劇場公開日 2023年9月1日

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こんにちは、母さんのレビュー・感想・評価

全164件中、1~20件目を表示

3.5脇役が新鮮な山田映画アップデート版

2023年9月9日
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鑑賞方法:試写会

笑える

山田洋次が吉永小百合主演で描く"母3部作"の3作目は、東京の下町で細々と足袋屋を営む母が、会社のいざこざで悩んでいる息子の前で、誰かに恋したことを打ち明ける。過去の2作とは随分ムードが違うが、母と息子の周辺では今の日本社会から取り残された人がいたり、下町の人々の温かい日常があったりと、いつのも山田映画がベースにはある。

最も違うと感じたのは、大泉洋演じる息子を悩ませる会社の同僚を演じるのが、吉岡秀隆ではなく宮藤官九郎だったり、母の友達の1人をYOUが演じるなど、比較的新しい顔が脇で存在感を発揮している点。山田映画は細部でアップデートされているのだ。撮影ではテイク数が多いことで知られる山田演出に、同じ脚本家でもある宮藤がどう対処したのか?なぜ、YOUは誰よりも自然な演技に徹することが出来たのか?聞いてみたいことはいっぱいある。

何よりも、最後まで人の心に寄り添い、駆け抜ける山田洋次作品の脚本力を改めて痛感する最新作だった。

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清藤秀人

4.0小津安二郎監督作品の面影を想起してしまう

2023年9月6日
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鑑賞方法:試写会

笑える

楽しい

幸せ

 家族と親子を描いてきた松竹映画らしい作品であり、間もなく92歳を迎える山田洋次監督が改めて原点回帰した、“母と息子”の新たな出発の物語です。

 吉永小百合と大泉洋の組み合わせが素晴らしい効果を発揮しています。吉永の映画出演は123本目で、山田組は6本目、「母べえ」「母と暮せば」に続く「母」3部作の3作目。大泉は山田監督の映画出演は初(ドラマで山田監督が脚本を務めた「あにいもうと」に参加している)となります。大泉が製作発表時に「あの吉永小百合から、大泉洋は生まれない」と自虐的にコメントしていましたが、山田監督の演出による母と息子としてのふたりの掛け合いは心地よく、お互いに俳優としての新たな魅力を引き出し合っているように思います。

 なお本作には、冒頭や所々にインサートされるビルや下町の景色、昔ながらの日本家屋でのエピソード、目線を少しだけずらした人物を正面から捉えたショットの切り返しによる会話やテンポなど、山田作品でありながら、小津安二郎監督作品の面影を想起してしまうようなカットやシーンが散見されます。もちろん山田監督は意識して撮っていないと思いますが、そんな見方でも楽しめる作品です。

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和田隆

3.5いつも寅さんスピリット

2025年2月20日
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鑑賞方法:VOD

幸せ

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ミカ

3.5山田洋次の世界

2025年2月14日
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安心してみられる娯楽映画。大泉洋の演技には寅さんぽさを感じた。奥さんが誰なのか最後までわからなかったけど、ちょっと気の毒。いや、仕事のことも考えるとかなり気の毒。吉永小百合の廃れた感じは新鮮でしたが、やっぱどうやっても上品なんだよなぁ。

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いつこ

3.5いつまで一人で

2025年2月7日
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鑑賞方法:VOD

悲しい

楽しい

幸せ

主人公(大泉洋)は大企業の人事部長、妻とは別居中で一人娘も妻と一緒。
母(吉永小百合)は主人公の生まれた東京下町に一人で住んでおり、足袋の職人をしている。
リストラの担当なので気が滅入ることも多く、気分転換に母に会いに来たが、娘もいたので驚く。
もう一つ驚いたのは母に好きな人(寺尾聰)ができたことだ。
さて、どうしようか。

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いやよセブン

2.0悩み多き中間管理職

2025年2月6日
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鑑賞方法:VOD
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odeonza

3.5タイトルなし

2025年2月3日
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鑑賞方法:VOD

吉永小百合の下町の女将さんって、ちょっと。でも、面白かった。

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mamizo

3.0人事部長は大変❓

2025年1月25日
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りか

4.5タイトルなし

2024年11月21日
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鑑賞方法:VOD

社会派。凡庸だけどよくできてる。登場人物が説明的セリフを喋りすぎるのも。
脚本はよくできているけれど、ジェンダー観は古い。それがもう見てられない。
大泉はいい。
吉永の表情はワンパかも。
吉永の素直さ、明るさがいい。ラストシーンへの展開、素晴らしい。

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えみり

1.5セリフが……

2024年8月23日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

もうすぐ80歳になる吉永小百合が、美しすぎる
肌のツヤも動きもセリフの滑舌も、あの年齢のそれではない
良い意味でお化けだよなぁ

大泉洋も頑張ってたとは思う

ただ、脚本が、なんともダサい
セリフが陳腐
映画の中での笑いのセンスもついていけない
観ててクスリともしなかったし、笑えない

宮藤官九郎は、そういう設定だから仕方ないのだろうとは思うれど、まるで大根役者!中学生の劇?
わざとそれを演じているのだとしたら、助演男優賞をあげたいくらいだ
寺尾聰も然り

