劇場公開日 2023年3月3日

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フェイブルマンズのレビュー・感想・評価

全378件中、1~20件目を表示

3.5最後のあのシーンはズルい、面白いけどズルいよ!

2023年3月31日
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村山章

4.0映画の魔力

2023年3月31日
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鑑賞方法:映画館

映像で嘘をつくこと、それはとても危ない行為である。しかし、それは抗いようもないほどに魅力的なことでもある。何せ、世界を丸ごと作れるような、そんな感覚を味わえるのだから。主人公は小さい頃からの8ミリカメラで自主製作の中で、すでにそれに気づいている。単なるミニチュア模型でしかない列車の衝突がなぜ、こんなにも衝撃的なものに見せることができるのか。嘘にも関わらず、なぜこんなにも本当にように感じられてしまうのか。
映像は嘘をつく。嘘だから夢を描ける。時に現実の家族の像を歪ませることもできるし、嫌な同級生をヒロイックに見せることもお乏しめることもできる。全ては映像の世界における「神」たる作り手次第。
その嘘は、確実に現実世界にも作用する。同級生はドキュメンタリーの光景を本当のものであるかのように享受する。「ドキュメンタリーは嘘をつく」という書籍を書いたドキュメンタリー作家もいるが、まさにその通りのことが起きている。
それでも、映画作りに取りつかれた人は、邁進するしかない。そして、つまらない現実を生き抜くためにも、魅力的な嘘に僕らはたまに耽溺する必要がある。

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杉本穂高

4.5コンピューター技術と芸術との間に生まれた”映画の子”

2023年3月24日
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かつて名物司会者のJ.リプトンが番組で「お父様はコンピューター技師でお母様は音楽家。『未知との遭遇』で電子音楽(シンセサイザー)を使って宇宙人と交信しようとした理由もそこにあるのでは?」との指摘をしたことがある。確かにスピルバーグの映画人生において、<最新技術と芸術性の融合>は切っても切れない。その着火点というか、喜びや悲しみと共に体内に刻まれた本質のようなものが、本作には詰まっている。ただし直球の自伝ではなく、創作上の人格を借りた形式で。この辺りも実にスピルバーグらしいところで、印象的な場面にあるように、映像は事実以上に物を言うし、見せたくない部分はカットすれば良いのだ。勢いに乗せて颯爽と捲し立てるのでなく、穏やかな光と共に親身に語りかけてくるような作りがいつも以上に心地よい。名作群の発想の原点とも思しきちょっとした描写も見逃せない。何度も観て、映画術の源泉を読み解きたくなる名作である。

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牛津厚信

4.5笑いあり、涙ありの“スピルバーグができるまで”

2023年2月28日
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鑑賞方法:試写会

泣ける

笑える

楽しい

もしスティーヴン・スピルバーグがいなかったら、1970年代以降のハリウッド映画はもちろん、世界の映画の歴史もずいぶんと違ったものになっただろう。この半世紀の映画史に多大な影響を与えたスピルバーグが、少年期に両親に連れられて行った劇場で初めて映画に出会って夢中になり、買ってもらった8ミリカメラで列車の模型や家族や同級生たちを撮影して作品に仕立て、ついには映像制作の仕事を手にするまでを、自身を投影したキャラクター“サミー・フェイブルマン”の話としてつづった自伝的映画だ。

大きなスクリーンで斬新な映像を目にしたときの興奮から、お気に入りのシーンを身近な物や人で模倣し再現する喜び、そして自らストーリーを考案しそれを映像化して皆を楽しませる達成感まで、映画体験の魅力と映画作りの面白さがたっぷり詰まっているのは言うまでもない。だが、才能と運に恵まれた主人公の単純なサクセスストーリーではなく、天才や秀才のそばにいながらも真の理解者にはなり得ない“普通の人”が抱く孤独や、ルックスや身体能力に優れた人気者が内に秘める葛藤など、一握りの成功者以外の人々、あるいはどんな人にもある心の弱い部分への目配せも忘れていない。原題が“The Fabelmans”となっている点にも注目。冠詞が付いた姓の複数形は家族を指す。そう、これはサミー少年だけの話ではなく、「フェイブルマン一家」の話でもあるのだ。

見所はたくさんあるが、ネタバレにならない範囲で終盤の撮影所でのシークエンスに触れたい。ここで登場する大御所監督のキャスティングがまずサプライズだが、彼が語る映画作りに関する金言が、ラストショットのカメラワークで茶目っ気たっぷりに伏線回収される。カメラの動きひとつでユーモアと余韻を残すなんて、やっぱりスピルバーグはすごい。

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高森 郁哉

5.0スティーブン・スピルバーグが映画監督になる夢を叶える「自身の自伝的作品」。映画が持つ陰と陽の両面を描くことに成功した名作!

