春に散るのレビュー・感想・評価
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一瞬を生きる
かつてボクシングの夢を諦めた男が、不可解な判定で敗れ自棄になっている青年と出会い、トレーナーとして再度ボクシングの熱を取り戻す物語。
謎の爺さんが実は凄い人で、ひょんなことからダウンを奪われ教えを請い、王者を目指す…という王道とも言える展開。仁一と翔吾が二人三脚で王者を目指すのを主軸に、そんな二人をとりまく皆も人生の輝きを取り戻していく。
まず、何が素晴らしいって、こういう作品ってアイドルとか若手役者さんがボクサー役を務めるものの、目も当てられないようなフォームで「世界チャンピオン‼」なんて言うもんだからドッちらけ…みたいなことになりがちだけど、主演の一人の横浜流星さんとても様になっている‼
知らなかったのですが、空手の実力者だったとは。勿論ボクシングとは違うと思いますが、納得の演技です‼
そんなことも相まって、ボクシングのシーンは迫力があったし、緊張感も抜群‼
人間ドラマも感動ですね。こちらもボクシングモノとしては王道ではありますが、2人ともボロボロの体で立ち向かう姿はグッときた。
脇を固めるキャラクター達の物語も素晴らしい。三羽がらすの姿や、猟奇的なチャンピオンの振る舞いも見応えアリ。人の人生を自分勝手に変えて…は、会長と仁一の過去が垣間見えますね。
デビューは何度でも…いくつになっても新しい自分自身に挑戦していきたい、そんな風に思わせてくれた作品だった。
ボクシングへの情熱が燻りつづける男たちの、命をかけ再生する姿が濃密に描かれた人間ドラマです。見応え充分です。
予告を観て気になっていた作品です。
横浜流星がボクシングのプロライセンスを取って
撮影に臨んでいた とも聞いていたので期待大。
ぜひ観なければ、というわけで鑑賞です。・_・
※大雨やらなんやらで、鑑賞機会を2回見送った末に
三度目の正直でやっと観れました。 ほっ・_・♪
期待したよりも濃密な人間ドラマと、
期待した以上のボクシングシーンで出来た作品でした。
迫真の世界タイトルマッチに拍手です。 \・∀・/
◆ 濃密な人間ドラマ
佐藤浩市と横浜流星のダブル主演。
との宣伝でしたが、鑑賞して分かりました。
物語の主役は、佐藤浩市です。
40年くらい前、日本のボクシングジムに
籍を置き、所属したジムの「3羽ガラス」と呼ばれた男が
広岡仁一 (= 佐藤浩市)。アメリカに渡る。
何試合目かに判定で敗れ、そのまま引退。。あら
その後は日系企業のオーナーに拾われて
ボクシングとは無縁の日々を過ごしてきた。
40年後の現在、その企業も辞めて日本に帰国。
東京のどこか、下町風の居酒屋。
一人で酒を飲む広岡(佐藤浩市)。
店内には、バカ騒ぎする3人組 …。やかましいぞ -_-〆
注意する広岡の後をつけてきた3人組が絡む。
あっさりと返り討ちにする広岡。おぉ。つよい。
その場面を見ていた一人の若者。
前に立ちはだかり、拳を構える。 それを見た広岡も。
そして一瞬。
あごに強烈なカウンター。
倒れたのは若者の方だ。
” 大丈夫か? ” と声をかけ、立ち去る広岡。
今のパンチは何だったのか。凄い。やられた。。
広岡の強さを感じとったその若者が黒木翔吾(=横浜流星)
黒木は広岡への弟子入りを密かに決意する。
黒木もまたボクサーだった。
弱小ジムに所属していた彼は、
" 試合が判定になると、大きなジムの選手に勝てない "
そんな境遇が嫌になり、リングを離れた。。あら
この二人が出会った事で
過去にボクシングに情熱を傾けた男と、その仲間たち
現在もボクシングに情熱を燃やし続ける男と、現役のボクサーたち
それぞれの思惑が絡み合って
濃密な人間模様が描かれる作品でした。
