劇場公開日 2023年4月28日

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「マリオの声じゃない!こ、抗議してさしあげますわ!」ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー 野川新栄さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5マリオの声じゃない!こ、抗議してさしあげますわ!

2023年5月3日
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鑑賞方法:映画館

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2023年映画館鑑賞23作品目
4月30日(日)イオンシネマ新利府
ACチケット1000円

上映回数が圧倒的に多い吹き替え版ではなくあえて評判が悪い字幕版で鑑賞

字幕版といえばまず問題になってくるのがマリオの声問題である
一部マリオファンの抗議に対して正当化するアーロン・ホーバス&マイケル・ジェレニック両監督とマリオの声を担当したクリス・プラット
たしかに反論したもののなぜチャールズ・マーティネーじゃダメなのかという答えにはなっていない
その新しい要素ってのが問題なのだろう
日本のものを扱うとアメリカ人はだいたいいつもこうだ
最初のハリウッド版ゴジラにしろ鉄腕アトムにしろドラゴンボールにしろ
日本の実写版とかのそれよりずっと悪質だ

とはいえ実際に見てみたらクリスのマリオはそれほど悪くない
ゲーム版には向いていてもマリオ映画という長丁場にはチャールズは向いていないと判断したのだろう
頭が硬いとどうしてもなんでもかんでもそのままでを求めがちでクリエイティブな発想はできないものだ
僕は原作厨ではないのでかなり柔軟だ
しかしそんな僕でもピノキオはミスキャストだと感じた
ドン・キホーテのサンチョ・パンサならこの声でもいいけれどピノキオは絶対にこれじゃない

映画としてはマリオの世界観を十分に反映されている
マリオとルイージはブルックリンで水道工事を扱う配管工という設定
地下の謎の緑の土管から異世界に
ルイージと逸れたマリオはキノコ王国のピーチ姫に会い特訓を受ける
マリオはピーチ姫とキノピオと共にドンキーコングの国に行きクッパ退治の助太刀をお願いするが

クッパに捉えられたのがピーチ様ではなくルイージってのもアメリカ的発想だ
でもこれはこれで良かった
救出チームに紅一点は必要

エンドロールは日本風かなと思ったがやっぱりハリウッドにありがちなおそろしく長すぎる黒いバックに白い文字の羅列だった
エンディングテーマはマリオっぽいのが全てのもの救いになっているが
『スパルタカス』みたいな映画ならまだわかるがなぜフルCGアニメでこれだけなものが必要なのか理解に苦しむ
英語はよくわからないので判断に苦慮するが出前のあんちゃんとか差し入れした外部の人まで名前をのせているんじゃないかな
日本の配給会社とアメリカの制作会社が相談して日本版はエンドロールを日本風にコンパクトにしてもらえないだろうか
はっきりいって現状のエンドロールはバカじゃないの?としか思えない
しかもおまけ付きというそこだけは日本的
次はヨッシーですか?

あと妻子持ちの白髪混じりのおじさんがマリオのポスターを愛おしそうに撫でていた
それほどマリオは広い世代に愛された世界に誇るキャラクターなのだ
微笑ましく思った
監督と声優はその想いに応えることができただろうか
自分はそれがよくわからない
たしかに悪くはないが絶賛できるかというちょっと微妙かな
期待しすぎたのかな

野川新栄