こんな評価をして、ご高齢の監督に申し訳ないけど、年齢を加味した評価なんてしたら、逆にご本人に対して失礼な気がする

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映画イノッチ

4.0こんにちは

2024年8月19日
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鑑賞方法:TV地上波

母さん

年々歳をとると子供だったり、会社だったり、親の介護だったりと悩みは尽きない。

母さんとは、いつの日か、さよならもくるわけで
そんなこんなの日常に共感しつつも
まったりと楽しめる映画でした。

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たもつ

4.0吉永小百合が出るだけで満足

2024年8月19日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

日本を感じられる映画

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あっちゃんのパパと

4.0梅雨明けの7月29日に鑑賞!

2024年7月29日
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楽しい

難しい

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見聞

4.0母さんの手触り

2024年5月19日
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毎度お馴染みの寅さん系昭和ノスタルジー映画なのであろうか。それとも松竹の大先輩である小津安二郎や成瀬巳喜男へのオマージュ作品なのであろうか。私の拙いデータベースを紐解いてみても、どうも元ネタらしき作品が思い浮かばないのである。冒頭のビル群を写し出した空舞台演出は確かに小津っぽいし、吉永小百合演じる母さんの再婚を心配する息子(大泉洋)という構図は、紀子三部作の変型バージョンなのかもしれない。しかし、山田洋次の最新作は今までにない新機軸性を感じるのである。

ヴィム・ヴェンダース監督『PERFECT DAYS』の主人公役所広司演じる平山的生き方に、現代に生きる孤独な若者が多数共感を寄せた事実と、何かしら関係があるのだろうか。大手自動車メーカーの人事部部長である神崎昭夫(大泉)は、会社のリストラに神経をすり減らし、妻とは別居中で離婚秒読み状態、娘の舞(永野芽郁)は妻の家を飛び出して浅草で足袋屋を営んでいる福江(吉永)の家に入り浸りだ。「セキュリティがきっちり管理されているマンションよりも、いつも扉は開けっ放しで人が自由に出入りできる」実家が大のお気に入りなのである。

昭夫がストレスを溜め込んでいるサラリーマン生活と、そんな競争社会がらドロップアウトしたホームレス(田中泯)の路上生活が対照的に描かれながら、その中間に位置づけられるのが、福江が通う教会の牧師(寺尾聰)が主宰するボランティア活動なのである。コロナ禍を契機に、日本企業はリモート就業を拡充、雇用の安定しない非正規や派遣社員が大半をしめ、例え大企業に就職しようとも定年まで勤めあげられる社員などほんの一握りに過ぎない。米国流の自由競争式社会でストレスを溜め込まない方が不思議なくらいだ。

0(ホームレス)か1(企業労働者)のデジタルな日本社会に疲れきった昭夫や、それを生理的に拒否する女子大学生舞なのである。そんな昭夫や舞が癒しを求めて逃げ込んだ場所が、年金をもらいながら福江が細々と営業を続けている足袋屋「かんざき」なのだ。“とらや”そっくりの間取りの居間には、牧師やボランティア仲間が集い笑い声がたえず巻き起こる。独居中のマンションに帰っても話し相手はルンバだけという昭夫にとっても、母さんのいる実家が素晴らしく居心地がいいことに気がづくのである。

デジタル最前線をいくあのアメリカでさえ、カードやスマホ決済にはよらない現金決済が、最近若者の間で流行っているのだとか。何を言いたいのかというと、コスパやダイパを最大限に追及しようとしたデジタル社会はいずれ人間に多大なストレスをもたらすということなのだ。そんな社会のトレンドをいち早く察知しシナリオに盛り込んだ本作は、やはり新機軸とは言えないだろうか。“心の足し”となる🍘作りや、足袋サイズの手計測など、単純なアナログ回帰ではない“手触り感”が人生やり直しのキーワードになることを、山田洋次は感じていたのではないだろうか。

くしくも、巨匠ミケランジェロ・アントニオーニが『太陽はひとりぼっち』の中で警告を発したように、“手触り”の有無が人間の不安感を軽減したり、増幅したりすることを、山田は憶えていたのではないだろうか。この映画には、吉永小百合が、ホームレスの田中泯や牧師の寺尾聰、息子の洋や孫の芽郁に直接素手で触れるシーンが数多く登場する。山田や吉永が普段痛感しているであろう“老いへの不安”もまた、“触覚”によってある程度解消できるのかもしれない。いや、きっとそうに違いない。