◆ 期待以上のボクシングシーン
迫真のボクシングシーンでした。
横浜流星演じた黒木翔吾。
窪田正孝演じた中西利男。
この二人の世界タイトル戦は圧巻でした。天晴れ。
俳優が本業のハズのこの二人ですが
どこからみても「ボクサー」の体つきでした。
横浜流星。
こちらは元々空手をやっていて、
格闘系の演技に定評があるのは知っておりますが、
この作品のためにボクシングのプロライセンスを
所得するほどの力の入れようだったとか。
それにしても見事な肉体に仕上げてました。
腹筋と背筋がきれいでした。拍手。
一方の窪田正孝。
こちらも、より「ボクサー」に成りきってました。
もともとがスリム体型の役者さんとは思うのですが、
こちらも無駄肉の無いボクサーの体型に見えました。
腹筋割れてました。拍手。
(↑ 腹筋しか見ていない訳ではない…)
あと、佐藤浩市。
元ボクサーとして頂点を目指しながら挫折した男。
目の前に現れた若者の熱意に負けてトレーナーに。
闘い方の技術的指導をする場面がいくつかありました。
さりげなく演技しているように見えましたが
これも相当練習したのだろうなぁ、と推察。拍手。
◇
世界タイトル戦が終わり
試合に関わった人達それぞれの状況に変化があり
そして新しい日常が始まる場面を描いて終わります。
勝った者。失った者。どちらに対しても、
暖かな陽射しが降り注ぐような、
暖かさを感じられるエンディングだったと思います。
見て良かった。
満足です。
◇あれこれ
■沢木耕太郎
この作品の原作が沢木耕太郎。
スポーツドキュメンタリー作品を多く書かれた作家さん
との事なので、名前は存じあげていたのですが、読んだ
作品がありません。
作品名を見ていたら、面白そうな作品があり、購入。
「敗れざる者たち」
ああ、また一冊読む本が増えてしまった…。(頑張ります)
■三羽がらす
モデルとなったボクシングジム、「帝拳」とかでしょうか。?
「三羽ガラス」も実際に昔居た気がするのですが
誰だったかなぁ …と遠い目。
片岡鶴太郎? では無い気が…
■覚えてろ のその後
冒頭飲み屋でのシーン。
佐藤浩市演じる広瀬にバカ騒ぎを注意された3人組。
逆恨みして絡んだ挙げ句、あっさり返り討ちに…
おぼえてろよの捨てぜりふで退場。
この3名、この後ストーリーに絡んでくるのでは と
折角覚えていたのに出てきません。
覚えていたけどザコでした…。 ・-・ (悔しい)
◇最後に
■「春に散る」
世界タイトル戦が終わり、黒木の入院した病院を出た広岡。
玄関前には、どこからか飛んできた桜の花びら。
とても綺麗な
そして…
地面に横たわった広岡のシーン。頭上には満開の桜の花。
西行の和歌が頭に浮かんできました。
「 願わくは 花の下にて 春死なん
その如月の 望月のころ」
こんな終焉も、情緒的には有りかもしれません。
☆映画の感想は人さまざまかとは思いますが、このように感じた映画ファンもいるということで。
本当のボクシングがここにある。
年末にエキストラに参加しました。流星くん見たさに応募しましたが自分を恥じました。そこには映画の撮影ではなく、本気のボクシングの世界タイトルマッチがありました。俳優ではなく本当に戦う黒木と中西。エキストラ全員もいつしか本気でボクシングを応援していました。
あの日、生で見た本気の試合が、映画にそのまま現れていました。脚色がない本当のぶつかり合い。血と汗の匂いが画面からしました。凄い映像でした。
彼らの本気と会場の本気がそのままありました。
涙が止まりませんでした。満員の映画館にも伝わっていました。
老いた男たちの夢を叶える話が、いつしか横浜流星がすべてを引っ張り叶えていく話になっていました。すがすがしい映画でした。
多すぎないか?ボクシング映画。
ボクシング映画には秀作が多い?
