「VFXスペクタクルは上出来、人物描写が…。IMAX上映は非推奨」ゴジラ-1.0 高森 郁哉さんの映画レビュー(感想・評価)
VFXスペクタクルは上出来、人物描写が…。IMAX上映は非推奨
日本でVFXを駆使した映画を作るトップランナーの山崎貴監督が、特撮映画の金字塔であり世界的ブランドにもなった“ゴジラ”を遂に手がけるのだから、期待しないわけにはいかない。庵野秀明脚本・総監督+樋口真嗣監督・特技監督の「シン・ゴジラ」(2016)がデジタル全盛の時代に敢えて特撮っぽさを残したのに対し、VFX畑の山崎監督はどんなゴジラを描いてくれるのか、というのが最大の関心事。果たして、巨大怪獣ゴジラという自然の驚異と核兵器の恐怖を象徴するクリーチャーの造形のみならず、「ALWAYS 三丁目の夕日」シリーズで培った昭和の街並みの再現、「永遠の0」「アルキメデスの大戦」で手がけた戦闘機や軍艦のバトルアクションなど、多様なシチュエーションでのリアルかつ迫力あるVFX演出は、山崎監督の集大成とも言うべき充実ぶりだった。もう一点、航空機マニアに喜ばれそうなのが、終戦後のごたごたで接収されずに残っていた試作段階の先尾翼機「震電」が整備されて飛行可能になり、終盤でゴジラと一騎打ちになる展開。VFXで命を吹き込まれた幻の名機が空を駆けるハイライトにも、山崎監督の好みとキャリアの蓄積が反映されたようで感慨深い。
「シン・ゴジラ」を含む過去のゴジラ映画の多くが“巨大怪獣vs.組織で戦う人間たち”という対立軸でストーリーを語ってきたのと差別化を図り、「ゴジラ-1.0」は元特攻隊員・敷島を主人公に配し、空襲で廃墟と化した東京で出会った女性と彼女が保護していた幼子の3人で疑似家族として暮らすサイドストーリーを描き、人間ドラマの要素にも重点を置いている。が、主演の神木隆之介をはじめ、吉岡秀隆、佐々木蔵之介らの演技に深みや重みが足りず、説明台詞も多いし、戦争で仲間を死なせた自責の念や戦後期の生活の苦しさ、超強力な怪獣に対峙する恐怖や不安などがごく表層的な描写に留まっている。役者の演技だけのせいではなく、脚本と演出の問題もあるだろう。スペクタクルが上出来なだけに、人間ドラマの軽さと安っぽさがなんとも惜しい。
最後に、内容とは直接関係ないが、IMAX上映について苦言を。自宅から比較的近いイオンシネマ系列のシアタス調布に今年できたIMAXスクリーンで鑑賞したのだが、スクリーンに投射されない部分の縁が、上下だけでなくどういうわけか左右にまでずっと残り続ける、いわゆる“額縁上映”になっていた(“ゴジラ 額縁上映”で検索するとすでに不満の声がたくさんヒットする)。「ゴジラ-1.0」の前はIMAXで洋画ばかり観ていたので知らなかったが、邦画のIMAX上映で去年あたりから指摘されていたようだ。おそらく東宝と開発元のIMAXコーポレーションの技術的な取り決めでそうなっているのだろうが、ブランドにあぐらをかいてぼったくり商売みたいなことをやっていると、IMAXそのものが映画ファンから見放されてしまうのではないか。これから「ゴジラ-1.0」を観に行く方にIMAX上映はおすすめできない。
人物像に深みがない。
うんうん、と、思いました。
よくできたテレビドラレベルで、
それで良いのかも、ですが。
類型がいないどころか、
類型か、例えば安藤さん、はじめ、脇役たち、
納得感がないか。浜辺さん、神木君。
神木君、好きな俳優さんです。
次回作に期待です。
IMAXの良さって観客とスクリーンの距離と立体音響の解像度の高さじゃないかね
もちろんIMAXのフルスクリーンであればその効果が最大に発揮されるけど主が言うほど悪くないというか充分楽しめたですよ
最初に観た通常上映はその劇場で一番大きいスクリーン、IMAXの有る劇場まで行って観たら画が小さかったです。今度は4DXで観たら余り効果がなかったです。しかし三回観た事により作品のテーマが良く理解出来ました。皆さん演技は素晴らしかったですし、単なる怪獣映画ではなくシリーズ一番、今年一番の映画です。
自分もPROコメ主さんと同じ劇場のIMAXで観ました。
上映始まった途端、アレレ、おかしいぞぉと。
今までも、コレIMAX?って事は有ったけど、その最たるモノでした。
音は良かったですけども。
