「世界観を損ねることなく、エンターテイメントのツボを抜かりなく押さえた王道のポップコーンムービー。」ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー Y.タッカーさんの映画レビュー(感想・評価)
世界観を損ねることなく、エンターテイメントのツボを抜かりなく押さえた王道のポップコーンムービー。
誰しも一度はプレイした事があるであろう古典的ゲームを、老若男女楽しめる娯楽作に仕立てあげたイルミネーションの仕事っぷリが素晴らしい。
クッパに捕らわれているのがピーチ姫ではなく弟のルイージというのも、ジェンダーレスな昨今において、子供たちに語るストーリーとしてうまく時代にフィットしているし、「家族の絆」という胸アツなテーマが浮かび上がってくるプロットが、普遍的でありながらもとにかく痛快!。なぜ今の今までまで映画化が成功しなかったのか不思議なくらいだ(笑)。
これぞイルミネーションとも云うべき愛くるしい特徴的なキャラクター表現と、任天堂が独自のゲーム技術で長年磨きあげてきたエキサイティングなアドベンチャーとの融合がなんとも贅沢で、さらにそこへスピンオフとして生み出されたドンキーコングも物語のキーポイントとして登場してくる抜かりのなさたるや・・・。クッパの歌唱シーン等の、コメディとしてあまりにこれ見よがしすぎるシーンもあったりはするが、エンターテイメントのツボを押さえつつ、ファン目線でしっかりと作られている作品が、面白くないわけがない。エンドロール後のおまけで続編を意識させる仕掛けも嬉しく、最後の最後までファンを擽ってくれる。
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