「スピルバーグ監督の映画創りの原点を真摯に捉える」フェイブルマンズ みかずきさんの映画レビュー(感想・評価)
スピルバーグ監督の映画創りの原点を真摯に捉える
大好きなスピルバーグ監督の自伝的作品とのことだったので、夢、希望という言葉に溢れた作品を予想したが、真逆の作品だった。幼少期から脚光を浴びる直前の青年期までの彼と家族の姿を深く掘り下げてシリアスに描いた物語だった。苦悩、彷徨、絶望という言葉が想起される赤裸々でリアルな作品だった。こんな厳しい環境を乗り越えて、スピルバーグ監督は観客を楽しませる作品を創り出してきた。その原動力は何だったのか?を全編を通して表現している。
本作の主人公は、サミー・フェイブルマン(ガブリエル・ラベル)。彼は、幼少期に両親と始めて映画を観て以来、映画に夢中になり、母親(ミシェル・ウィリアムス)に8ミリカメラを贈られてからは、映画創りの虜になっていく。仲間、家族を集めたミニ上映会も好評で、彼の映画創りの才能は一気に開花していく。しかし、彼の映画創りを応援する母親に対し、父親(ポール・ダノ)は、趣味としか考えてくれない。さらに、父親のキャリアアップ転職で、アメリカ各地に移り住み、厳しく辛い学生生活に直面するが、彼の映画創りへの情熱は衰えることはなかった・・・。
主人公の映画創りへの情熱の高まりとは逆に、彼を取り巻く人的環境は悪化していく。両親の確執、離婚。ユダヤ教徒であるが故の差別、苛め、失恋。そんな心が折れそうな厳しい状況に苦悩しながらも、彼は、映画創りを捨てなかった。彼の映画に歓喜する人達の姿が彼の生きる証、糧だったからである。
ラスト。艱難辛苦の末に、漸く主人公はチャンスを掴み取る。そんな彼への巨匠監督の助言が印象的。彼へのエールになっている。吹っ切れた表情の主人公の姿に、これから彼が生み出していく、これまで観てきたスピルバーグ監督作品が走馬灯のように蘇ってきた。同時に自分の人生も蘇ってきて感慨深かった。映画は時代を映す鏡であることを実感できた。
本作は、スピルバーグ監督自身の映画創りの原点を真摯に捉えた作品である。
こんにちは♪
お久しぶりです。
共感いただきましてありがとうございました😊
ある意味気を遣うのです。共感タッチしたら律義な方は必ず返してくださる。お手を煩わすと思うと躊躇するのです。
それにたくさん共感ポイントお有りだし
、と思ってました。みかずき様からいただけるとは❗️❣️❗️❣️❗️❣️ありがとうございます😊
本作、なかなか私には難しかったです。
監督ファンの方々だと細部の隅々まで拾い上げて観ないととお感じだと思いますが。ミッシェル•ウィリアムズさんを皆さん褒めてられますが、俳優さんですから演技と承知してますが、その役柄は好きにはなれません。
あっ、スピルバーグ監督の事だったんだ、でちょっと思い直した次第です。
是非続きを観ないとと思いました。
なぜかというと家はロウソク祭りしているからイスラム教だと思うのですが、サム本人がキリスト教の女の子に言い寄られていた時はっきりしない態度だったので、他にもサムは色々はっきりしない少年青年でした。是非とも成長して大人としてはっきりした姿を見なければと思うのです。
ああ、監督の思うツボ、です。
ありがとうございました😊
また今度ともよろしくお願いします🤲
共感&コメントありがとうございます
こちらこそご無沙汰しております
…映画は自身の人生に寄り添い彩ってくれる大切な物ですね
みかずきさんのレビューは本当にいつも心に沁みます⭐️
みかずきさん、コメントありがとうございました。映画は観るものに感動を与えてくれますが、作る側の人間は心身を削って苦労しながら作品を生み出すんですね。それでもこの道を選んだのは、苦しみより作る歓びの方が大きい、という事なんでしょうね。