目を多用した不気味さ(大阪万博のマスコットのデザインに影響与えてるのか?)は、庵野氏らしさもあり・個人的にはキモいだけで苦手だ・・。
庵野氏の作品は、大体、ウルっとする人間らしさ、人情を感じさせない・・。
出世作品「エヴァンゲリオン」を仕事上、深く鑑賞したが・・幸せな気持ちにはなれなかったし、人の感情を揺さぶるような優しさ、暖かさを見出すことはでできなかった・・。仕掛けや設定、言葉の斬新さはあるので(あの明朝体の使い方は、市川崑監督のオマージュか?パクリか?)、マニアックな人には受けるのだろうけど・・それは ただ「シン」目新しいなだけで心を打つようなものじゃなかった・・
今、メディアでもてはやされている、粉飾決算失敗ロケット20億エモンや、賠償金踏み倒し論破ールーム、オデンめがねなどなど・・皆共通してるのが、感情を揺さぶる、心の琴線を刺激するような、暖かい言葉、表現に欠けている点。人として何か足りないのでは?といつも思う。僕には、庵野氏はそっち側の人のように感じられるのです・・
ですから・・三丁目の夕陽をはじめとして「人情」をテーマにして映画を作ってきた山崎貴監督が、どう「ゴジラ」を料理するか楽しみでもありました・・。
で、期待通りの山崎貴監督作品でしたね・・。よかったと思います。
悲劇の駆逐艦「雪風」が登場したり、「震電」が活躍したり・・なんでしょう・・「シン、ゴジラ」と全く逆をいくゴジラでした。
「シン」が感情より、社会システムだったり、論理的でクールな、冷たい物、者を描いたのとは、180度違うアプローチで創られた ウルっとくる「ゴジラ」でした。
「ゴジラ」は、あくまで脇役で・・太平洋戦争で傷ついた、人々の再生の物語だったと思います。
「ゴジラ」が、有楽町の旧日劇を破壊するのですが・・実際は後々「朝日新聞社」が壊しちゃったのですよね・・現実世界では「ゴジラ」まだ暴れていて・・なんとかしましょうよ・・今目の前にいる「ゴジラ」を退治しましょうよ・・というメッセージが込められているのかもなんて思ったりして・・深読みしすぎか😬
そろそろ、「ゴジラ」を便利なコンテンツとして使い倒すのも止めてもよいのじゃないのだろうか?
ゴジラも、休ませてあげれば。
※「シン・ゴジラ」が、次作を予想させるような終わり方をしていたのに、今回の節目の記念作を、全く新しいコンセプトで制作したのにも、なにか、訳があるのでしょうかね?
失くしたくないもの
冒頭数分で世界観に引き込まれました
なんならゴジラが出てこなくてもこの世界観のままでいい映画になりそうな雰囲気。
やっぱりこの監督はこの時代を作るのが上手いですね
登場人物それぞれの戦争への関わり方があり、それによってキャラの色が強く出ています。
役者の演技が良いんです
特に佐々木蔵之介さんと安藤サクラさんの演技によってこの映画の軸がぶれないものになったように感じました。流石の一言です。
そして神木隆之介さんが絶望の中で失くしたくないものをその手にする恐怖を演じていてぐっときます。
ゴジラの倒し方という永遠の課題は今後も残り続けるでしょう。しかし少なくとも今作品はエンターテイメントとして満足いくものでした。
映像としても何が起きているのかが見やすくわかりやすいのも好印象ですね
願わくば予想を超えたナニかがあれば最高でした。
おすすめですよ
山崎ワールド
初代白黒ゴジラ100点
シン・ゴジラ99点(初代に敬意を払って-1点)
今回のは60点
ちなみにこの3本以外は採点対象外
良くできているからこそアラを感じる。
簡単に言えば戦国時代の戦いにサラブレッドが出ている気持ち悪さを感じる。
終戦から4ヵ月経ったら戦争時の瓦礫がそのままにはなってるのは不自然。
ガイガーカウンターを持った係官がビニールの上着を着ている。
赤ちゃんに食べさせるときのスプーンは金属製でもなく(金属は軍に拠出させられた)もちろんプラスチックでもなく当日のは陶製だったと思うけど映画の中では陶製だったのかな?
