ベイビーわるきゅーれ 2ベイビーのレビュー・感想・評価
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二人の空気感を描く1作目から二人を取り巻く世界観を描く2作目へ。
◯作品全体
10代女子であり殺し屋である主役二人の空気感が強烈だった1作目。2作目となる本作も魅力的な二人の空気感はそのままに、二人の取り巻く世界を少しだけ広げるようなストーリーが面白かった。やろうと思えば「二人の過去」とか「二人の関係性の変化」とかできたのだろうけど、本作最大の魅力である「二人のゆるい空気感」を尊重し、ゆるめに世界観を掘り下げている感じが彼女たちらしくて楽しい。
個人的には1作目でも印象的だった殺し屋協会にスポットを当ててくれたのが凄く嬉しかった。殺し屋を生業にする職場でありながら裏稼業っぽさが皆無で不気味だったけれど、今回の田坂が銃撃されるエピソードで仕事人としての顔以外にも血の通ったアツい部分もあることが語られる。他愛のない会話をする姿も、ちさと達とは少し違った空気感ながらゆるい空気感が面白くて、魅力的な登場人物が更に増えた。
ちさと達を狙う闇殺し屋・神村兄弟が協会への加入を目的として狙う、という動機付けも殺し屋協会を語るうえで面白かったし、神村兄弟をちさと達のようなバディにしたのも面白いアイデアだと思った。
ちさと達のように生活のために人を殺す人物として描かれ、正規雇用を目標に働いている様子は普通の若者のよう。終盤での対峙もスポーツをやるかのような爽やかをにじませ、ちさと達と神村兄弟、それぞれが感じたように「もしもそれぞれが仲間だったら楽しかったんだろうな」と思わせてくれる。ちさと達にもしも同じような環境の友達ができたら…というような、二人の世界観を小さく広げてくれる役割を神村兄弟は担っていた。
昨日の敵は今日の友、というような雰囲気で物語が終わるかと思いきや、殺し屋としての職務をキッチリとまっとうする二人。エンドロール後の超絶ゆるい会話も含め、この「ゆるさとストイックさ」のシーソーゲームみたいな世界観が本作の最大の魅力なんだ、と再び感じさせてくれるラストも見事。
作品の持ち味の活かし方と世界観の広げ方が本当に見事で、文句なしの続編作だった。
〇カメラワークとか
・ちさと達の部屋。前作では手前にソファ、奥にキッチンで空間を分けるような演出があったけど、本作ではソファの後ろは本棚になっていた。必然的に二人が横並びでいる時間が多く、前作のような不安定な関係性は解消されているような印象になっていた。
〇その他
・神村兄弟の弟役の人はちょっと芝居を作りすぎててイマイチだったなあ。マンガチックなキャラクターだからってのもあるんだと思うけど。
・銀行強盗の倒すシーンは本作にしてはマイルドなアクションに見えた。不殺を意識してのアクションかと思ったら殺しちゃってたみたいだし、どうせ殺っちゃうならフラストレーションを吹き飛ばすような痛々しさでも良かったような。
・対銀行強盗のアクションで厚めの書類ファイルで戦うところは『ジョン・ウィック』シリーズにあったファイル越しに殴るアクションをやってた。どうせなら本で喉を潰すやつもやってほしかった。
・個人的に田坂の「一つ上の世代の、フランクだけどちょっとめんどくさい先輩」感がめちゃくちゃツボに刺さった。自分では周りに慕われていて仕事ができると思ってるけど若干嫌われてて仕事はそこそこみたいな先輩。でもいざというときにはなんだかんだ頼りになるところも含めて、造形が非常にしっかりしていて面白かった。
・監督がお手本にしたのは週刊少年漫画だとインタビューで語っているけれど、世界観の広げ方がそれのとおりだなと思った。今回でいえば「粛清さん」という殺し屋協会の中でも動いたらヤバい、というような存在をさらっと会話で出していた。自然に世界観を拡げていく感じとか、新しい謎の存在にわくわくする感じは完全に週刊少年漫画だ。
軽さがいいね。
TVでも、放送されていてりらね。
今回は、ライバル登場だね。
アクションシーンは、ダンスの様に軽やかに
高石あかりが、可愛らしいね。
伊澤沙織は、軽やかに!
