「大ファンだから敢えて」ベイビーわるきゅーれ 2ベイビー masako_tsuchiyaさんの映画レビュー(感想・評価)
大ファンだから敢えて
ごめんやけど、やっぱ、1が良すぎた。
続編を懇願し、発表された時は飛び上がって喜びました。ということで今回は公開初日に観に行きました。
超至近距離での銃撃戦のシーンなど見どころはある。
だらだらトークのビジュも最高だ。名の知れた俳優の参加。だがしかしどうしても比較してしまうのです。
1と。
この作品の最大の魅力である日常の中に潜む普通の女子高生(現フリーター)が普通に生活してて、でもたった一つ、彼女たちは殺し屋だったのです。つって依頼されたら知らないおっさんも殺しちゃって電話で「あとよろしくおなしゃす」っていうのが良かったと思うんです。バイト感覚というか仕事をこなす感じがドライで、、、。でも今作は、実際に帰ってきた2人が殺しを行うシーンがすんごい少ない。それは規則の縛りがあるゆえですが、ならば縛られる前にパンパンやっといてくれ。パート1のインサートで処理しないでくれって。
そこでめちゃくちゃフラストレーションたまる。
若い兄ちゃんバディがやったところでこちらが見たいのはそこではない。貯めておいて、最後どかーん!とアクションなはずですが、そこも今一つカタルシスがなかったです。
そもそも非現実的な話だから、設定には突っ込まないですが、お話の作りとして無理があるシーンが目につきました。
人目のある食堂で簡単に撃ったのに、いざタイマンで向かい合ってるのにすぐ撃たない。そんな隙がないようには見えない。絵的にはいいのかもしれないが必然性がない。玉当たらなすぎはまぁいいとして至近距離だけにわざと外してる感が。接触がない分、少しはカスってくれ。あと男子同級生2人が具体的になんで強くなったかわからない。こんだけやってるのに金稼げないとなかだから上行きたいとかがちゃんと描かれればよいのですが、そんな数こなしてたっけ?斡旋してくれてるおじさんが死んで死を意識して強くなったんですかね?一回捕まって強くなったのですかね?実戦積んでなんぼでは?ロッキーだってめちゃトレーニングしないといい勝負できなかったのになんでなんでしょ。ジムに全然行かなかった怠慢女子vs元体育会系バリバリ鍛えてる男子っていう構図を作って、そこまでやってのし上がりたいと思う彼らがいて始めてに共感生まれ、それがあってこそのラストシーンの切なさなのにあんま共感できないからそれほど響かないのよ。ちさととまひろも手を合わせてみてコイツらかなり努力したなって感じて、ちょっとだけジム行かなかってこと後悔したりして、それゆえ生まれるこの男子2人への感情。だと思うのですが憎いのか好きなのか共感なのかよく分からん。男子2人の年齢がわからないのも難点でした。
細かな感情の動きを表情や態度やセリフやストーリーで見せてくれないとついていけません。
初恋?恋愛に行くかと思いきやとか、この映画だからこそできる2なりの展開は考えられていたと思うのですが、この映画の根っこの部分、あの二人がパンパン殺してめちゃ強いと思われる相手に挑んでなんぼなのでは?渡辺哲は転職した元ラスボスみたいな展開に期待しちゃいましたよ。今回はスピンオフなんすかね?
あとは殺し屋の世界は作業分担で効率化されててってところが面白いポイントなのですが、その世界の規約のセリフくらいで1にはない新たな役職など目で見る驚きがない。(闇殺し屋、清掃員の部下だけでは弱いよ)。新しい学校のリーダーズもなんかの役職に就くとか違う出方できなかったのかな。ぬるいシーンで出てくるから余計に無駄感があってもう80年代B級映画のそれでした。
数年待って勝手に期待しちゃったのが悪かった。
ジョンウィック4に伊澤沙織さんはアクションで出るそうなので、今年はそちらに期待します。