「圧倒的な絶望感に抗う怪獣映画の傑作」ゴジラ-1.0 ゆきとうさんの映画レビュー(感想・評価)
圧倒的な絶望感に抗う怪獣映画の傑作
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主人公の敷島(神木隆之介)は、戦争の特攻隊からも逃げ、たどり着いた飛行場でも突如現れたゴジラを攻撃する勇気がなかったため、仲間を失う負い目を感じていることが重要なポイントになっています。
個人的には、特攻から逃げて生きることは恥ではないと思っています。かの有名な武将の徳川家康だって、合戦の時は涙目で小便をチビりながら生き延びたため、江戸幕府を開いて人生の勝者となったのです。
中盤までは、臨場感はあるが、ストーリーも薄めで普通の怪獣映画だなと思っていました。
予告であった通り、この作品は「生きて抗うこと」をテーマとしてしっかり立てているため、終盤そのテーマを劇的に表現することができました。
まず、困難に打ち勝つためには、勇気を持って行動することで、映画では敷島が自ら戦闘機にのり、対ゴジラの解決策を見出だしました。
そして、単に特攻するのではなく、生きて困難(ゴジラ)に打ち勝つことで、彼は人生の勝者となる結末を迎えることができたのです。
中盤までは並の作品と感じていましたが、終盤に以上のような調整を加えたため、涙が出そうなくらい感動し、傑作になったと思います。
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