3作目も上映してますね。
もっとアクションを楽しめたらいいよね。
二人組のコンビネーションを楽しむ
神村ゆうり&神村まこと...プロの殺し屋の正規の枠を狙う。憎めない二人組。
杉本ちさと&深川まひろ...社会不適合者。めちゃんこ強い二人組。
銀行強盗...ちさと&まひろの謹慎処分の原因になった二人組。
田坂守&宮内茉奈...清掃スタッフ。なんか普通じゃなくて面白いコンビです。
向井さくら&その母...定食屋。残念ながら神村の一方的な片想いでした。
いろいろ二人組でした。
宮内茉奈(中井友望)が食べた時の「待って...」のエピソードが一番笑えました。
処理屋が助演賞
レンタル110
久々に行ったら並んでいて貸出中で
2週間待って鑑賞
傑作だ
ラバーガール飛永の謹慎ですからのシークエンス最高
今回は処理屋が助演賞 おまけで二人とも
なんか後半にうっすら化粧してるところが
よくわからないが笑えた
今どきのゆるい女子×ソリッドなアクション
という骨組みに
アウトロー世界×コンプライアンス/レギュレーション
という要素を掛け合わせたところ
中井貴一が糸井重里のYOUTUBEで語っていた
アウトローが敵側のボスを殺しに行く前に煙草を吸う
吸い終わってじゃあ行くかと吸殻を道端に投げ捨てる
NGだといってそのシーンはカット
次のシーンでは敵側のボスの口の中に拳銃を突っ込んでいる
どっちがNGよと
そういうユーモアが大好きなのだ
中井貴一はスクリーンの外で語っていたが
この作品はストーリーの中で表現している
あと 一流のコメディの間
コンマ1秒ずれたら笑えなくなる
次回作も公開されるとか 相手は池松不足なし
メイキングもあるらしいので
仕事を休んででもスクリーン鑑賞するど
いつもの映画館で
前作よりは良かった
今回の敵役は言ってしまえばチンピラ。
野心があるわけでも、デカい組織に所属しているわけでもない。
前作と比べればスケールダウンは否めない。
それでも嫌な感じはなくライバル感が出ていて良かった。
前作でも感じたが脚本が“坂元雄二感”うぃ強く感じていたが、それは今回も継続。
また、坂元雄二脚本「花束みたいな恋をした」をいじる描写もあっていろいろ混沌としていた。
ピンチにはならんのね、主人公は。
アマプラで鑑賞。今度「3」やるっていうから追いついておこうかなって。
殺し屋の組合があるっていう設定の世界観で、「殺し屋」っていうのが、単なる「職業」になってる、って部分が「面白要素」なんだろうけどね。「1」でも感じだけど、主人公2人が、なんというか、わざとらしい感じがね、良い方に傾いてないような気がするんだよね。
ゆるふわ≠ころし
っていうギャップなんだろうけどね。今回の敵役も変なテンションだし。バスケ部の流れから完全に殺し屋素人なのに、ラストは格闘技できちゃうのもさ。殺し屋なら銃で決着つければいいのに、というね。あ、あと本当にストリートファイトするなら、タックルしてきた相手には「目潰し」ですよ。それで一発!
アクションもなんとなく控えめだし、決着ついてからのヘラヘラモードもテンポ悪い。「仲良いと見せかけて」っていうのも、やっぱ、ギャップ狙いというかね。全体的に悲壮感とかないよね。だって負けないもん。
主人公は最強だなあ、としみじみ感じた作品。でも「3」もなんとなくみたいんだよなあ。
すけーるあっぷなんてしなくても
"ベイビーわるきゅーれ" シリーズ第2作。
Amazon Prime Videoで鑑賞(レンタル)。
続編となると何かとスケールアップを試みがちだが本作に限ってはそんなことは全く無く、前作と変わらぬテンションのストーリーだったが、何故かめちゃくちゃ面白かった。
前作でしっかりと世界観が構築されていたからだろうなと思う。余計なものを付け足さなくても、ちさととまひろのちょっぴりダメな暮らしぶりを描いていれば成立してしまうのだ。
彼女たちの繰り広げる日常のとんでもないユルさと、キレキレで激しいアクションのギャップがやはり面白かった。最後には必ず「花束みたいな恋をした」が観たくなるだろう。
[余談]
敵の殺し屋バイト兄弟の醸し出す空気感も主役コンビと絶妙に似ていて、敵なのだけど簡単には憎めない。その最期は無情では無いが非情な殺し屋稼業を象徴しているようで切ない。
前作の方がまだ良かった!!
