「なんか…古い」離ればなれになっても ミーノさんの映画レビュー(感想・評価)
なんか…古い
伝統的な大家族主義の南欧らしさを感じた。同級生の3人の男と1人の女の話。
ローマの街で暴動が起きていた1982年、16歳だった彼らは出会う。前半は彼ら自身がカメラ目線で解説をする(のがB級っぽい)。ベルリン壁崩壊、イタリア政府の転換点、911などを背景に4人が送る40年を描く。
主軸はパオロとジェンマの恋愛関係で、ジェンマがナポリの伯母に引き取られ、パオロが常勤教師の職になかなか就けなかったことから、弁護士になった親友ジュリオとジェンマがくっつき、しかし国選弁護士からエリート弁護士となったジュリオは巨大企業の娘と結婚し、もう1人のリカルドはジャーナリストを目指しているのか?一番早く結婚するがなかなか職に就けず、一人息子を連れて妻は去る。それぞれ自分の理想を持ちながらも現実の生活はその通りではない、という人生の悲喜を描いている。
一方ジェンマは男好みなタイプで、2人の男の間でフラフラしており、ずっとカフェで働いているが他の3人と同じ高校なのに「読み書きができない」らしい。彼女の描き方が古臭い。まあ彼らはそういう価値観の世代なんだと言われればそれまでだが。
最後は恐らく彼らの子ども同士がカップルとなり、次世代に繋いで行くのだろう。古臭い。
10代を除いて約30年間を同じ役者が上手く演じて分けているのだが、これがもう少し魅力的な俳優さん達だったらなぁ、と思う。しかし若い時のジェンマ役の女優さんが可愛らしく、またイタリアの風景を堪能できるのは良い。
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