細かいところが気になって仕方がなかった。
山崎作品はよくできているからこそ細かいところが気になって仕方がない。
軍艦がすれ違うときな無理に擦らなくても良いのでは?とも思ったけどあれはオマケか。
そもそもそんな事しなくたって最初から震電で突撃すれば良いだけでは?などというのも全体から見ればストーリー展開に必要なのかな。
レバーひとつで脱出できるか?というのは野暮です。あれはお約束です。
でも話は良くできていて「永遠の0」のアンサーにもなっていたように思った。
残念なのはフリゲートマーチの出番がなかったことです。
まるでアトラクション!
監督が山崎貴ということもあり、監督の過去作の影響を強く感じた。キャストも王道で揃えてあるため、普段ゴジラを見ない人たちにも受け入れやすい作品になっていると感じた。
観終わった感想としては、映画を観たというよりは遊園地のアトラクションを体験した感覚に近かった。CGを多用し、まるで自分がその場にいるかのような錯覚を覚えるほどの臨場感が演出してある。これはまさに山崎貴が得意とする表現方法だと感じた。
怪獣映画はこうあるべきだよねというツボをしっかり押さえてあり、観終わった後の満足感がしっかりあった。特にゴジラはもともと海の生物と言うこともあり、海上での戦闘シーンが多かった点がこれまでの作品との差別化ができてて良かった。
この作品を観て感じた事は、今後ゴジラの新作を作る場合は、特撮ではなくCGで作らなくてはいけないと感じた。特撮は特撮の良さはもちろんあるが、CGを使った迫力ある演出には負けるとこの作品で強く感じた。
個人的にはキャストをもう少し工夫してほしいと感じた。あまりにも王道なキャスト過ぎたため若干つまらないと感じた。
神木隆之介の演技は悪くはないが、良くもないといった印象で、正直演技からは人物の深みをあまり感じることができなかった。山崎貴作品の難点としては、CGの演出クオリティーは高いが、俳優の演技力を引き出すような品質はできていないと感じた。
迫力だけを見れば星5レベルの作品ではあるが、登場人物への感情移入があまりできなかった点や作品の内容にいまいち腑に落ちないご都合主義ともいえる点があったところもあり、星3.5の作品だと感じた。
庵野秀明監督のシン・ゴジラと比較した場合、個人的にはややシン・ゴジラの方が上の作品だと感じた。シン・ゴジラのゴジラと比較して、今回のゴジラはとにかく動き暴れる叫ぶ迫力重視のゴジラ。シン・ゴジラはあまり派手には動かないが、存在が神のような恐ろしさがあり、それが非常にリアルだった。
そしてシン・ゴジラの俳優たちの演技が非常にリアルで観客向けを狙いすぎてない。演技も良かった。今回の作品は、シン・ゴジラには少しだけ劣るものの、今後のゴジラ作品に大いに影響し、期待ができる作品であると感じた。
海外の人が見ても十分に楽しめる作品になっており、言葉がわからなくても十分に伝わる作品だと感じた。
大和武蔵ならワンチャンあった⁉
戦後、焦土化した日本にて復興に向けて頑張る人々の元にあろうことかゴジラが…。ある理由から戦争を生き残り、心に闇を抱える青年が、国と大切な人々を守るために再び立ち上がる物語。
お馴染み、日本が誇る人気アイコンですね。ワタクシも特に平成ゴジラが好きだった世代です。
物語としては、ゴジラそのものよりも人間ドラマがメインといった感じでしょうか。vsビオランテが一番好きなワタクシとしては寧ろ好みの展開。
そして、絶望感という意味では過去最高レベルかも。戦争敗戦直後という時代背景に加え、長年のファンからすると、平成の新兵器にもビクともしなかった怪獣に、この時代の兵器ではどうにもできないだろう…という八方塞がり感も。まぁ他作品とはパラレルワールドだろうから一概に言えないが。どっちにしても20㎜じゃ効きませんよ~
でも高雄の20cmでアレなら、46だったなら或いは…⁉もう無いけど。
さらに、迫力面でも圧倒的ですね。ゴジラの大口がドアップになる度にヒュンってなります。
でもでも、見所はやはり人間ドラマですかね。戦争で粗末にされすぎた命とゴジラに立ち向かう人々の対比が胸に染みる…この時代設定にしたのは大正解ですね。まだ終わっていない…う~ん(涙)
それだけでなく、現地調達の武器や何だかんだで守ってくれない雰囲気の米国。ソ連の顔色も…色々とリアルな感じも、ゴジラ単独登場作品の醍醐味ですよね。
もっと言えば、ここ最近しつこすぎて逆に萎えてしまっていた原作オマージュ的表現も、ワタクシが知る限りは無かったような。これが良かった。電車にムッシュさんが出てきそうだな~と思ったが(笑)。難癖付ければ「やったか」はシンゴジオマージュw??
