「自由な理想を求めた末路」理想郷 雨雲模様さんの映画レビュー(感想・評価)
自由な理想を求めた末路
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ガリシア州にあるサントアージャという小さな集落で起きた事件が題材だが、実話ベースではなく、フィクションの要素が多数あるため、サントアージャ事件はあくまでも"事件があった事をテーマにオリジナルで展開してみた"だけに過ぎないと思う。
理想郷を求め、フランス人夫妻が移住した地はスペインのガリシア州にある片田舎に農業を営みながら悠々自適な生活を過ごすのだが、近隣の住民とのほんの些細なトラブルが解決できない事態にまで陥り執拗なまでの嫌がらせへと発展するのだが、証拠が必要だと警察からのアドバイスを受け隠しカメラで撮影するようになるのだが、これがまた嫌がらせがエスカレートしてしまう要因になり、最終的には殺されてしまう。
スペインの内陸地で外部との接触が無い地域ほど住民は内向的で保守派が多い傾向にある。古くから住む、理想郷の場合なら嫌がらせをした兄弟側だが、その地域ならではの風習や尊重しなければいけないことに理解を示さないと、外様のくせに何様?という事態になりやすく、移住した地域に対し我の主張をするだけでなく、地域がいかに発展していくにはどうすべきかを考える柔軟性やリスペクトがないといけないだろう。
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