俳優ってつくづく凄いと思う
それを見せる映画でした、
(9/22続き)
横浜流星さんはじめ、ボクサー達はいずれもサマになっていてそれが見どころです。佐藤浩市さんが渋いです。
ただ、演出はセンスが古いと思いました。「糸」を観た時と同じ印象です。キャラクターが典型的でつまらないですが、「糸」のように意味不明では無いです。
佳菜子は黒木を献身的に支える為だけのキャラクターだなと思います。佳菜子が働く惣菜店がこども食堂のような感じの店なのが気になりました。いかにも健気な女性が働きそうですが、現実では、独身で料理に自信がある若い子は、ああいう賃金が安そうな店では働かないでしょうね。レストランか大きいベーカリーで働かせてあげて下さい。
撮り方も、正面とか真横が多くて、工夫が無いように感じました。
王道
横浜流星がまずはすごい。
プロテストまで受けたと聞いていたので、それなりの仕上がりなんだろうとは思っていたが、ボディメイクとボクシング技術。背を丸めてビシビシと打ち出される拳のキレ。ボクシングに明るくない私が見ても「すごい」としか言いようがない。
身体作りだけでなく演技や表情も良くて、近年の若手二枚目俳優としては群を抜いていると感じている。
お話としては、比較的「王道」といった感じ。ただ、リングの上での勝負を過剰に演出せず、「ここで戦う二人から、リングの外の人々が受け取るもの」を感じさせるつくりになっている。
ラストのタイトルマッチも「ロッキー」的な音楽によるエネルギッシュな畳み掛けはほぼない。
そういうドラマ構成。
佐藤浩市は最近枯れた演技が多いけど、味があっていい。
鶴太郎もすごくいい。
窪田正孝もすごくいい。
ハシカンさんはいつも通り。
哀川翔って、個人的には「下手」だと思うんだけど、世の中的にはそうでもないのかな。
私の趣味としては、人間ドラマはもう少しドロドロしたところ、下品だったり意地悪だったりした部分があって欲しいので、ちょっと物足りない感じ。
ストーリーにももう少し分かりやすいメリハリがあるとよかったな。
脚色にも演出にも難あり。 だが、「ロッキー」にも「あしたのジョー」にもしたくない志向は伝わる。 主演俳優に牽引され、いかなる人生にも明日があるのだと感じさせる。
やっと今、この小説が映画化され、佐藤浩市と横浜流星がダブル主演と聞けば、原作ファンとしては期待せざるを得ない。しかも監督が瀬々敬久なら尚更だった。星航という人のことは知らないが、瀬々敬久はその人物と共同で脚本も手掛けている。
然るに、上下巻からなる小説を2時間強に収めた脚色の工夫は買うが、何だか釈然としない。
以下、やや苦言---------------------------
登場人物の設定を大胆に変えたのはよいが、焦点の絞り方が定まっていない印象を受けた。
原作は、元ボクサーの広岡仁一が主人公なのだが、四人の元ボクサーの老いらくの青春を描いている。そのトリガーとなるのが、若いボクサー黒木翔吾と訳アリ女性土井佳菜子なのだ。この老人たちと若者の六人の奇妙な共同生活の描写にかなりのページを割いている。
この映画では、老人たちの青春よりも広岡と黒木に焦点をあてようとしたのだと理解したのだが、ならばもっと余計なものを省いて広岡と黒木の師弟関係に集中できなかったか。やや散漫な感じがして、残念だ。
黒木翔吾(横浜流星)と土井佳菜子(橋本環奈)は完全オリジナルな設定に変更されている。
佳菜子を姪という設定にしたことで、広岡仁一(佐藤浩市)の生い立ちもオリジナルなものになっている。
広岡の現役時代もアメリカ時代も映画では描かれていないから、40年ぶりに帰国した彼の行動原理はそこからは量れない。