前作の方が日常と緊張感のあるシーンとのメリハリがあって、まだ良かったと思います。全編喋っているだけで、あまりストーリーはない気がします。また観たいとは思えない感じでした。主人公の喋り方がアホみたいで、綺麗だとか憧れるとか思えないのもキツイです。敵が凶悪な組織等ではないのもショボいですし、お兄さん達のキャラクターが敵も味方も同じような印象です。ポスターは格好良いですが、中身は期待外れでした。
アサシン・ガールズ 同業者もつらいよ篇
…という事で、早速『2』鑑賞。U-NEXT独占見放題は有り難い。
シリーズ物(アニメシリーズもだけど)は次見る時のお楽しみにする事多いけど、これはすぐ見ちゃったね。こんなにすぐ続けて見ちゃったのは『ソロモンの偽証』とか『あゝ、荒野』とか『アンダードッグ』とか。前後編ものでもないのに、それくらい面白くて気に入っちゃった。
ちさととまひろ。殺し屋女子コンビの次なる“仕事”は…?
殺しを仕事にしているのはちさととまひろだけじゃない。
ゆうりとまことの殺し屋兄弟。
が、正規ではない。組織の下請け。バイトの殺し屋。
報酬も少ない。仲介人の手違いで別の殺しをするも、依頼とは違うからと報酬ナシ。
何年も前にあった正規とバイト/派遣の待遇の違い。殺し屋界でも!
金欠の兄弟。そんな時、仲介から耳寄りな話を聞く。
正規の殺し屋を始末する。空いたそのポストに入れる。
やろう! これしかねぇ!
そのターゲットは…
ちさととまひろ。
同業者からターゲットにされるとは、有名になったもんだ…。
二人にピンチ!
そう、ピンチなのだ。
398万という数年前にたった一度通っただけの殺し屋ジムの会費。プラスして、いつの間にか変わった殺し屋保険のプラン。
支払いに金欠…。変わらぬ社会不適合ぶり。
急いで支払わないと借金生活。銀行へ。支払い期限まで30分も無い。
そんな時に限って、銀行強盗と出くわす。あの~、早く支払わないといけないんで早く銀行強盗やってくれます?
時間無いからやっちゃうしかないか。銃も持ってるし。
余裕しゃくしゃくでKOさせるカッコ良さ。
ちさと&まひろ、健在!
…が、これが問題になって謹慎処分。殺しの仕事は出来ないから、バイト。
またバイトかよ~!
ちさと&まひろ、バイトも健在…。
クソ暑い中、着ぐるみバイト。
暑いわ、ガキは蹴ってくるわで最悪…。
雇い主の渡辺哲、やたらと若者感覚。『花束みたいな恋をした』の感想、監督のリアル感想だね。
こんだけ長時間汗水垂らしても、微々たるもの…。
手っ取り早く増やせないか。ダメ人間がやっちゃうのが、ギャンブル。
まひろは猛反対するも、ちさとの目は異常。結果は…、言うまでもない。
只者ではないクール勝負師から一転、即スッちゃった絶叫。高石あかりのキュートな顔芸、最高!
“ギャンブラーちさと”なんてディスるまひろ。しかしこの台詞がクライマックス戦で活きてくる。
「私に賭けろ」とまひろ。キレッキレアクションがカッコいい伊澤彩織。
これも阪元監督のセンスだね。
高石あかりと伊澤彩織のナチュラルなやり取り、ユルい笑い、アクション、もはや阪元ワールドと言っていい世界観…。
これらも健在。いや、増し増し。
二人に忍び寄るゆうりとまこと。
が、あっさり返り討ち。やはり正規とバイトの違い…?
