春に散るのレビュー・感想・評価
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一瞬を生きた二人の生き様
再起をかけた男二人の闘い、それに影響を受ける周りの存在。
とにかく横浜流星の無鉄砲な危なげさが良いし、ボクシングのキレも最高。流浪の月での愛に飢えているが故の歪みと心の弱さの演技に度肝を抜かれてそれ以来ファンだが、今作も良い。
どこか昭和臭くて、荒くれた男たちが渋くカッコ良いし、橋本環奈の不幸を一心に背負ったかのような幸の薄さも凄かった。
今しかねえんだよ!!
佐藤浩市と横浜流星のダブル主演、
さらには周りを窪田正孝、片岡鶴太郎、橋本環奈、坂井真紀、
哀川翔、そして山口智子・・・
なかなかの豪華キャスト
ストーリー的には、まあありがち、王道と言えば王道、
映画のタイトル通り、一瞬の輝き、そして散るのだろうな、
と思いながら観ていたが。。。
ボクシングの試合はもちろん練習シーンもすごかった。
横浜流星は空手チャンピオンということもあり期待通りだったが、
相手の窪田正孝がここまでやるとは。
二人とも体を鍛え上げ、アスリート。かなり、ガチ。
さらに驚いたのは佐藤浩市や片岡鶴太郎のトレーナーとしてのミット捌き。
映画冒頭のカウンターなど、ホントに驚き。
今しかねえんだよ!と今を、一瞬を生きると決めた二人。
試合の終盤は、胸にグッとくるものがあった。
ボクシングシーンが凄い
佐藤浩一×横浜流星(+片岡鶴太郎)でおくる、熱いボクシング映画。
ストーリー展開は王道で、演出もテレビドラマ的。うまくいきすぎだったり、冗長的だったり、肝心なところがぶつ切りでピンとこなかったり。
作品としてはあまり好みではなく粗も目立つし、横浜流星の演技も激しさ全振りで緩急がなく、なんだかなーと思ってしまいました。
近年のボクシング映画では傑作「BLUE」があるので、尚更比較してしまった…。
でも、そんな映画としてのイマイチな部分を帳消しにするくらい、ボクシングシーンは凄かったです。特にラストのベルトを掛けた決戦は、クールで飄々としていたチャンプが徐々に熱くなり、決死の打ち合いになっていく様をじっくり描くのは迫力があり見応えがありました。
だからこそ、最後がスローモーションになったのは個人的に残念だったなぁ。
不満もあるけど、やっぱり努力して何かを掴む姿は心を動かしますね。みんなカッコ良かった!
試合のシーンは丁寧に描かれててグッと胸に来る
明日への勇気
充分満足なボクシングシーンとちょっとの物足りなさ
これだけやってくれればいいでしょう、と思うボクシングシーンとキャスティング、いや、もうちょっと時間があればもっと面白くなったのかな、と思えるドラマ部分。窪田正孝はやっぱりいいな、と思ったり、未消化ではあったが飛び道具ではない橋本環奈の佇まいは悪くない。しかしなんといってもアクの強過ぎる3オヤジが度を越していて狂気じみていた。特にクライマックスのテレビ観戦の哀川翔のまわりのエキストラはアクが強過ぎてそれだけで面白かった。
見ながら本作133分か。2時間ない「ロッキー」の効率の良さを考えてた。退役軍人みたいな3オヤジは原作がそのような設定なのだろうが、この構成は「七人の侍」みたいな時間サイズでやることなのだろう。映画は佐藤浩市と横浜流星に絞ってはあり、そしてそこはそれなりにいいのでちょっと原作のアウトラインが足を引っ張ってる感じはした。ボクシングシーンでは涙するいくつかの展開。しかしさすがに2時間で3オールドボクサーズとあしたのジョーは並行して描き切れるものではない。面白かったけどちょっともったいなかったな。
安定感があるストーリー
原作とは違うけど、良かった…⭐︎
原作が好きで、新聞連載の時から読み、単行本になって 図書館で借りて読み、文庫本になって
買って読んだ。
映画化されると知り、佐藤浩一と横浜流星の配役を知った時もなかなかイメージと合っていたので