とにもかくにも、新しくも期待通りのゴジラ作品といった感じで非常に楽しめたし感動した。ちょっと蛇足もなかったこともなかったかもだけど、超良作だった。
でも何て言うんでしょう…人類に絶対に負けて欲しくないと思いつつ、個人的にはアイドルみたいな面もあるので、ゴジラがやられる所を観るのもちょっと辛いんですよねw
かと言って、ゴジラ勝利じゃあそれこそダメだし。
このジレンマがある限り、どんなに内容が良くてもゴジラ作品で☆5は叩き出せないのかなぁ…(涙)
これは 永遠のゼロ?
確かに 怖い顔のゴジラでしたね。
前評判で 怖いゴジラだと 聞いてましたが 最後のシーンは 永遠のゼロ+ゴジラ
ですよね?
しかし フロンガス何たら の知力が有れば 戦争に負けなかったはずでは?
ハリウッド版ゴジラより ゴジラらしい 映画でした。
戦争が非日常の幸せ
1954年の初代は、本当に戦争が日常の中にあった人々が作ったんだなと、「-1.0」を見てそう思った。
78年経っているから戦争の悲愴を作品にしてものを思えるのであって、当時の人々はそれをわざわざ言ったりしなかったのだと。みんなが当たり前に経験していることだったから。
でも、今回のゴジラさん……何だったんだろう……何かもうゴジラは「今回は正体何?」って思って見る癖がついちゃってるが、過去一「ただヒトに迷惑してマジギレしている巨大生物」って感じがした。
伊福部音楽……やっぱり素敵だった……DOLBYのおかげでもあると思うけど……素敵だった……
これまで何か苦手だった吉岡秀隆がちょっと好きになった。
やっぱりゴジラはすごい
ハリウッドにゴジラを持って行かれていましたが、シン•ゴジラ、そして本作でゴジラを取り返した感じがします。
特に、ハリウッドSFの得意とするピンチを乗り越えて大逆転勝利的な展開。日本でもこういう映画が作れるのかと言う出来栄え。とても楽しめました。
時代設定もこうなるととてもよかったと思います。
ゴジラ史上、もっとも魅力的なキャラクター達
ゴジラ最新作ということで観てきましたが、非常に素晴らしく初めてレビューを書きたくなりました。
今までのゴジラシリーズは当たり前ですが怪獣映画なので、いかにゴジラをカッコよく又は恐ろしく描くかに主眼を置いてきました。
しかし今作では神木隆之介演じる主人公:敷島が中心の作品となっております。
敷島の境遇やゴジラとの因縁をしっかり描くことで、これまでのゴジラ作品以上に主人公に共感し深い没入感を得ることができました。
その他の登場人物も敷島を中心に登場し関わっていくため、人となりを理解しやすく魅力的に感じました。
特に仕事の仲間達はみな明るいキャラクター達で、重い展開が続く中でも作品が暗くなりすぎないよう上手くバランスをとる存在だったと思います。
ではゴジラはおざなりなのかといえばそんなことはなく、圧倒的な恐怖感とカッコよさがしっかりと描かれています。
特に熱線を吐くシーンは非常にカッコよく、あれだけでも映画代の価値がありそうな出来でした。
人間ドラマ、怪獣の活躍、どちらも上手く融合して非常に完成度が高い作品だったと思います。
見た目が昔のゴジラを踏襲しているようで好き!
おすすめ出来る人 ゴジラのビジュアルが好きな方
おすすめ出来ない人 きちんとしたストーリーが欲しい方
個人的にシンゴジラはゴジラが訳の分からないものになっていたので好きではありませんでしたが今回のゴジラは正にゴジラと言った見た目。
ツッコミどころのあるつまらないストーリーが結構長く続くのが苦痛ですがそれを上回るほどゴジラがカッコよかったです。人間側の割と杜撰なゴジラ討伐作戦も昔懐かしくて良き。
これがゴジラの原点
ゴジラ、生誕70周年で通算30作目(ただし、日本製作分のみ)。
なのに、私が観たことがあるのはたったの2本。、
・幼少のころみたキングコングとの対戦
・シン・ゴジラ
そう、そこまで興味があるわけでない。
今回は、「-1.0」(マイナスワン)というタイトルと、
らんまん夫婦観たさに行ったわけだが・・・
冒頭から、すごい迫力!
