「絶望的に何もない。ただしマリオの3D動画としては満点。」ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー けやきさんの映画レビュー(感想・評価)
絶望的に何もない。ただしマリオの3D動画としては満点。
観終わって、観たことをこんなに後悔する作品は稀です。
受け取るものが、本当に何もない。
単につまらない映画はいくらでもありますが、これが多額の予算で製作された子ども向けの作品であることに、心底失望しました。
作り手から、「子どもなんてこの程度のもの観せとけば喜ぶよね」と90分のあいだバカにされ続けている気持ちで、本当に悲しかったです。
この制作費(130億円!)があれば、いったい何本の良作が作れたことか・・。
この作品は、子供向けというより幼児向けです。でもそれならもっとシンプルにマリオたちの活躍を描けばいいし、不気味に希死的なキャラクターも、アナ雪2の真似なのか、クッパの歌のシーンのように保護者に媚びて笑いを取る必要もなかったと思います。
この作品で、劇場で映画を観るという、そう多くはない機会を消費してしまった子供が気の毒です。子供自身はそのことすらわからず、「面白かった!」と無邪気に喜ぶことが、たまらなく悔しかったです。子供にごめんねと言いたい。
この作品はマリオの3D動画としては完璧です。皆が親しむマリオがイメージのまま素晴らしい技術で描かれています。ただ、映画ではありません。
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