ネチネチ説教の長い田坂にお願いして後処理。
が、ミスって逃げられてしまう。おまけに田坂は撃たれ重傷…。
謹慎処分中ながらも追跡するちさととまひろ。
ゆうりとまこともやられっ放しじゃ仕事にならない。この勝負に勝って、正規昇進。ついでにまことは、勝負に勝ったら気になる定食屋のバイトの女の子に告白。
ちさととまひろも、ゆうりとまことも、この勝負、負けらんねぇ!
今回対する事になる殺し屋兄弟。この二人もいいキャラしてる。
そこそこ常識人の兄ゆうり。ちと変わってる弟まこと。
丞威と濱田龍臣が好演。こちらもちさと&まひろに負けず劣らずの名掛け合い。
濱田は風変わりキャラで見せ、丞威はアクションで見せる。
クライマックス。ちさととまことは負傷。まひろとゆうりの一対一。
ここで魅せる伊澤アクション。空手を習ってた丞威も身体を張ったアクション。
本当にアクションは前作以上。が、監督は“まだまだ低予算だから出来ないアクションが多い”と。誰かポ~ンと予算出してくれる人、居ないの? そしたら、どんなアクション魅せてくれるだろう。
第2作目にして須佐野も田坂ももうすっかりお約束キャラ。
特に田坂は前述の負傷もあって出番増えた。
一応命に別状無かったけど、傷を負わされたのにヘラヘラヘラヘラ。後輩の女の子・宮内は呆れ顔。この子も普段はふわふわ感じだけど、ビシッと言う時はビシッと言う。
逃げるゆうりとまことを見つけ、やっていいか否か須佐野に聞くちさととまこと。決めかねる須佐野だが、田坂が“依頼”。了解!
ちさと&まひろ、須佐野、田坂、それから宮内、次も楽しみなチームワーク。
今回もとっても面白いアクション・コメディ・エンタメ。
が、その中にも殺し屋に変換した低所得者の苦労とか、それ故デマに躍らされるとか。
粛清や負けたら…の殺し屋世界のシビアさも見え隠れ。
ちゃんと筋は通しつつ、次第にやれるようになっていったり、闘い終わっての殺し屋同士の雑談。哀愁も滲ませる。
ビジュ爆発!(←こんな使い方でいいのかな…?)
何はともあれ、お疲れっした~。今回も2回続けて見ちゃった。
1作目2作目一気見。面白かったー!
これで心置きなく第3弾に期待。次は劇場へ観に行こうかな。
いや、それどころか、
例えば『ジョン・ウィック』と対決とか、『ザ・ファブル』と同じ職場でバイトするとか、色々妄想膨らむ。
きっとそんな“仕事”もきっちりこなしてくれますよ、阪元監督とちさと&まひろなら!
設定が古い
将棋とか菅○将暉とか設定が古くないか?そう言えば、第一話目も『メイド喫茶』なんて、今でもあるのか?どうせなら、ノー○ン喫茶とかブル○ラとか援○交○とかまで、タブー崩す勇気を持って貰いたい。性の問題までタブーを崩すなら、演出陣に女性を加えるべきだ。
一話目で評価したが、余り進化していない事と、未だに既成概念が窓割り付いている亊に納得がいかない。海外の女性の殺し屋の話はカッコ良さがある。最初から最後まで空気がよめない天然ボケの殺し屋じゃ絵にならない。
最後、殺さないで『金的』を撃ち抜くとかの方が残酷じゃないかと思う。もっとも、去勢を匂わせるので、人権上大問題だが、人を殺す事のモラルだけを下げるなら、その仕切りにあえて挑戦しても面白いと考える。
アクションのパート1、アクション以外のパート2!
