「あまりに切なく哀れなゴジラ。涙するには悲しすぎる。」ゴジラ-1.0 はるさんの映画レビュー(感想・評価)
あまりに切なく哀れなゴジラ。涙するには悲しすぎる。
ゴジラ映画と言えば正月。お年玉を握り締めて兄貴と円町東宝へ自転車で行った。その頃は二本立て興行で森繁の駅前シリーズだった。色気と怪獣の妙な組合せ、しかしこれを2回観るのは少し辛抱強さが求められるが小学生には全く問題はなかった。スクリーンに登場するゴジラはいかにもゴムで作った着ぐるみとわかってしまったけれど国会議事堂をぶち壊すシーンは息が止まった。
しかしどうだろうこのゴジラ−1.0は。特撮の最終技術を駆使して作られているがあまりにもリアル過ぎて退屈してしまった。シン・ゴジラも見たんだけれどこの退屈感は抑えようがなかった。
ゴジラは原水爆の副産生物という設定。そして日本国高度成長期に海からやってきた。暴れ回るだけ暴れ回って海に帰って行く。咆哮する姿は怒りに満ちてかつもの悲しい。そして、疑問は何故日本に来るのだろう?世界で唯一の被爆国である日本になぜやって来て暴れ回るのか?敗戦直後の日本に置き換え映画を作ってもこの疑問は永遠なのだ。
切なく吠えるゴジラは我々になにを言おうとしているのだろう?
コメントする