ゴジラ、でか!!こわっ!!
人間に食らいついてわ、ぽい!
人間を踏みつけるわ、ぶち!!
ジュラシックパークのTレックスよりもこわいかも。
そこからはしばらく人間ドラマ。
第二次世界大戦、特攻隊、関東空襲のあとの日本を描く。
もちろん、ゴジラ上陸、そして退治までの伏線をちりばめ。
そしていよいよ、ゴジラ上陸。復興中の銀座で大暴れ。
このあと、どうやってゴジラを倒すのか、と思ったが、
なかなか面白い方法を考え付く。
当時の技術だと、こんな感じなんだろうか。
でも、結局は、特攻かな、と察しもつく。
終盤は展開がどんどん読めちゃうけど、それでもいろいろ感動。
なかなか、いい映画でした。
ゴジラでこんなに感動するとは思いませんでした、失礼しました!
そして、エンディングは・・・そうだよね、だから「-1.0」だよね。
ここで終わりではなく、始まり。まさに原点。
神木隆之介さん、さすがの演技力。心境の変化をうまく表現。
浜辺美波さん、こちらも負けず劣らずの演技、強くて可愛らしい。
その二人を囲む、実力は俳優陣、
山田裕貴さん、小僧とか言われていたけど、最後まで小僧でした!
青木崇高さん、なんやかんやで最後は男気たっぷり、感動!!
吉岡秀隆さん、いいポジションでしたね~、実は賢い!
佐々木蔵之介さん、こちらもいいポジションでしたね、親分って感じ!
安藤サクラさん、どんどん変わっていく態度、接し方、すばらしすぎ。
橋爪功さん、ちらっと映ったけど笑 エンドロールに名前が・・・?
あと・・・、子役の方、めっちゃ可愛くて、演技が上手でした。
ちなみに公開日の11月3日は、ゴジラの1作目が封切られた日らしい。
つまり、文化の日はゴジラの日でもあるのか笑
恐れ入谷の鬼子母神
評価真っ二つでバチバチな感じだったのでオソルオソル参陣してみましたが、私は大好きな方向でした。東宝ゴジラとしてはバッチリだったのではないでしょうか。グズグズ主人公は暫く自分も無理でしたが、途中で何だか共感出来てしまったのも楽しめた大きな要因でしょうかね。相模湾遊泳中のゴジラが何だか可愛かったのと、熱線ギミックが最高でした。あと地面が没む時に周囲がボコンッ!って盛り上がるのも良き。途中までホントに怖かったなぁ…。
不死身の女
ゴジラよりも頑丈な女に終始圧倒される怪獣映画。
不死身の女が電車内でゴジラに襲われた時点で完全にコメディーとなってしまっていて、更に何故か銀座で逃げ惑う群衆の中で偶然見つけだして助ける主人公、この時点で爆笑してしまう。
この監督は誰を対象としたいのか焦点が絞れてない典型的な方なんだと思います。
シリアスにしたいのか、コメディーにしたいのかお子様向けの映画にしたいのか、自分で何を訴えたいのか全く分からない状態で制作してしまった悪い映画の見本そのものです。
又、上映40分位からオチも分かってしまいます。
之は、この監督がスピルバーグのJAWSや小松左京やマシスンなどの影響を受けた小説などをひねりもなく真似しているからバレバレの展開になってしまうのだと思います。
この様な人が日本を代表する監督ということは、今の日本人はヤバいのかもしれません。
映画の本当のテーマは不自然に登場する不死身の女なのかもしれません。
之は実はパンデミック※或いはゾンビ映画なのかもしれません。
そして、ストーリー的な破綻も敷島から見えたもの、多次元世界を描いたものなのかもしれません。
此の作品の中には、一見すると特攻という人間の命の尊さを無視した残忍な行為を批判している内容なのですが、同時に、腹の中では玉砕の美学に酔いしれる性癖らしき側面の方が強く出ている作品のように思えました。
万人受けする新作ゴジラ
公開初日のゴジラの日に鑑賞。
完璧な出来ではないがお祭り映画として100点。戦後直後の脆弱な日本にやってくるゴジラの恐ろしさといったら!絶望のドン底に叩きつけられるが希望も感じられる。山崎貴監督が培った経験の集大成でお見事。早く2回目を観たい。
やればできるやん!