(ネタバレですので鑑賞後にお読み下さい)
評判が良かったのでパート1を配信で観た後にパート2を観たのですが、噂に違わずパート2も大変面白く見ました。
パート1は、特にアクションが映画『ザ・ファブル』『ザ・ファブル 殺さない殺し屋』の岡田准一さんに匹敵するレベルで驚愕しました。
パート2はラストの対峙する相手の人数が減っているのもあり、パート1ほどのアクションの驚きはなかったのですが、それでもアクションはある一定の水準を超えていて、例えば神村ゆうり(丞威さん)と神村まこと(濱田龍臣さん)の冒頭のアパートに押し入るアクションは、映画『シン・仮面ライダー』で庵野秀明 監督が求めていたのはこのアクションだったのだろうな‥と思われるぐらいリアルで真に迫っていたと思われました。
ただそれ以上にパート2は、アクション以外の、杉本ちさと(高石あかりさん)と深川まひろ(伊澤彩織さん)との、あるいは田坂(水石亜飛夢さん)や宮内茉奈(中井友望さん)をも交えた、会話の掛け合いが素晴らしく秀逸で、全く本編と関係ないとも思われる会話が続いてもずっと面白いのは、映画ではなかなかない素晴らしい驚きだったと思われました。
これは、役者の皆さんの演技に加えて、演出をしている阪元裕吾 監督のセンスが素晴らしいのだろうなと強く思われました。
多くの人の評価が高いのも頷ける仕上がりになっていたと思われました。
惜しむらくはアクションがパート1以上に驚きがあれば傑作になっていただろうとは思われましたが、おそらくそんなことを気にせず登場人物の魅力を引き出すのに徹した映画になっているのだろうなと一方で思われました。
(※p.s. 宮内茉奈 役の中井友望さんは、映画『少女は卒業しない』で、学校の図書館が唯一の居場所の内向的な高校生を演じていましたが、今回と人物の性格が全く違っていて、役者の皆さんはやはり皆さん凄いなと改めて思ったりもしました。)
ちさまひ最強コンビ
前作に続き、ちさと&まひろ2人の世界観が爆発している。しかし、そこに相対するのが神村ゆうり(岩永丞威)&まこと(濱田龍臣)兄弟である。この2人も同様に殺し屋として活動しているが、異なるのは殺し屋のトップを目指すアルバイトである点である。
プロの殺し屋を殺せば席が空くという噂を聞き、神村兄弟は無我夢中でちさと&まひろを狙う。実力はほぼ互角であるが、2人とは違った真新しい雰囲気を持っている。さらに、単にちさまひの男性版という訳ではなく、2人に通づる“何か”を持つ殺し屋ペアとしてしっかり成立している。
その“何か”とは、前作で描かれた「殺し屋としての才能と社会不適合性」である。特に、ちさまひには無かった恋愛という要素を神村兄弟の視点で描くことにより、その不器用さが愛くるしさへと変化している。また、最後のまひろとゆうりとの対決では、前作の冒頭にあった妄想に通ずるものがゆうりの視点で導入されており、より2組の共通点と相違点を明確に分ける特徴である。
その他にも、田坂さん(水石亜飛夢)や宮内(中井友望)、名前だけ登場した粛清さんなど、魅力的な人物ばかりである。
早くも続編の制作が楽しみである。
メゾンマルジェラでビジュ爆発
前作のリバイバルからの連続鑑賞。
椅子や電話を使うなど、アクションのバリエーションが増えてて楽しい。
パロディや引用ネタも倍増で、『リコリスリコイル』パロ(ちさと繋がり?)が嬉しかった。
『花束みたいな恋をした』、観とけばよかったなぁ。
主役2人も、あかりは濃く、まひろは深くなったように感じた。
最初は神村兄弟のシーンが長く、「早くあの2人を見せてくれ」とも思ったが、最終的には大好きに。
「死ぬ気でやって」たからこそ、最期の潔さなんだろうなぁ。
続投の須佐野や田坂の魅力も爆発しており、宮内やさくらも素敵(そして個人的に好み)。
普通なら即落ち2コマにするギャグも、相変わらず尺を取る。