2023年2月28日
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本作は、第95回アカデミー賞で作品賞、監督賞、脚本賞、主演女優賞(ミシェル・ウィリアムズ)、助演男優賞(ジャド・ハーシュ)など7部門にノミネートされています。
タイトルは意味不明な「フェイブルマンズ」となっていますが、これは本作の主人公サミー・フェイブルマンという名前からきています。
さて、本作を見る上で絶対に知っておきたいのは、本作はスティーブン・スピルバーグ監督が自分の記憶をたどり自身を描いている点です。
それを踏まえているかどうかで、物語の深みが変わってくると思います。
本作で上手いのは何といっても脚本でしょう。
単なる自伝的な作品ではなく、サミー・フェイブルマンという主人公を通して緻密かつ流れるように物語が構成されている一方で、キチンと伏線回収が上手くなされ、かなり練り上げられた脚本に仕上がっています。
才能ある「映画監督」というと華やかな世界のように感じますし、実際にそういう面はあるのでしょう。
ただ、本作では、映像表現に潜む「陰」の部分にも焦点を当て、厳しい現実も映し出すなど圧倒的なリアリティーがあるのです!
本作は現時点で76才のスピルバーグ監督が初めて挑んだミュージカル映画「ウエスト・サイド・ストーリー」の次に作った作品だからなのか、前作のセルフパロディのようなシーンがあったり、笑えるシーンもあります。
本作を見ると、スピルバーグ監督が20代にして撮った「ジョーズ」が世界歴代興行収入1位を記録するメガヒットになったのも納得できるでしょう。
「映画とは?」を考える上でも見ておきたい名作の誕生です!

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細野真宏

4.5Engaging Memoir by a Hollywood King

2023年2月3日
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鑑賞方法:試写会

This year, The Fabelmans should be every Film 101 class' first watch. Spielberg shows the fun and inner conflicts of making movies, and how doing such intertwined with the highs and lows of his personal life at school and at home. The film is punctuated when a fellow peer director makes an humorously evocative cameo, delivering a brief yet defining lesson in art that should be hard to forget.

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Dan Knighton

4.5遅ればせながら鑑賞😓

2024年4月4日
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楽しい

興奮

知的

巨匠スピルバーグ監督の自伝映画。

きっと、ずっとこの映画を撮りたくて、温めて温めて作製した熱量が伝わります。

スピルバーグはやはり天才的ですが、一歩間違えたら人生を破滅型の人間であり家族の存在や周囲の人間がいなければ現在のスピルバーグがいなかった可能性もあるだろうなーって思わされました。

母親の存在も、小さい子供がいながら恋をしている母を大好きなフィルムを通して知ってしまう。ワガママで自由放漫に映る。しかし、自分の人生を生きろと後押しする母親を軽蔑する反面、愛する存在であると言う事が映像を通して心に刺さる。
相反する存在で、真面目で絵に描いたような父親。
終盤にお互い交わる事は無くても終わりではないと。切ないです🥹

好きを貫いて行く事は犠牲を伴う事。スピルバーグは若い頃から理解していて葛藤している姿をシンプルに写し出されているのが引き込まれる。常に自分を俯瞰していて、映像のフィルムの中に自分の人生を覗いているんだろうなーと思ってしまいました。

いつまでも、心は青年のままでいるんだろうと思ってしまいます。本当に自分を曝け出した映画なんだろう。
素晴らしい映画です。

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アキより

3.5スピルバーグの原点がここにある。

2024年3月8日
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スピルバーグがスピルバーグになったのはこういうことだったのね。原点を見た気がしました。スピルバーグ好きには面白かった。

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snowwhite

2.5期待していたのと違った

2024年2月3日
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鑑賞方法:VOD

スピルバーグの大成功物語かと思いきや、そのほとんどが情緒不安定な母親と変なおじさんの話に終始。
映画を撮ったりする場面は楽しいんだけど、あまりに期待とかけ離れていて残念だった。

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ねこ

毒親鑑賞会

2024年1月20日
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寝られる

あんなバカな母親が自分の母親じゃなくてよかったと心底思える映画。
スピルバーグには悪いけど、かわいそうな少年期やったんやね

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バーソロミュー

3.5スピルバーグ映画の原点

2024年1月14日
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鑑賞方法:DVD/BD

どれほど多くのスピルバーグ映画を楽しませてもらったか!という意味で彼の自伝的な半生を知る意味が感じられた作品でした。タイトルには寓話という意味もあるそうですが、完全な実話ではないものの、スピルバーグ映画の原点を垣間見るようで興味深い内容でした。青年期に遭遇する複雑な家庭環境や学校でのトラブルは観ていて暗い気持ちにさせられましたが、でも、エンディングが素晴らしい!そこら辺がやっぱり、夢を仕事にしてきたドリームワークスな感じがよかったです。

