「これほど褒めどころのない映画も珍しい」プロジェクト:ジェミニ ハルクマールさんの映画レビュー(感想・評価)
これほど褒めどころのない映画も珍しい
ふーん、この映画はロシア映画なんですね。
ここしばらく見た映画の中でももう群を抜くつまらなさ。何か一個ぐらいはいい点を言いたいところだけども、砂漠の中で落としたピアスを探す以上に難しいなこりゃ。
時は近未来、なのかな。地球上の植物がウィルス感染し、それを食べた動物も感染し地球崩壊の危機。そこで、地球に似た星を探しテラフォーミングを行う計画が持ち上がる。
地中から発掘された40億年以上昔のものと思われるエンジンと呼ばれる推進装置と、生存環境を生成するスフィアという二つのガジェットの復元に成功、これさえあればテラフォーミング可能です!早速宇宙に行ってきます!と復元した博士以下数名で宇宙に飛び立つ。
そんな大事な時に発射時刻に遅れて到着する彼女。間に合うか、間に合わんか!車めっちゃ飛ばすけど出発してました~とかこのくだりは必要だったんか??
さて宇宙に出たら最初のガジェット、エンジンの出番。早速ワープを始めるが、なんかエラーでまくりで最初に目指してた星と全然違うところに出てしまう。
操縦士、お前しくじったろ!部屋で謹慎じゃ!と怒られる。
ところで、ここまでほぼ登場人物の紹介がなく、似たような人も居たりして、宇宙船に乗った人たちの名前と顔が把握できない。こいつ誰だっけ?がしばらく続き、レビューに名前が出てこないのはそういう事なのでごめんなさい。
そして操縦士くんが、オレ間違ってなかったっすよ、と証明するために動き始めるがその姿は唐突に遺体となって宇宙船のコックピットの窓に衝突する。
最初は操縦の失敗を苦にしての自殺と思っていたクルーだったけど、どうもそうではないらしい。船内を探索すると、船内に何かしらの粘液が付着していた。宇宙船に粘液、エイリ…ううん何でもない。
そこから、なんか目の前にある星も人住めそうじゃない?なんならあそこを居住地にしてもいいんじゃない?と博士くん。予定外の星を居住地に、コヴェナn…ううん何でもない。
そこから嵐だからみんなやめとけって言うのに無理やり着地してやっぱり燃料使い果たして母船に戻れなくなる。やっぱりコヴいやいいです。
なんとか無理くり着陸したテラフォーミング御一行様。早速、生存環境生成ツールのスフィアを仕掛けるもの、なんかいる?画面がともかく暗くてよう分からん。
よく分からん何かしらに追いかけられながらも宇宙船に戻り、そこからは船内バトルに終始するけど、なんか既視感バリバリで目新しさもない。
しまいには唯一の女子クルーが意味不明に下着姿にされて走り回らされる始末。いるかなーこのシチュエーション。
終盤ぐらいに、一応この映画のキーになる秘密が明らかになるんやけど、それももう映画の中では500万回ぐらい使い古されたどんでん展開で、あーそうなのね、ってな感じ。
あと、登場してくる人物の誰一人冷静に、正常に判断して動く人がいないので、誰にも感情移入できんし、各自の行動心理もまったく理解できん。ただ事件を悪い方向に持っていきたいとしか思えん行動のオンパレードで終始イライラ。
既視感しかない展開の数々に、一貫性もなく支離滅裂な行動を繰り返すクルー、一応最後は希望を持ってのエンディングっぽいけど、ウィルスの原因的なものはさっぱり謎のまま。
ん~、時間もったいなかったなぁという久々の感想だった。