劇場公開日 2023年1月6日

  • 予告編を見る

「うーん…。「大怪獣のあとしまつ」でいわれていたことが現実に起きたか…?」非常宣言 yukispicaさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5うーん…。「大怪獣のあとしまつ」でいわれていたことが現実に起きたか…?

2023年1月6日
PCから投稿

今年5本目(合計658本目/今月(2023年1月度)5本目)。

例のごとく韓国映画。この手の映画は韓国映画はひとつ抜きんでた感じがありますね。
予告編や特集その他で結構丁寧に描かれているし、「どうやってバイオテロから脱するのか」という論点があることは容易にわかります。

日本映画はこうした点は苦手だし、日本においては「飛行機を扱う映画」はどうしても少なめな印象があり(日本はいくつか凄惨な航空機事故を経験しているため)、この点に限っていえば韓国や台湾など、隣国が一歩抜きんでている感じです。

ヒントになる描写も多いし、なるほどね、というところです。1度見れば8割ほど理解できますが、2回見ても良いのではないか…と思います。

一方でこの映画、少なからずの方が書いているように、「やはり特殊な論点」があります。一歩間違えると「映画の中では民間どうし仲良くしましょう」でありながら、火種になりかねない点です。

 -----------------------------------------
 (減点0.3/日本の対応について配慮が足りないが、「大怪獣~」とのバランス)

 ・ 映画の趣旨的に、全容がわかっていないこうした「危ない飛行機」の緊急着陸を認める国、認めない国に関する描写があります。これは「基本的には」各国の裁量になります。日本でもそうでただ、この映画、「日本への着陸を阻止する」ために武力を出している点がかなり気になります。日本ではこうしたことをしないからです(仮にでもやれば、国連等で非難決議を喰らうような事案です)。

 そしてこのことは、「大怪獣~」において、「趣旨もなく隣国(結局、韓国)を害するような描写がある」と書きましたが、その「趣旨返しをされたのか…」と思える点もあります(あくまでも推測)。ただ、「先に仕掛けた」のは日本ですので、この程度は韓国も「趣旨返し」をされても仕方なし(少なくとも積極的に韓国映画の当該描写について、配慮が足りないと強く非難することは、「大怪獣~」の前例がある以上、できない)という立場です。

 とはいえ、日本でこういうことをやるとどうなるか、ということは、「政治と民間交流は別」という建前では、もう少し配慮が欲しかったとは思うものの、上述通り、「特定の隣国(結局、韓国)について、不穏当な描写があった」のが「大怪獣~」で、先に「仕掛けた」のが日本である以上、この程度の趣旨返しをされるとしても減点幅はこの程度です(かつ、映画の趣旨として、御覧になった方はご存じの通り、もし日本が邪魔していなかったら、ストーリーが全然違うものになるので、ここは「趣旨返しが何だの」という点以上に、「そうしないと映画のストーリーが成り立たなくなる」(換言すれば、他の部分で時間稼ぎするしかなくなる)という、映画自体の論点もあり、その限りにおいては減点幅はこの程度でしょう。
 -----------------------------------------

yukispica