「主題歌がよかった」零落 アルカディアさんの映画レビュー(感想・評価)
主題歌がよかった
特に何も起こらないけど、主人公が少しだけ前進できるような日常を描いた話が好きなのですが、主人公が最後まで一貫して拗らせ続けてるのが、なんだかなぁ…って感じでした。
売れ線を作るのか、作りたい作品を作るのかっていう葛藤はきっと、作品の作り手側の人たちには結構刺さる内容なんだろうな。
でも、結局本当の自分なんて一言で言い表わせるものでもないし、いろんな側面を持ち合わせていて、アカリさんが思うような「漫画家深澤」も正しければ、元カノの言う「●●●●」な部分もあるし、深澤が思う「本当の自分」だって自分が当てはめた自分自身のラベルに過ぎないわけで。
それを察してくれって言われても、まー難しいよね。
まーそうは言っても求めてしまうのが人間のエゴなんだろうけど。
だからこそ、お互いよく知らない同士で、自分の都合よく解釈できるちふゆとの関係が魅力的に思えてしまったのかもしれない。
まーでも、ちふゆにはちふゆの生活があるし、その時深澤に惹かれていた部分はあったとしても、いつか新しい生活を始めた時に、いつまでも自分の過去を知ってる人と繋がっていたくはないよね。
うーん、ちふゆとのひとときや奥さんやネコとの別れを超えて、何かもう少し救いのある方向に向かってくれたら良かったなぁ…
ただ、主題歌はこの作品の世界観や主人公の雰囲気とめちゃくちゃマッチしててすごくよかったと思いました!
どよんとした気持ちで迎えたエンドロールでのドレミは結構沁みた。
コメントありがとうございます。
ドレスコードって良かったですね。竹中直人監督って、画作りとか音楽とかセンス感じます。たけしや松本人志とは違う、イーストウッドみたいな正統派ぽさを。
@トミーさん
コメントありがとございます!
別に本人は求めちゃいないんでしょうが、個人的にはもう少し主人公の視野が広くなったりまわりを思いやれたりそういう変化があったら良かったのになぁ…と思いました。(まぁ、それは私にとっての救いですが笑)
本人にとっては、そうですね。売れ続けて、書き続けて、でも本当の自分を認めてくれる少しの理解者がいたら救われるのかもしれないですね。