劇場公開日 2023年3月3日

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「出来事には理由があり、人生の経験にムダはない」フェイブルマンズ まっちゃまるさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0出来事には理由があり、人生の経験にムダはない

2023年3月26日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

幸せ

初めて映画館で見た作品の迫力に心を奪われ、クラッシュシーンの再現に凝り始める、子供の感性の純粋さ。そこから想像通りのムービー製作にのめり込む様子がキラキラと描かれている。その過程で、カメラは思いもよらない真実を捉えていることを知る。その事実と現実、少年時代の繊細な心はどう理解し、どう乗り越えるのか。心の成長とともに、撮影する作品で描こうとするものが徐々に深くなって行く。卒業記念記録ムービーのエピソードも興味深い。学年のスターのようなイメージの嫌なヤツが、そのイメージが色濃く撮影されている自分を見て悔しがる。楽に何でも出来るのではなく、実はコンプレックスの塊で人一倍努力していた、という彼を知り、お互いを初めて理解する。
幾つもの発見や経験を重ね、苦しみながらやはり自分はフィルムメーカーになるしかない、と選択した人生。巨匠スピルバーグが撮る作品ジャンルの幅の広さが理解出来、涙と感動が溢れる。おまけとも言えるジョン•フォードのエピソードは映画小僧の背中を思いっきり押したと言える、胸が熱くなるシーンだった。想像を遥かに超えていた名作。

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まっちゃまる