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赤ヒゲ

4.0難しいが面白い

2024年1月13日
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鑑賞方法:VOD

興奮

知的

難しい

スピルバーグ自らの原体験、って書いてあるけど複雑な家庭すぎるだろ!
家族の不和を表すシーンが多すぎてなかなか集中してみるのが難しいけどご飯食べながらそれぞれがあれやこれや話すシーンの密度がすごい
もっとじっくりみたらまた味が出てくると思う
終盤のローガンとフェイブルマンのロッカールームのシーンは不安定にセンシティブに不思議な時間でピリピリして面白い。体育座りしている人が逆転するし、別のいじめっ子をぶっ飛ばすし、タバコも渡されるし最後は仲良く指を上げる。映画の力が関係性を変えたんだと思う。ここが原体験じゃないかなあ
最後の地平線の話と一番最後アングルが変わるのはもう少しわかりやすいけど面白い
解説記事がとてもよかった

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裕里ちゃん

3.0スティーブン・スピルバーグの自伝的作品。 映画業界に足を踏み入れる...

2024年1月11日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

スティーブン・スピルバーグの自伝的作品。
映画業界に足を踏み入れるまでが描かれている。
ピアニストである母親は芸術家として子供の才能に気づいた。複雑な両親ではあるが、あの母親の理解がなければ今はないのかなと。
ラストは未来に向かって前進する感じがとても素敵でした。

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よっしー

5.0フェイブルマンズ

2024年1月10日
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スピルバーグの自伝なんですね。
地平線は上から下が面白い! 真ん中はだめだ!
続きがあれば見たいです。
楽しめました。

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alextm

3.5期待してなかったけど面白い

2024年1月8日
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スピルバーグの半生を描くのかと思ってたから子供時代に絞って描いてくれて濃厚で面白かった。そしてデビッド・リンチ大好きなのであの使い方は嬉しかったなー。だけどもっと短くても十分面白い映画だったのでは?と思うよ。

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三毛猫泣太郎

3.5監督の生前整理

2024年1月7日
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鑑賞方法:DVD/BD
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北枕寝二

2.0主人公が映画作りを学ぶ姿から、観客のわれわれはなにを学ぶべきか

2024年1月6日
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鑑賞方法:VOD

泣ける

楽しい

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あふろざむらい

5.0出てくる人みんな理不尽で笑う。良い家族だねえ。 ポールダノちゃんが...

2024年1月5日
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鑑賞方法:VOD

出てくる人みんな理不尽で笑う。良い家族だねえ。

ポールダノちゃんが大きくなっちゃってて愕然としたけど、役作りだよね?そうだと言ってくれ!

ラストのアレ、可愛い🩷

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まるぼに

3.5芸術家とエンジニアの天才の子

2024年1月3日
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鑑賞方法:VOD

相反する才能を持った2人から生まれたのがスピルバーグなんだね。

ママの芸術家っぽい奔放さは美大に行ってたからめたくそわかるし、浮気といえど好きな相手への想いを隠し通すことはできないってのもわかるし、いや、むしろ子供のためによく隠してたよ、頑張った。だが、この頃からフリーマリッジの概念があればねぇ。
芸術家の心と体を縛るのは無理よ。無理。

自叙伝とはいえ、少々ダルい。

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soleilヾ(´ε`○)

3.0思い通りにいかないときは 悲しむだけ

2024年1月3日
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鑑賞方法:VOD

スピルバーグの伝記と云う触れ込みで、もっと違う角度のモノを期待してた。
一つの物語としても、決して劣ったものでは無いのだが、少し違うモノを期待してしまった…。
列車の衝突が脳裏に焼き付いたとこから始まる映画への熱烈な想い、解らなくはない。しかし、スピルバーグと云えば、宇宙への(からの?)交流が真っ先に印象として浮かぶから、その辺のエピソードを期待していたのかも。

母親との関係性が複雑で妙味が深い。
誰が悪いわけではない様に感じてしまうが…、いつまでも同じところに留まるわけには行かない、と諭された気分。
映画人スピルバーグとしての物語より、その家族関係が色濃く残ってて、切ない気持ちを引きずる感覚を味わった。

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奇妙鳥