彼の人間形成に生い立ちが影響していると感じるかどうかは観る者次第だが、佐藤浩市の役者力がその数奇な生い立ちを滲ませて観客を惹きつけるのは、サスガとしか言いようがない。
脚本は、佐瀬健三(片岡鶴太郎)や真田令子(山口智子)との会話で広岡の人物像をあぶり出そうとしているが、ジムの前会長(令子の父)とのボクシング論の違いを持ち出したりしたので、返ってブレてしまった。広岡のボクシング論がどこまで黒木に伝授されたのか(あるいは、黒木の影響で広岡のボクシング論が変わったのか)が不明瞭で、つまりボクシング論の違いは物語に重要ではないのだ。
そんな要素を織り込む一方で、佳菜子が試合を見に来たり、同居し始めたりの関係の発展は説明を省いていて、唐突な印象だ。広岡と佳菜子を血縁関係に変えたのは、同居することの違和感を払拭する以外に意味があるのか解らず、佳菜子の存在があまり活きていない。
父親が死んで孤独になった姪が突然押しかけてきた…くらいに簡潔にしておいて、佳菜子との生活が広岡に何かをもたらすエピソードを入れても良かっただろうに。
四人の元ボクサーを三人に整理したのは良いが、結局は黒木を育てるのは広岡ほぼ一人で、佐瀬健三は協力者だが、藤原次郎(と星弘を合体させたキャラクター)(哀川翔)は別行動。ならばこの人物も削除してよかった気がする。
黒木は母親(坂井真紀)との関係などから人物像にやや迫っている。
プロボクシングという特殊な世界だからこその、刹那的なロマンを求める若者を演じた横浜流星には、鬼気迫るまでの熱量を感じた。
だが、母親を守りたくてボクサーになったという設定とはキャラクターが重ならない。対戦相手を慮ってしまう優しさがプロとしては仇になると広岡に指摘されたが、それを克服する過程が描かれていないから、黒木の成長物語を感じられないのだ。
黒木の対戦相手が二人登場する。
大塚俊(坂東龍汰)と中西利男(窪田正孝)だ。
窪田正孝がプライベートでボクシングジムに通っていることは有名だし、『ある男』でボクサーぶりは披露済みだ。坂東龍汰も確り体を作っていた。
ところが、肝心の試合の演出に臨場感が欠けている。あれは意図的だったのかもしれないが、そうならミスリードだと思う。
試合会場が陳腐なら、観客たちもセコンド陣も白々しく見えた。
中西の所属ジムの会長を演じた小澤征悦が下手くそに見えてしまったほどだ。
黒木が破滅的にボクシングに没頭するから、逆にボクシングをスポーツライクに描きたかったのかもしれないが、大塚と中西の試合後の態度が全く同じように単純に潔いのが戴けない。
特に悪役然とした中西のキャラクターは何だったのかと思う。プロレスみたいな乱闘をしろとは言わないが…。
この映画、本当に瀬々敬久の演出なのだろうか…
と、長々酷評したのは期待の裏返し----------
余命幾ばくもない初老の元ボクサーは、40年ぶりに再開した昔の仲間が荒んだ生活を送っていることを知る。残された時間で、彼らと昔を懐かしむ平穏な日々を過ごしたいと彼は思ったのだろう。
たが、偶然若いボクサーと出会ったことで彼の余生は大きく転換するのだ。
擬似親子のような若者と老人は、生き急ぎ、死に急ぐ。ボクシングを題材にして語られがちな「破滅の美学」のように見えて、実は二人の再生の物語であることが、終盤で心に染みてくる。
横浜流星の心身を削った迫力の演技。
佐藤浩市の語らずとも滲ませるイブシ銀の佇まい。
片岡鶴太郎の本物を感じさせる身のこなし。
二人が駆け抜けるほんの1年間の時の流れを、季節で示す手法が良い。
そして、タイトルが示唆する最期の春がやってくる。
散ってしまった後に「春に散る」というタイトルを表すのは間抜けな感じがしたが、映画はそこで終わらない。
若者には未来がある。