こういうところは好みが別れるだろうが、自分は話がまとまるかの心配だけで、楽しく観ていた。
前作で唯一微妙だった脚本も、宮内がどうやって即座に赤木に辿り着いたか以外は気にならない。
(強盗が瞬殺じゃないのは不殺だったため、ゆうりが最初アッサリやられたのもほぼ不意打ちだったからと解釈)
安定のアクションに加え、キャラ映画としても強くなってきて、まだまだ続きが観たい。
まひろが免許取ったのは是非3で活かしてほしい。
こんな夜更けに死体かよ
ちさととまひろは相変わらずお金に困りながらも2人でのんびりと暮らしていた。
そんなある日、一度行っただけのジムの会費が相当額貯まっていることが判明し、大急ぎで2人が支払いをしに行くと銀行強盗に遭遇してしまう。
華麗に強盗を退治した2人だったが、犯人と間違えられ謹慎処分となってしまう。
一方、殺し屋教会のアルバイトゆうりとまことは、そんな2人を殺して空いた枠を奪って正規の殺し屋になろうと画策する。
ゆるふわ殺し屋コンビの死闘が今再び開幕する。
ベイビーわるきゅーれ待望の続編。
ベビわるも遂にシネコンで上映されるまでになった。
最寄りの映画館でもやってたけど、やっぱりせっかくなら聖地で観たかったので、シネマ・ロサで鑑賞。
1作目の記憶がだいぶ消えているので、完全な比較はできないけれど、続編として大成功だと思う。
今回は(アクションも多いけど)アクションよりも日常にフォーカスされている感じがして、ちさまひファンにはたまらないてぇてぇシーンがレベルアップ。
前作と比べれば色々言いたいことがないわけではないけれど、変に強敵が現れるでもなく、変にちさととまひろのコンビが変わるでもなく、ちょうどいい程度に安定の面白さを提供してくれた。
それでいてしっかり笑いとシリアスを使い分けながら一本撮り切ってるのはもう流石。
思い切り笑えてちょっと泣けて、呑気にずっと続けて欲しいこのシリーズ。
今回はメタ的な笑いが結構目立っていた。
某花束映画に始まる、菅田将暉推しの渡辺哲さん。
ビジュ爆発、メゾン・マルジェラ。
じゃあ結婚しようよ‼︎
カイジ 麻雀編。
宮内さんと田坂さんのギャルピース。ぎゃるぅ。
キャラクターもやはり良い!
特に今回は宮内さん推し。
ついこの前に山梨の校舎の取り壊しが決まった高校を卒業したあの子が、田坂さんの後継者ですからね。
図書室しか居場所なかった子がギャルになって死体処理しようとしてますからね。
後は濱田龍臣が可愛かった。
丞威との名コンビ。信念持ってがむしゃらに殺しをしてる姿がなんか憎めなかった。最後の晩餐はちゅーるだし。
R.I.P.
前作の衝撃と勢いが凄かっただけに、人によってだいぶ満足度も変わってくるとは思う。
ただどんな形であれ、このシリーズはまだもう少し続けて欲しいかな。
良い奴も悪い奴もなんか憎めなくてただただ尊いんだけど、油断してると結構残酷な展開になったりするから阪元作品はやめられない。
田坂さんもうダメだと思ったけどプリンで持ち堪えてくれたし、宮内さんのマシンガンもまだまだ見たいし、もちろんちさととまひろの活躍も期待したい。
唯一今回残念だったのはエンディングで2人の曲が聴けなかったことくらいかな。
また1作目復習せねば。
ユルっと
前作は見ていない。
話題には上っといて見逃したのを残念に思っていたので今作は必ずと思ってた。
前作と同じようなテイストなんだったとしたら今作は見ようとは思わなかったのかもしれない…。
構成としてはありなのだと思う。
ユルっとした前半。
途中に挟まれるシャキッとしたアクション。
そして、キッチリ締めてくれるラスト。
なのだが…この前半を楽しめるかどうかなのだと思う。俺はダメな人だった。
殺し屋の日常みたいな事で、まぁまぁダメな2人を愛でられるかどうか。
とりとめもない話をクスクスと笑えるかどうか。
特に物語の枠を意識させない構図ではあったものの…どうにも興味をそそられない。