楽しみにしていた映画。
沢木耕太郎の上下2巻を2時間ほどにまとめなくてはならず、原作とは離れるのは当然と
思いながらの鑑賞。
でも、上手くアレンジされた作品だった。
佐藤浩一演じる広岡仁一がホテル業で成功したアメリカから病いのために帰国し、たまたま
居酒屋で横浜流星演じる黒木翔吾と出会うところから始まる。
とにかく、ボクシングシーンが変に誇張されず描かれて、横浜流星とチャンピオン役の窪田正孝が
素晴らしい。
横浜流星は前評判から聞いていたが、窪田正孝はびっくり。
こういった役は演じたことないんじゃないかなぁ…
ラストの二人の試合シーンは、他にもコメントされてる方もいらしたが、「あしたのジョー」を
思い出しながら見た。
ボクシングだけでなく、例えばピアノの演奏とかでも そこに到達した人にしか見えない景色が
きっとあるんだと思う。
佐藤浩一もいつも通り、イメージぴったりの安定した演技で年老いた元ボクサーが新しい逸材
(横浜流星)に出会い、自分の夢を再び持つところとか本当に見入ってしまった。
ラストの試合シーンは、泣ける。
何に思って泣けるのかわからないけど…
今年鑑賞した中では、印象に残る映画だった。
あしたの
邦画サイコー!五千点!!
とスクリーンに言いたかった、もうね4席右のおじさんが横浜流星パンチ当てたりもらったりする度「あっ。」とか「うっ。」とか声出して最高に臨場感なのよ。
もう本物のプロボクサーにしか見え無い横浜流星の演技アプローチも凄いんだけど4席先のおじさんと飲みに行きたい!一杯奢りたい!!
て、僕はボクシング見ないし解らないんだけどしっかり面白いの、この映画ボクシング映画に留まらず人生映画なんですよ。
横浜流星と佐藤浩市が主演に立つけどやっぱ人生に何を求めるか?を描いてんの。
人間は自分の信じる正しさで生きてるけどやっぱどっか間違ってんの、全員が間違ってるし全部正しい。
でも間違いも有るその何かを信じるし、そこに救われるんですよ人間って。
だからこの映画の出演者全員の人生が見えたりするんですよ、イヤなヤツに見えたラスボスも飲み屋のおじさんも、やっと良い映画に出れた橋本環奈も。
もう最高だな、日本映画に感じちゃうソレが最後まで描かれててサイコーですよ!!
繋げる思い。繋がる思い。
こだわりを感じた
互いに納得のいかない判定負けで一度はボクシングを捨てた、かつての名ボクサーと若手ボクサーの成長を中心に物語は進む。主人公二人を含め、たくさんのドラマを盛り込むためか、敢えて細かいドラマや人間関係は語らない、描いていないので物語はテンポ良く進む。オープンでレモン酎ハイらしき安酒を飲んでうらぶれていた横浜流星がどんどん精悍になっていく姿や、アメリカの試合中継の🏅インタビューで真摯に答えていた窪田正孝、「ラッキーパンチ」と訳されていた事で思うところあったのか、帰国した時には人を小馬鹿にしたようなキャラになってたりとか、橋本環奈と父親、哀川翔と飲み屋のママとそれぞれのドラマがぎゅっと織り込まれており描かれていない背景を想像させられた。
最後の試合シーンは圧巻でボクシングに興味がない私が息をするのを忘れ、祈るように両手を胸の前で指先が白くなるほど握りしめていた。
二人の戦いのシーン、どうやって撮影したのか?と思うくらいリアルでした。
母親が「息子が殴られるのを見たくない」と会場に行かなかったり、居酒屋でお客さんがだんだん立ち上がり小さなテレビの周りに集まって歓声を上げたり。
緊迫感ある試合シーンと共に観客の描き方が上手くて私の気持ちもどんどん引き込まれなんでかわからないけど涙がポロポロ出てきた。
一生懸命や人と、それを応援する純粋な気持ちが心の琴線を刺激した模様。
オープニングの佐藤浩一の肩に落ちたひとひらの桜の花びら。
そして、ラストに降り注ぐ桜の花びらの対比がまた、印象的で佐藤浩一の余生の過ごし方に対する気持ちを表してるのかなと思いました。
必見のボクシングシーン!