「俺に明日なんかねぇんだよ!」そう言い放つ若者の未来と今の両方を守ろうとした老トレーナー。彼が命に代えて託した思いは、若者の身体の中で生き続けているという、素敵なエンディングだった。
ただ、ただ、素晴らしかった
勉強不足で原作を読んでおらず、細かい演出のことも分からないが、胸に突き刺さる、本当に素晴らしい作品だった。1人として完璧な人間は出てこず、だけど登場人物全員が愛しくてたまらなかった。演者の方々のこの作品にかける思いが伝わってきて、試合シーンは思わず立ち上がってしまいそうになった。まさに「勇気をもらった。」
主題の意味
人に元気、勇気を与える満開の桜は春に散る。毎年必ず。
これがリスクをとって挑戦し花を咲かせた黒木と広瀬の人生にかかっているとおもった。
人生で満開の桜を何度咲かせるか。
そのためにどのように動けるか。
散ってもまた咲かせるために走り続ければいい。
自分も頑張ろうと思えた。
9割は全部台詞で説明する稚拙凡庸。
けっこうよかった
横浜流星がキレキレで体もすごい。チンピラ感も出ていたのだけど、行動は特に素行が悪いわけではなくチンピラではない。トレーニングや試合がたっぷり見られる。
山口智子が佐藤浩一を「くん」づけで読んでいて、年がよく分からない。
ただクライマックスの試合の12ラウンドはスローモーションでの打ち合いなのだけど、スローモーションでの撮影ではなく、スローな動きの撮影だったようで、汗のしたたりが通常の速度だ。もちろん役者さんが豪快に顔面を殴り合うわけにはいかないだろうから仕方がないにしても汗はCGで消したり、CGでゆっくりにするなどして欲しい。
世界戦にしては会場が小さくて2階席は埋まっていない。真っ暗にして見えなくして欲しい。でも現実もそんな感じなのも知れない。
物語はドラマが盛りに盛られていて、しかもステレオタイプな感じもする。会話も類型的な箇所が気になる。すごく真面目で固い。もうちょっとふざけていたりくだけていた方が好みだ。
桜の木下で眠りにつくのは美しい!
ラストの佐藤浩一の満足し切った死に顔は美しかった。日本人が好きな桜のあるシュチエーションです。口は半開きで目も半分開いていました。いわゆる半眼半口という悟りを開いた者の顔つきでした。合掌です。タイトルは「春に散る」ですので、観る前はちょっぴり忌避感があったのですが、燃焼し切った男の顔でした。ボクシングというスポーツが、この作品の表の部分ですが、裏の部分は楽しいことや辛いこともある人生を、それぞれの登場人物たちが燃焼し切って生きる豊かな軌跡の物語でした。私が泣けたのは、佐藤浩一の姪に当たる橋本環奈の霊柩車を追いかけるシーンでした。メインではないのになぜか涙がほろり。佐藤浩一は世界チャンピオンとなった過去がありながら挫折しています。その人生の中でやり残したことを、横浜流星に託したのでしょうか。横浜流星の世界チャンピオンをかけた見事な勝負の結末は、観るものを感動させずにはおかないでしょう。横浜流星はその戦いの中で失明?しながらも宇宙に届くような歓喜を味わいます。その歓喜は、佐藤浩一にも間違いなく届いていました。それは二人にとっての人生の大勝利だったのでしょう。与えられた人生のシナリオを完璧にこなすことが、一番の幸せなのだということを教えてくれた傑作と言えるかもしれません。ボクシングというスポーツを借りて、人生の醍醐味を見せつけてくれたような気がします。
追記 横浜流星(極真会)と窪田正孝(ボクシングの映画で活躍)の二人は、どちらもボクシングに取り組んでいましたので、試合風景はまさにガチでした。プロ顔負けで素晴らしかったです。山口智子、片岡鶴太郎、哀川翔の存在感も完璧でした。
役者陣の大健闘にシナリオが追いつかず判定負け