ちゃんと前作を観てから行けば良かった。
こういうものだと、新鮮な挑戦的であったろう前作を見てから行けば良かったと後悔する。
アクションの偏差値は高い。
役者陣のスキルは大したものだ。
4つ巴になったりするのかなと思ってたのだけど、そこは潔く動ける2人の独壇場であった。
金髪の女の子の、普段と殺しとの表情の差が、本作の要でもあるんだろうなぁ。
前半の話題が面白かったのなら全然違ったのだろうな。つまりは、その前半にハマった人には楽しくてたまらないと思われる。
けっこうよかった
インディーズの殺し屋兄弟が登場し、主人公たちと戦う。気持ちのいい二人だった。お兄ちゃんとまひろの格闘が、同じ流派の同門対決のような似た技と動きとリズムの応酬に感じる。
本当は怖い「殺し屋」の世界
冒頭、まひろとちさとは溜まりに溜まったジムの年会費と殺し屋協会の保険費を払い込むべく銀行へ駆け込むのだが、そこで折悪く強盗の襲撃に遭う。午後3時のデッドラインを死守すべく二人は銀行強盗をノックアウトするものの、それが仇となり数か月間の謹慎処分を受けてしまう。加えてデッドラインもオーバー。
法外な違約金を払い終えた二人は仕事も資産も失った生活困窮者へと落ちぶれる。かつてコンビニで値段も気にせず好きなものを買っていた日々は遠のき、パックご飯の上に豆苗とシーチキンと卵をそのままぶっかける「アンチ丁寧な暮らし」をひたすら耐え忍ぶ。ややもするとちさとはバイト先の商店街の一角で行われる賭け将棋に狂いはじめ、一発逆転の虚妄にその日の収入をすべて奪われる。終いには乱闘の咎でバイトまでクビになる始末だ。
とはいえ最終的に二人は殺し屋家業に復帰できる。しかしそれというのも身内を狙撃された特殊清掃員が協会規約の穴を突いた殺害依頼をまひろとちさとに出したからであり、さまざまな偶然が重ならなかったならば二人は謹慎が解けるまで極貧に喘いでいたに違いない。
さて、「殺し屋」なる仕事にまつわる、運否天賦で乱高下する収入、完全クライアント依存のビジネスモデル、自己責任論の瀰漫、従事者の社会適応能力の低さ、同業者間の連帯の希薄さといった諸特徴は、我々の現実世界における風俗業を想起させる。そこでは従事者たちは主体性をほとんど完全に去勢され、自己判断による業務の遂行に対しては罰金や謹慎といったペナルティが課される。もちろん謹慎中のケア等はなく、元来社会適応能力の低い彼らは経済的窮地に立たされる。にもかかわらず協会の人々は彼らに一切手を差し伸べようとしない。あまつさえ「自己責任だから」と開き直りすらする。
ここまでは1作目でも描かれていたことだが、本作ではさらに「殺し屋」稼業の厳しいリアリズムが書き足されている。ゆうりとまことの兄弟は、まひろとちさと同様に二人三脚で「殺し屋」として活動しているが、その暮らし向きは芳しくない。彼らは両国の下総屋食堂(実在の東京都指定民生食堂。マジで安い)で一番安い定食を食べながらいつかビッグな「殺し屋」となる日を夢見る。実力も申し分ない彼らがなぜ困窮しているかといえば、彼らが非正規雇用のバイトスタッフに過ぎないからだ。ゆえに彼らの不満とルサンチマンの矛先は正規雇用のまひろとちさとに向けられる。「殺し屋」バイトの間で「正規雇用の『殺し屋』を抹殺すれば雇用枠が空く」という噂が流布していたからだ。
こうして本作における対立構造は正規雇用VS非正規雇用という階級闘争の様相を呈する。しかし皮肉なことに、銃撃を交えれば交えるほどに両者の間に蟠る不和は緩解していく。最終決戦の廃墟にて、彼らはそれぞれ別の遮蔽物の後ろに立て籠もりながら「もしかしたらアイツらといい仲間になれてたかもしれない」と呟く。最後はまひろがゆうりを下し決着が着くのだが、まひろは即座にゆうりを射殺せず、彼の正面に座り込む。すると負傷で戦線離脱していたちさととまこともやってくる。4人は試合を終えた後の友人のようにしばしの談笑に耽る。不和は今や完全に払拭され、友情のようなものが空間に萌す。しかしほどなくゆうりとまことが床に大の字で寝転ぶ。「今度は絶対勝とうな」と互いを鼓舞し合いながら。まひろとちさとは銃を持って立ち上がり、無言で彼らを射殺する。
