幸福な結婚記念日のレビュー・感想・評価
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正にジャック・タチだ。 ジャック・タチはフランス人ではない。ロシア...
正にジャック・タチだ。
ジャック・タチはフランス人ではない。ロシアとオランダの移民と思ってもらって良いと思う。
しかし、結婚記念日とされているが、原題は『誕生日おめでとう』となる。G◯◯gle翻訳が眉唾?それとも、邦題を付けた業界が間違い?
僕はG◯◯gle翻訳を取る。
いづれにしても、腹を抱えて笑える話ではない。
「幸福な」結婚記念日
結婚記念日をおうちで祝おうとした夫婦の物語。それぞれの分担は、妻は家でお料理、夫はお花やお酒などの買い出し。
妻の準備は順調に終わり、テーブルナプキンの下にはそっと忍ばせたプレゼントまで用意される。
黒のワンピースに白の上品なエプロンがとてもかわいい、、
反対に、夫の方は、何もかもがうまくいかなくて、渋滞ですすめなかったり、トラブルが起こってしまったり、お祝いの買い物がその意味を為せなくなる状態になってしまう。なかなか家に帰ることができないし、結局は買い出しも、なにも買っていない状態に等しい、
形あるものは、ぜんぶこわれてしまうけれど、家では、眠った妻が、夫の帰りを待っている。外でのどたばたとは、程遠い、静かで安らかなおうち。夫の帰りを待ちきれなくて飲み干してしまったワインの空瓶すら、なんだか、愛おしかった、
外でなにもうまくいかなくたって、静かで安らかなおうちがあれば、それだけで幸福かもしれない、と思ったりもする、
だから、このどたばたな1日を「幸福な結婚記念日」と呼んでもいいよね、きっと、
だけれど、主人公のせいで、ひどいめに遭う人たちはかわいそうだ、特に、床屋中で、顔にシェービングフォームを塗ったまま、街を車で放浪し続けることになった、あのおじさま、、
エテックスの映画はドタバタ喜劇でとても愉快なのだけれど、よくよく考えてみると、だれかの幸福はだれかの不幸の上にあったりもする、という強烈な皮肉も垣間見えたりする。
かわいい画面と、たのしい喜劇と、強烈な皮肉。エテックスの映画はなんだか劇薬みたいだ、
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