原作と映画は別物と百も承知の上だけど、あまりの改悪ぶりにガッカリしました。原作は無駄のない描写で、引退した四人のボクサーのその後の人生を通じて、『ボクサーと言う生き方』を描いているのが魅力です。一方,映画は主人公二人の師弟を中心にしているのはいいけど、翔吾の母親や佳菜子の実家など、原作にはない不幸なエピソードを追加した事で、かえってお涙頂戴的な昔ながらの日本映画になってしまっています。翔吾のキャラも最後までチンピラ風なのも、ありきたりです。監督・脚本が、人間ドラマに定評のある瀬々敬久とは思えない出来でした。ただし、役者陣はみなさん大熱演で星のほとんどは、役者さんです。佐藤浩市は、こんなにも豊かな表情ができるのかと改めて驚きました。横浜流星、窪田正孝は、ボクサーライセンスを取っただけに迫力あるファイトシーンが凄いです。片岡鶴太郎、哀川翔のトレーナーもお二人のキャラぴったりでした。
人生は、得て、失って、また得て、を繰り返す
原作既読で鑑賞。原作はボクシングが持つ独特の世界観を芯に人生を描く物語であったが、本映画はボクシングものの王道を行く物語に変わっていた。
目の前の勝負に一生モノのリスクを賭けて挑もうとするボクサー、それを見守ることしかできない家族、情熱をとるか現実をとるかを迫られる指導者…の三者三様の姿はテンプレとも言える。「春に散る」の原作エピソードはキャラクターのバックボーンに僅かに残る程度だったが、全編を通してみると原作と共通したテーマを感じられる物語になっていた。
見所は俳優陣の熱演で、ボクシングシーンや窪田正孝さんのただ者ではないヒールぶりが光っており、難しいラストシーンを成立させた佐藤浩市さんの佇まいも見事だった。
映画作りに対する熱意を感じる作品である。
勿体ないドラマ
観て損はない映画だ。鑑賞をお勧めします。
久しぶりに娯楽映画ではないシリアスな映画を鑑賞をした。メンタルが回復してきたのと自宅近くの映画館で上映していたからだ。
冒頭、主人公の上着肩についた1枚の桜の花びらが手元のビールグラスに落ちるシーンを背後から撮っている。いい映画が始まるの予感させる。観終わってレビュー好評価を納得出来る作品だ。皆さんに鑑賞をお勧めしたい。また、カメラアングルが秀逸で、そこも確認して貰いたい。
映画は観客に代わって、夢や希望を叶えさせる役割を担っている。現実はこの映画の結末のようになると私は考えていない。大半の人は後悔を残して人生から去って(散って)行く。原作の結末はどうなっているか知らない。それで0.5点、減点した。好みの問題だ。
それにしても、佐藤浩一は父三國連太郎とは違った歳の取り方をしていて、今後も活躍を期待できる。
リングの中の獣たち
橋本環奈不要
迷っていたが友人が泣きそうになったと言うし評判があまりに良いので見に行ったがちょっとハードルが上がりすぎたのか感動できずアラばかりが目についた。横浜流星がとても良くて彼のファイトシーンだけでもボクシング映画として十分面白いのだが、佐藤浩市との師弟関係が…その出会いからコーチングを懇願されお決まりのおあずけでじらす感じとかラス前の病院での疑似親子シーンに至ってはちょっとキャラ的にどうなの?というくらい面はゆくちょっと違う役者で観たかった気もする。キャスティングで言えば橋本環奈がダメとうか無駄遣いというかそもそも中途半端なキャラで必要性を感じず脇では唯一はまっていた母親の坂井真紀で十分。特に父親の霊柩車を追いかけてわめく中途半端なロングショットは最低で、彼女の登場シーン全部回収してその尺を母親と流星の回想シーンに使ってくれと願わずにはいられない。かつて活躍したボクサーで日本に戻ってきた年寄りの気持ちは大体わかるのだが、ここまでその年寄りにすがり再起に掛ける流星の人となりをもう少し描いて欲しかった。あまりにも素直でいい子過ぎるのだ。
全256件中、41~60件目を表示