「戦地に行って死ぬのは今も昔も君たち若者だ」西部戦線異状なし ララリレロさんの映画レビュー(感想・評価)
戦地に行って死ぬのは今も昔も君たち若者だ
第一次世界大戦のドイツとフラン軍が塹壕を掘って一進一退の消耗戦を続け、両軍ともにただ負傷者と戦死者の山を築いただけの空しい戦いを描く。
映画の中の若者は血気盛んに戦場に飛び込むが、そこで目にするものはただ死者の姿だけだ。そして、自らも血を流して死んでゆくのだ。
老人は死をイメージしやすい。なぜなら、死はもう隣にあると認識しているから。若者は普段死を意識することはないだろう。戦場は死と隣り合わせ、恐怖におののきながら初めて生命の尊さを知ることになる。
100年前であろうと現在であろうと、戦争の現実は若者が死ぬことだ。近隣国との摩擦が高まれば、それに応じてナショナリズムも高まる。その中にあって、若者こそ冷静に対応するべきだろう。
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