「初代ゴジラからファン 良いところも悪いところもあり」ゴジラ-1.0 Moviotaさんの映画レビュー(感想・評価)
初代ゴジラからファン 良いところも悪いところもあり
今までのゴジラよりも圧倒的に恐怖を感じるゴジラに仕上がっていた。
まず自分がゴジラを初めて見たのは平成ゴジラの3作品目、ゴジラvsキングギドラだった。
そこからゴジラ映画は全て見てきたが
自分の中でのランキングは以下のようなもの。
(ここの好みがズレていると今作品の感想も違ってくると思う)
1位:平成ゴジラ1作品名
ゴジラのビジュアル、鳴き声、映画全体の雰囲気、全てが恐怖をそそる作品。また、ゴジラが餌を食べるシーン:原発の放射能を餌にする為、原発を目指してやってくるというシーンが描かれいる唯一の作品ではないかと思う。
ゴジラに対する政府や各国の人間模様もしっかり描かれており、
幼いながら、非核三原則という言葉を初めてしった作品でもある。
2位: ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃
意外だと言われることも多々あるが、ゴジラの放射火炎が今までと異なる描き方をしており
なにより聖獣伝記になぞらえたストーリー構成も良かった。(平成ガメラ3を彷彿とさせる)
3位:シンゴジラ
人間模様がメインではあったが、ゴジラが街を破壊するシーン等が強烈に描かれており、特に前半7割は歴代でも1-2位であった。が、後半3割、特にゴジラを倒すシーンはアニメみたいな描き方になっており、だいぶ落胆した記憶がある。それでもお釣りがくるほど前半がよかった為に3位。
3位タイ:ゴジラvsビオランテ
平成ゴジラ同様、ゴジラや映画全体の恐怖感はそのままで、更にビオランテという怪獣の描き方も恐怖をそそる作品だった。
前作からの繋がりでマグマからゴジラが復活するシーンもなかなか。
【ここから今作品の感想↓】
※前置き長くなりました。
又、これはものすごく個人的な好みだが
どの映画においても
無音シーンがあるのがとても嫌い…
良かった点
・水上戦。今まであまり描かれなかった水上を泳ぎながらの戦闘シーン。
・ゴジラの迫力。足踏みで地面が盛り上がる演出や水上での戦いは今まで以上の迫力で素晴らしかった。
・放射火炎の威力。シンゴジラでも相当な威力として描かれたが、この作品では放射火炎1発が原爆の威力として描かれおり、歴代で最も威力のある放射火炎になっている。その映像・迫力も素晴らしかった。
残念だった点
・機関銃の演出。音・弾道・着弾の演出はとても良かったが、あれだけ大型の機関銃を打ってる機関銃自体に、全くと言って良いほど「反動」が描かれていなかった。恐らく空砲ですらなかったのか、あれだけ迫力がある演出で銃身が微動だにしていないのは、ややゲンナリした。
・ゴジラスタンス・動き。和製ゴジラでは、常に脇が締まっているスタンスだったが
今作では脇が開いているシーンが多く、特に放射火炎を放つ際に顕著に現れていた。
今までの和製ゴジラよりも、より生き物的(人間的)な上半身の動きで、ハリウッドゴジラを思い起こさせる動きだった。
・陸上でのゴジラシーンの少なさ。今作ではゴジラシーンの半分以上が水上・水中だったような印象。ゴジラといえば、やはり街を薙ぎ倒しながら闊歩するシーンが代名詞である。オールVFXということもあり、予算的な問題があったのか不明だが、それにしても地上シーンが少なく感じた。
ほぼCMで使われたシーンだったように感じる。
また、ゴジラシーンを削って登場人物達のストーリーを展開するにしては、脚本に深みがなく、中途半端な印象を残してしまった。
・主要人物みんな生きてる。別に誰かが死ぬから面白い、ということではないが、ゴジラ=無慈悲な怪物、というイメージの中で、そんな都合よくみなさん生きてるんですか、という印象が残ってしまった。
・最後の無音シーン。個人的に無音シーンが嫌いというだけの理由
・マイナスワンというタイトルの意味。戦後、焼け野原になった日本(0になった)にゴジラが登場し更に絶望させる(マイナス)というコンセプトのタイトルだった為、そういったマインドで鑑賞したが、戦後間も無くではあるものの、かなり復興も進んで建物も立ち並ぶようになっていた為、あれ?0ではなくないか?5-10くらいにはなってないか?というツッコミが自分の中で思い巡ってしまった。
全体通して悪くはなく、良いゴジラ映画だっと言えるが
もう一度映画館に行くかと言われれば行かないだろう。
個人的には放射火炎を最も描いてほしかった。
(全体通して2回しか(光線だけも含めると3回)なかった)