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かなり悪いオヤジ

2.5性善説の世界で

2024年4月29日
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鑑賞方法:DVD/BD

山田洋次監督の映画の中の性善説の世界は、しんどくなった心を解放する効果があるに違いないのだけれど

今回は映画にするほどかな感があった気がする。

永野芽郁ってこんなに棒演技みたいだったかしらと思ったからなのか

ダラダラ感をすごく感じた。

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ボタもち

1.5老醜

2024年4月29日
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鑑賞方法:DVD/BD

単純

寝られる

吉永小百合は元からだが、ほぼ全員の演技がぎこちないのは演出か。
このボー読みは一体何なのだろう。
ストーリーもぎこちなく辻褄が合わず、表面だけなぞられても鼻白むだけ。
映画館で観賞する気はもとよりなかったが、BDで観ても辛かった。

もう感想も書きたくないレベルだが、加藤ローサだけには+☆1つ。
美しく老いるというのは若作りするということではあるまい。
相応に枯れていくことだろう、樹木希林のように、
そして本作ではイマイチだった田中泯のように。

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みみず

3.5いつまでも元気で

2024年4月16日
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鑑賞方法:DVD/BD

ザ・昭和の母親。
この映画を見て、まだ元気な母の事を考えた。
いつまで経っても、心配してくれるし、逢いに行くと嬉しそうにしてくれる。
母にはいつまでも元気でいて欲しい。

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上みちる

4.5これは観て欲しい。

2024年3月22日
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鑑賞方法:映画館

幸せ

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みったん

4.0これからもよろしくお願いします、山田監督

2024年3月3日
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鑑賞方法:DVD/BD

笑える

楽しい

幸せ

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近大

2.5いろんな世代の岐路

2024年2月1日
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寅次郎の周りで起きるようなドタバタを経て、ひとまずの一件落着へもっていくが、いろいろと風変わりで共感できるところは少なかった。

概説によると『母べえ(2008)、母と暮せば(2015)に続く「母」三部作の集大成』──とのことだが、どちらかと言うと東京家族(2013)や家族はつらいよ123(2016~2018)に連なるような家族に焦点がきている話で出来はけっこう粗かった。

メンヘラっぽい木部(宮藤官九郎)のエピソードはわりと突飛で、娘(永野芽郁)のセリフもなんかズレていて、昔の人が現代を描いているという印象が拭えなかった。寅さんの映画だったらしっくり収まるドタバタが現代劇では暴れる──という感じ。

言ってみれば新作でありながら既に懐かしい。そのこと自体に哀愁はある──とはいえ。

田中泯が演じているホームレスの老人は橋から川に飛び降りてB29の空襲を逃れたそうだが、現代ドラマにとってつけたような“戦争による泣き要素”が挿入されている感が拭えず、設定が浮いていた。
他にもしみじみできないエピソードが多かった。

ただしラスト近くで母の福江(吉永小百合)が次のようなセリフを言う。

『かあさんが怖いのはね、いつ死ぬかってことじゃないの。いつ歩けなくなって、いつ寝たきりなるかってことさ。なにもかも人のお世話になるっていうのは、どんなに情けないことだろうね。そういうことが起きる日がすぐそこまできているのに、まだ大丈夫まだ大丈夫って希望をつないでいる。・・・』

50歳を知命と言うそうだが、50くらいになると確かにこういう言説がよくわかる。

日本ではしぬのはだいたい癌か血管系といわれている。
癌だと闘病になるし血管系だと突然ぶったおれるし、予防していてもコントロールできずに、人様のお世話をこうむる身体になってしまうことが往往にしてある。

そうなってしまう前に自分の意思で逝ける法律や制度があったらいい──ということを、高齢化社会を描いている映画のレビューなどで何度か言ってきた。

山田洋次監督もそれが怖いんだと思う。だから、東京家族も家族はつらいよの三作品も、この映画もぜんぶ遺言のようなものになっているのだと思う。前述した吉永小百合のセリフも山田洋次の気持ちを代弁したものにちがいない。

というわけで気の晴れない映画だったが、寺尾聰演じる牧師の荻生さんが昭夫(大泉洋)がまだ若いって言うので、さらに気分が沈んだ。

『ほんとうに若い、まだいくらでもやりなおせる。わたしは焦がれるような羨望をこめてそう言うんですよ。』

現代社会がやっかいなのは50歳が若いってことでもある。それはいいことだ──と思うかもしれないがいざ50歳になってみるとこれからどうやって生きたらいいんだという昭夫みたいな気分になっているものだ。むろんそうならない人もいるのだろうが50歳になってさらに50年生きるって考えたら、福江や荻生さんのような80歳の心境にはなっていないわけである。

離婚し離職することにもなる50歳の昭夫は、今のじぶんを未来から顧みたとき「焦がれるような羨望」の時代になっているなんて思いもしないだろう。人生を知悉している人が書いたドラマなのはよく解った。

ところで加藤ローサを久々に見て、この既視感の出所を思い巡らしたら、かつて大泉洋と共演したシムソンズ(2006)に思い至った。

よくできたスポ根ドラマで大泉洋をはじめて見たのもあれだった。まとめ役加藤ローサ、幼馴染み星井七瀬、地味っ子高橋真唯(岩井堂聖子)、クールな藤井美菜と訳ありコーチの大泉洋。みんな活き活きと描かれていて、がんばっていきまっしょいに並ぶカルトだと思う。

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津次郎