「正統な続編シリーズの見事な締めくくりに号泣!」ハロウィン THE END snake666さんの映画レビュー(感想・評価)
正統な続編シリーズの見事な締めくくりに号泣!
78年のオリジナル一作目に最大限敬意を表した今三部作はまさに正統な続編であるだけでなく、「ハロウィン」の世界観をさらに進化させ後世に残すべき名作シリーズとして価値を上げてくれたと言っても過言では無い。
ここ日本では海外に比べて悲しいくらい「ハロウィン」の認知度が低いが、今三部作によってそれは必ずや払拭されるものであると断言したいくらいだ。
この三部作を通して観てみると今シリーズの恐怖のテーマはマイケルマイヤーズのみならず、マイケルによって恐怖におとしめられたハドンフィールドの街に住む人々らの心の闇を描いている事だとわかる。
そうした街の住人のダークサイドをじっくり丁寧に描いていくドラマが映画の前半に展開されるが、それが伏線となり後半のクライマックスに見事に繋がっていき、マイケルとローリーの宿命の対決では目頭が熱く心が揺さぶられずにはいられない。
そしてこの三部作の最終章をどんな落とし前の付け方をしてくるのか、それは見事な結末で締めくくってくれた。
単に殺人鬼を出してバッタバッタと人を殺していくだけの安っぽいものとは完全に一線をひいたしっかりとしたドラマが描かれている事が今三部作が見事な出来である要因だと思う。
そして何よりもデビッドゴードングリーン監督が78年オリジナル一作目を大事にし超リスペクトしている部分も大きな要素であると言える。さらに今作ではジョンカーペンターの某作品のオマージュを感じさせる演出もありファンとしては至福のひと時であった。
今作でついにマイケルマイヤーズの物語は幕を閉じてしまったわけだが、今三部作で「ハロウィン」シリーズは確実にバージョンアップされたわけで、それゆえに今後容易に新たなリブート作は作れないだろうと、それ程よくできた三部作であったと言えるだろう。