小学生低学年の頃、親がレンタルビデオ(β)で借りて来た『モスラvsゴジラ』『三大怪獣 地球最大の決戦』に胸打たれ、何度も繰り返し見まくった。
小学校高学年になって、期待を胸に見に行った平成ゴジラシリーズに、ゴジラ愛は粉々に砕けちった。スーパーX?ふざけてんの?子供心に思った。
その後もちらちらシリーズを見るのだけど、琴線に触れるものはなく。
ハリウッド版の『キング・オブ・モンスターズ』には久々に興奮したけど、国産でない事に一抹の寂しさを覚えた。
『シン・ゴジラ』も面白かったけど、所詮パロディゆえの面白さ。
あの頃の感動は、純粋な子供時代ゆえの美しき幻だったに違いない。そう思ってた。
そして今作。
ちょっとした空き時間を潰すために鑑賞したら。
…正直予想外に面白かった。
時代設定的に、戦争美化に繋がる描写を危惧したけれど、そこは(個人的には)問題なかったし、初代に通じる「反戦」のメッセージも(個人的には)しっかり感じられた。
ゴジラについても、下から見上げる構図や、各部位のアップなどが大半を占めて、人間には到底どうにもならない災害や神罰のような、巨大な禍々しさにあふれていた。
邦画なのに(失礼)、CGが嘘くさく見えないのも素晴らしい。
…アレをアレする時の背びれ?の描写は少しだけ萎えたけれど。
それでも、思わず心の中で叫ばずにはいられなかった。
「やればできるやん!」
ゴジラも邦画も、まだ見限るには早いという事か。
世情的にも、全ての娯楽的な欲望を叶えるのが難しくなって来ていて、エンタメに関しても取捨選択を迫られる事が多くなっている。
個人的な「捨」のリストの上位に記していた二者。少しランクを下げて、もう少しだけ見守りたくなりました。
予定調和に違和感もゴジラの暴れっぷりに加点
ゴジラに終戦直後の日本を襲わせるって思い切った設定だなと思っていた。人間側に大した戦闘能力もないし、科学がそれほど発達していない時代だから、ゴジラに対抗できないことは明らかだ(そもそもゴジラは絶対に死なないから倒すことはできないけれど)。
でも、その分人間ドラマに重点を置いたのかなと想像していた。たしかに、戦後の混乱期を生き抜こうとする人、戦争のトラウマを抱え未だ戦後を生きることができない人を描こうとしていることは伝わった。神木隆之介と浜辺美波もよかった。いろんなことがありながらも前を向いて生きようとする人たちにゴジラが襲ってきたときの絶望感たるや!たしかにそれは成功していたと思う。
ゴジラの造形や光線を出す前のギミックもいい。絶望感が描かれる瞬間のはずなのに、なんというかワクワクしてしまった。こういうのがゴジラ映画だよなと。
ただ、不満点も多いから戸惑ってしまう。観終わってしばらく考えたが、たぶんそれは「予定調和すぎる」ところなんだと思う。ゴジラがいろんなビルを壊して暴れ始めてもなおギリギリまで逃げずにいる人々。さらに逃げるときも左右にそれず、また左右から逃げてくる人もないまま皆でまっすぐにかけていく群衆。ゴジラに踏まれるためだけにそこに集められた人々のよう(そういう撮影だったから仕方ないけど)。山崎貴監督お得意のVFXシーンに迫力を追加するためには必要なのかもしれないけど、あからさまだった。そして浜辺美波のところに突如現れた神木隆之介。なんだこの偶然!?
最後の戦闘も、特攻精神を煽るような感じを醸し出しながらのラストを迎える流れ。さらに電報の内容。そうなんだろうなと思ってはいたけど、なんの説明もないまま、実はこうでした!みたいな感動を醸成する強引な流れはやはり引いてしまう。あの崩れた瓦礫が散らばっているあの光景だよ!?その後のシーンも描いていないじゃない!?と。やりたいことはわかるんだけど。
楽しんだ自分とガッカリした自分がせめぎ合って、それでもゴジラのシーンを楽しんだんだからと最終的に3.5という点数をつけた。評価が難しい映画だった。
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