ある意味、リアリティに欠けまくった演技には最初疑問だったのですが最後まで見ると、あああの演技は意図的なんだなと納得せざるを得ませんでした。 例えば歌舞伎や狂言などで過去の歴史を演目にした作品は到底その抑揚や調子でその発言があったわけではないんです。 あのある意味臭いと感じざるをえない演技の統一感を見た時に、ある意味、敗戦のアンチテーゼというかあの戦争で勝敗とは別に目的を達成したのは日本であり植民地を失ったのは連合国側であるということに対する嘲笑にも似た面白さがあったのです。
神木隆之介さんと佐々木蔵之介さんの演技が下手くそだという印象はこれまでなかったのですが…手垢のついた台詞と記号化された演出のせいでしょうか。
安藤サクラさんが孤軍奮闘されていましたね。
他の方も書かれていますが、IMAXシアターで上映される作品のすべてが、IMAX撮影された作品ではありません。(本作品も含む)
シネスコ撮影された作品をレターボックスにして(画質をアップロードしてることはあるかもしれませんが)IMAXスクリーンで上映してるだけことが多いです(本作品もそうです)
言わば、パチもんIMAX、似非IMAX、IMAXもどき、なんちゃってIMAXなんですね。
だから、正確には「IMAX作品の上映」ではなく「(非IMAX作品の)IMAXシアターでの上映」なんです。
そこをきちんと理解した上で、それでも「音響効果がよく、大スクリーンで観れるから」という理由で、IMAXシアターで鑑賞するのは全く構わないのですが、その辺りを理解せず、単にIMAXシアターで上映された作品を観て「IMAXの作品を観た」気になっている人が少なからず居られることは、非常に残念なことです。
シアター側も、IMAX作品であるか否かに関わらず、IMAXシアターで上映する作品には追加料金を課し、さもIMAX作品であるかのような誤解を与えかねない対応は如何なものでしょうか。
上映前に流れる、スクリーンいっぱいのデモ映像が「IMAX映像」であり、本編が始まった途端に上下がレターボックスになった場合、その作品は「非IMAX作品をIMAXシアターで上映したもの」以外の何者でもありません。
IMAXは通常のスクリーンより画質や音響のスペックが高いので(4Kレーザーの設備ならなおさら)IMAXで観た方も選択ミスというわけではないと思います。
また多くの場合スクリーンの絶対的なサイズが大きいので、地域によってはサイズ面でも結局(四方黒くなる「額縁」の場合を考慮しても)IMAXがベストの選択になることもあるのではないでしょうか。
リアルな演技なら沈黙や間が大事だけれど、このような話ではそんな暇はないのだろう。ちゃつちゃつと話を進めゴジラと絡めていく。俳優はそこそこ良い演技していたのではないか?ほとんどの人が終戦直後の雰囲気を知らない現在それを再現しようとした努力は評価できる。吉岡秀隆が三丁目の夕日の茶川と同じだったのは笑えた。
IMAXかスクリーンXかで迷いましたが、
スクリーンXで観ました。臨場感があって良かったです。街破壊のシーンや特に震電でのシーンではトップガンマーヴェリックを連想するようでとても興奮しました。
全く同感です。まるで舞台を見てるかのような役者の演技。役者に非があるわけではなく、演出やキャスティングに問題があったと思います。70年代の安っぽいホラー映画のようなエンディングも冷めました。ただ、VFXは素晴らしい。
演技と配役が良くなかったですねー。コメProさんがおっしゃる通りだと思いました。安藤さくらさん以外、全役別に適役がいます。山田裕貴、ハンサム過ぎてじゃまでした。ただ、全員おもくそ滑舌がよくて、いつも邦画に字幕の私が字幕なしですべて聞き取ることができました。音響音量にも細心の注意をしているのでしょう。シン・ゴジラはドキドキ♡したが、ゴジラシリーズは全作冗談と考えると(配役に不満はあれど)、◎。
神木隆之介、吉岡秀隆、佐々木蔵之介、そして安藤サクラ。いずれも演技に凄く深みが有りました。
彼らは俳優のトッププロ達です。
あの浜辺美波ですらなかなかの演技を見せてくれました。
このコメンテーターさんは人の演技をコメントする前に見極める技量が有るのか疑問です。
そしてIMAXも迫力満点で最高で、集中して枠の問題など全く気になりませんでした。
一体何処を見ているのでしょう?
こんな最高傑作品もこんなコメントでイマイチなイメージに成ってしまうのが悲しくて成りません。
IMAXの方は既に良い席が全て埋まっていたので普通の方で見ましたが、額縁だったとは知りませんでした。と言うことは高い金を払って残念な画面を見る羽目になる所だった訳ですね…なんでもかんでもIMAXの方が良いわけではない、邦画は要チェックと言う事ですか。
普通の方で十分楽しめましたから運が良かったとします。