最後の瞬間まで「殺し屋」というロールに殉じる4人の美学に酔いしれるとともに、彼らの意思とは無関係に否応なく引き金を引かせる殺し屋協会の圧力の強大さに無力感を覚える、なんともアンビバレンツな味わいのあるラストカットだ。
さて、この無力感というやつは、我々Z世代にとっては馴染みの深い、というか物心のつく頃から今に至るまで骨身にまで染み込んだ世界認識であるように思う。今や個人と社会の間にインタラクティブな関係性は決して成立しない。どれだけ声高に何かを叫んでも日本経済は30年前から停滞状態にあるし、僅かばかりの個々人の連帯も先のコロナ禍が軒並み更地に戻してしまった。ゆえに人々は自分の手が届く範囲にあるささやかな幸福を守ることに腐心する。ライバルとの死闘を演じた後で本シリーズが必ずまひろとちさとが部屋の中で駄弁るシーンで終幕するのは、そうすることだけが自分たちの存在をこの世界にどうにか定立させるための唯一の手立てだからに他ならない。彼らは部屋に閉じこもってささやかな幸福を確認し合うからこそ、「殺し屋」なる不条理な仕事を続けていくことができる。まるでサッチャイズムの圧力に背を向けコインランドリーの奥の部屋でいつまでもくだらない児戯に興じ続ける『マイ・ビューティフル・ランドレット』のジョニーとオマルのように。
とまあ裏目読み的な感想はこのあたりにしといて、本作はまず第一に抱腹絶倒のギャグ・コメディなのだからそこについて言及しておかなければならない。
下町人情キラキラ橘商店街(これも曳舟に実在)のジジイがありえないぐらいサブカルに精通しているシーンはマジで笑った。サブカルをバカにしているサブカルにとって『花束みたいな恋をした』をどうおちょくるかというのは今世紀最大の難題の一つだが、これに対する現状最も痛快な答案がこれなんじゃないかと思う。一つたりとも罵言を用いることなく作品のイメージを落とす。それでいて逆にちょっと見てみたくなってきたな...という気にさせる。この塩梅はすごい。少なくとも俺はこの先20年はジャックパーセルを履かないことを心に決めた。
田坂のウザい上司ぶりにも磨きがかかっていて嬉しかった。ウザさ9割愛嬌1割の配分が絶妙だ。宮内の可愛い女特有の全能感が言動の節々に滲み出ちゃう感じもいい。須佐野の人畜無害なようでいて酷薄な性格も相変わらずだ。てか田坂のColumbiaといい宮内のTHE NORTH FACEといい特殊清掃班は外資系のアウトドアブランド着ないといけない決まりでもあるんだろうか。
貧乏生活パートで差し込まれるまひろとちさとの貧乏飯作りのカットは明らかにYouTubeショートかTikTokでよく見る料理動画のフォーマットを範型としているのだが、その結果できあがった飯が「パックご飯に豆苗とシーチキンと卵をそのまま乗せたもの」というのがあまりにも酷すぎて笑える。卵をそのままパックご飯に乗せるというのは実際マジで生活と精神が終わってないとできない。「白身がこぼれるかも」「皿に移したほうがいいかも」といった真っ当な懸念を空腹と怠慢が押しのけたときにだけ成立する終わりの食べ物が「卵かけパックご飯」なのだ。
あと散々台東区、墨田区あたりの下町エリアに撮影場所を限っておきながら最終決戦の舞台だけはどっかの地方都市の寂れた廃墟なのも面白かった。下総屋食堂からどんだけ走ったんだよお前ら...
表層的な面白さといい内在する社会問題性といいどこを取っても申し分ない傑作だった。マジで3でも4でもいくらでも続編撮ってほしい。
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