情熱を傾けられるものを見つけたくなる
今回は横浜流星さんの役作りが話題になっていたのもあり観てみました。
初期のころは、年齢のわりにえらい色気のある役者さんだなあとしか思ってなかったのですが、作品を見るたびに演技の成長が著しくて…ずーっと努力を重ねてきたんだなあと何か親のような目線で見てしまいます。
人生のなかで、夢中になれるものを見つけて没頭できることってそう何度もあることじゃないし、見つけられずに人生を終える人もいると思います。
この作品を見ると、いくつになっても、
情熱を傾けられる何かを見つけたいって思います。
鶴太郎さん(役)なんてやさぐれた初めのころからは別人になっちゃいました。
ほかの登場人物のキャラクターもそれぞれ際立っててみんな良かったです。
ボクシング自体はよく知らないので語れませんが、最後の試合は、本当の試合のように見てて苦しくなってきました。
それだけの臨場感を感じさせてくれた窪田正孝さんも今回個人的に推したいです。
ちょっと長めですが、長尺を感じさせない映画でした。
あらゆる年代の方にオススメしたいですね。
横浜流星の動き
ボクサーの背負った因縁が今一つ胸に迫って来ない
登場人物たちが何を考えているのかよく分からず、なかなか感情移入が難しかった。
特に、佐藤浩市演じる老トレーナーについては、どうして、あそこまで頑なに若者の弟子入りを拒んだのかや、心臓の手術をしようとしないのかが理解できないし、「噛ませ犬」にはさせないとか、失明のおそれがあるとかで反対していた試合を、いともあっさりと受け入れたことにも納得できなかった。
ひょっとしたら、彼の過去のボクシングの試合やアメリカでの生活に、そのヒントが隠されているのかもしれないが、そうしたことは語られずじまいで、説明不足の感は否めない。
横浜流星演じる若者にしても、プロのボクサーが素人に手を出してはいけないことぐらい分かっているはずなのに、いくら母親を守りたいからといって、あれでは軽率のそしりを免れないだろう。
片岡鶴太郎や哀川翔演じる老人たちや、橋本環奈演じる少女にしても、どういう理由でそうしているのかが分からないことが多かった。
その一方で、ボクシングの試合については、俳優たちの頑張りもあって、なかなか見応えのあるシーンになっている。
ただし、ラストの世界タイトル戦については、東洋太平洋タイトル戦での「キドニー狙い」のような戦術が明確でなく、勝負のポイントが分かりにくかったのが惜しまれる。いっそのこと、クロスカウンターで決着をつけた方が良かったのではないだろうか?
それから、スローモーションのように見せかけて、顔面にゆっくりとパンチを当てているシーンには、さすがに興醒めしてしまった。ここは、やはり、本当のパンチをスローモーションで撮影するべきだっただろう。
横浜流星や窪田正孝が、しっかりとボクサーの体を作って、ちゃんとボクシングの動きをしていただけに、そうした本物らしさを台無しにしてしまったこのシーンは、残念としか言いようがない。
いずれにしても、リングの上での戦いは、戦う者が背負っている因縁や「しがらみ」が分かってこそ、胸に迫って来るものだが、この映画は、そこのところが今一つ弱かったように思えるのである。
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