劇場公開日 2023年4月28日

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「マリオ好きでよかった!」ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー Ken@さんの映画レビュー(感想・評価)

5.0マリオ好きでよかった!

2023年5月8日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

楽しい

単純

マリオはDSで出会って以降好きになり、Switchなどで15年以上遊び続けてきました。そのため、この映画が製作されることを知ったときは「どんなストーリーになるのかな?」とワクワクするぐらい心から楽しみにしていました。
今回、私は日本語版と英語版の両方で観ました(詳しくは後で述べます)。その感想を一言で表わすと、「マリオの楽しさをトコトン詰め込んだ素晴らしい映画」になっていました!

過去に発売された原作ゲームのネタが沢山取り入れられており、マリオの集大成と名乗っても良いぐらいの内容に仕上がっていました。例えばマリオカートより、レインボーロードでアクションレースを繰り広げる場面がありました。マリオのストーリーはシンプルなイメージが強いですが、個々のゲームから一つの物語としてまとめられていたことに感動しました。

3DCGは「怪盗グルーの月泥棒」から技術が大幅に進化しており、イルミネーション作品史上最高に美しかったです。ゲームをリアルにしたような映像になっており、あまりの綺麗さに驚きました。また、音楽はゲームのBGMがアレンジされたものが多く、とても懐かしくなって興奮が止まりませんでした。それに留まらず、ゲームの効果音も「ここぞ!」という上手いタイミングで使われていました。目と耳だけで味わっているにも関わらず、実際に遊んでいるような爽快感がありました。そのため、ここまで遊び心に溢れた映画が他にないのではと思えるぐらい明るい気持ちになれました。

今作のマリオは、初めてキノコ王国にやってきた設定になっています。マリオに関する説明が非常に多いので、ゲームをあまり知らない人でも彼と同じ目線で楽しめるようになっています。ここから、任天堂が昔からのファンやそうでない人を満足させることを大切にしていることが伝わってきました。

前述の通り、私は2つのバージョンで観に行きました。1回目は池袋で日本語版IMAX3Dを、2回目は新宿で英語版ドルビーシネマ3Dを鑑賞しました。日本語版でマリオを担当した声優の宮野真守さんは、クールでコミカルな演技になっていました。また、関智一さんのキノピオはやや強引な声になっていたものの、どこか憎めないキャラで面白かったです。
英語版では、クリスプラットがマリオを演じました。ワイルドなお兄さんのイメージがありつつも、マリオらしさも大事にしている印象を受けました。また、クッパを演じたジャックブラックはプライドが高い悪役にピッタリ当てはまってよかったです。それに加え、彼がピーチに向けたあるシーンでは、あまりのシュールさに笑ってしまいました。

IMAX3Dは巨大スクリーンやパワフルなサウンドで迫力が増していました。特に、レインボーロードでレースする場面は、マリオたちと一緒に疾走しているような臨場感がありました。
一方、ドルビーシネマ3Dで観るキノコ王国はとてもカラフルで、明暗や色のメリハリがはっきりしている映像に圧倒されました。音響も立体的で、セリフや効果音が自由自在に動いているように感じました。

惜しかった点としては、冒険パートが短すぎたことです。例として、キノコ王国からジャングルに向かうシーンがありますが、ダイジェストのようにサクサクと進んであっさりしていました。個人的には90分という短い時間でも、もう少し描いてほしかったなと思いました。ストーリーもご都合主義でツッコミどころが多いため、壮大なスケールや丁寧なものを求めていると退屈に感じるかもしれません。

何はともあれ、子供から大人まで元気になれる映画になっています。私は劇場で様々な作品を観てきましたが、ここまで感情を大きく揺さぶられた映画に出会ったのは初めてでした。そのため、観終わった後には「マリオを好きになってよかった!」と笑顔で実感することができました。

今回は長々と自身のマリオ愛を語ってしまいましたが、一生に一度の体験ができるのでこの機会に観に行くことをおすすめします。

Ken@