「CGの時代真っ只中でも実物に勝る映画の魔法=映画的興奮なし!」マッドゴッド とぽとぽさんの映画レビュー(感想・評価)
CGの時代真っ只中でも実物に勝る映画の魔法=映画的興奮なし!
圧倒的に作り込まれた世界の中でセリフなく繰り広げられるかくも魅惑的なダークファンタジー。時を超え執念の末に実現したこのシュールな世界観に確かな温度感を与えるストップモーションアニメという表現手法はまだ有用というか大いにあり(要する労力は果てしなく面倒くさいだろうが…)!実物ならではの没入感とでも言うか、決して所謂"リアリティー"があるようなタイプではないかもしれないけど、独自の心地よい時間が流れていた。それは映画作りの楽しさや興奮、人々を引き付けてやまない一因を凝縮して目の当たりにしているようだった。神の怒りに触れた人類最後の一人となった男によって派遣されたアサシンが地下世界で目撃する夜の終わりは、まさしく創造と破壊の賜物。時代に逆行したことを貫いたからこその素晴らしいビジュアルによる狂気と熱量に魅せられた。これは舞台裏が知りたくてパンフレット売り切れるのも分かる気がした。
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