Pearl パールのレビュー・感想・評価
全61件中、1~20件目を表示
もはやホラーじゃないと思うけれど、温故知新で生まれた新ジャンル。
ホラーというジャンルを入口にして、さまざまな時代のジャンル映画を訪ねて回る。なんだかタイ・ウェスト監督の映画史探訪みたいな体を成してきた『X』シリーズの第二弾。今回は時代設定こそ無声映画の1910年代だが、表現としては『オズの魔法使』に代表される夢見るようなテクニカラー映画を再現しつつ、『何がジェーンに起こったか?』のサイコスリラー味をミックス。正直、ホラーとしては怖くないというか、もはやホラージャンルからは逸脱して、いま改めて当時のスタイルを模倣することで、なんだか古くて新しいものが生まれている面白さがある。そして形式だけの面白さではない。完全に主演のミア・ゴス劇場であり、もうミア・ゴスの陽性なのに暗さを秘めた表情を見ているだけでお釣りがくる。誰もがノックアウトされるであろう、常識破りの長回しも、ミア・ゴスへの信頼故に生まれたクライマックスなのだろう。エンドクレジットの表情は、監督が止め絵にするつもりだったのに、カットをかけずにカメラを回し続けたら撮れたらしい。誰もが想定していなかったパールの涙が、行き当たりばったりで撮れてしまったのも、映画の神が微笑んだという気がする。
かわいそう
支配的で神経質な母親と、閉鎖された牧場で父の介護を続けていたらそりゃ狂うよな。
他の人との関わりもない中、夢も追えず行動も大きく制限されていた序盤はこっちが大きなストレスを感じました。
パールが何年あの生活を強いられているかわかりませんが、結婚で生活を変えるチャンスを得て希望に満ちた後にそれを失って意図しない妊娠までしたら心は打ち砕かれますよね。
「愛してほしかった」と言ったり母の死体を抱いて寝ているシーンは辛かったです。
彼女は愛されている実感を得られにずっとずっとひとりぼっちだったのだなあ、と思いました。
でも映画館の男、旦那の妹、父みんな悪くないのに…!
パールが人生のうちでもっと早く他者と交流でき、人の優しさや温かさに触れられていたら、もしくは旦那が牧場から連れ出してくれていたら、あのような惨劇は起きなかったのではないでしょうか。環境が起こした悲劇ですね。
見てきたから…
ミッツィーに殺人を告白するシーンだが見てきたもの以外の告白が欲しかった。お決まりのグロシーンはあるものの、Xを超える怖さは感じなかった。サイコパスな田舎娘、閉鎖的、密室と言っても過言ではない狭い世界で鬱屈した思いが爆発してしまった。
悪魔の殺人女子
前作「X」で殺人老婆パールの若かりし頃を描いた作品。
最初は納屋に入ってきた可愛いガチョウを農具のフォークで刺し殺したのを皮切りに不倫相手や友人、親まで殺す残虐非道ぶり、昔から人殺しだったということはよく分かりました。
高圧的な母親や病気の父を抱え悩むのは分かりますがやってることは悪魔です。後味も悪いし観たことを悔やむような映画、3部作観ましたが、ろくなもんじゃないというのが総論でした。
悪魔の殺人女子
前作「X」で殺人老婆パールの若かりし頃を描いた作品。
最初は納屋に入ってきた可愛いガチョウを農具のフォークで刺し殺したのを皮切りに不倫相手や友人、母親まで殺す残虐非道ぶり、昔から人殺しだったということはよく分かりました。
高圧的な母親や病気の父を抱え悩むのは分かりますがやってることは悪魔です。後味も悪いし観たことを悔やむような映画、3部作観ましたが、ろくなもんじゃないというのが総論でした。
ワン・テイクなんだ
こないだレンタルで観ました💿
今回も、パールを演じたミア・ゴスがいい仕事してますね🙂
スターを夢見てオーディションを受けるものの、無残に落選したことで、彼女が秘めている暴力性と残虐性が抑えられなく…。
この辺りは、わりと丹念な描写でした🤔
パールと親密になる映写技師にはデヴィッド・コレンスウェット🙂
口がうまく男前で、いかにも何人もの女性を引っ掛けていそうな雰囲気。
しかしパールの凶暴性に気づき始めたのが運の尽きでした😰
前作「X」での
殺人夫婦の片割れパールが、いかにしてああなったかを描く本作。
彼女の凶暴性の発露は恐ろしく、また他人の嘘を嗅ぎ分ける鋭さがあるのもポイント😳
A24のユニークさは健在で、後半の容赦ない展開はまさにホラーです⚠️
ラストシーンのミア・ゴスの引きつった笑顔は、脳裏にこびりつくほどのインパクト❗
これは次作
「マキシーン」
も早くみたいですね👍
彼女と我々の間にある「何か」とは
以前「そう言えば観てなかったな」くらいのノリで「X エックス」を鑑賞。
あるようでないストーリーと、絶え間なく押し寄せてくるエロとグロの描写に、一体どんな感情を抱けばいいのかと呆然として数日。
やはりここまで来たらちゃんと「Pearl パール」も観ておかねばならないと覚悟を決めて「Pearl パール」も鑑賞。
そして理解した。
「Pearl パール」あっての「X エックス」
でも絶対に「X エックス」を観てから「Pearl パール」を観るべき。
きっと逆なら、ここまで納得は出来ないと私は思う。
「X エックス」に出てきた理解不能な怪物が「Pearl パール」によって我々の行く末かも知れないと思い知らされる。
パールと言う女性は、窮屈でつまらない農場暮らしに嫌気が差し、自分の可能性を信じて常に夢を見ている。
その一見子供じみた少女のような夢想は現代の私達が持つ感情とひどく似ていて。
愛されたい、認められたい、君が一番だと言われたい。
そう、つまりは「承認欲求」
甘い香りのする方へ迷い込み、依存し、少しでも拒絶されたと感じれば排除する。
パールと私達を分けるのは、一体何なのか。それはきっと、パールが持っていない「何か」
それは理性だったり罪悪感だったり、はたまた自分への正しい評価だったり。
パールが「X エックス」で性的行為に拘っていたのは、恐らくそれがパールが唯一認められた「魅力」だったからではないか。
歪んでいたとしても、間違っていたとしても、求められたい、認められたい。
焼け死んだ母親の亡骸に寄り添い、綿菓子のような甘い夢を見ていたシーン。
あれこそがパールが本当に求めていたものなのだと思う。
良い子ねパール、だいすきよ。可愛いパール、愛してるわ。ずっとずっとママの側にいてね。あなたはママの誇り。
本作でも「X エックス」でも、パールの夫ハワードの感情が掴み切れない。
最初は殺人による快楽に取り憑かれているのかと思っていたが、今改めて思えば、ハワードの行動はパールへの究極の愛なのかも知れない。
おぞましさと恐怖を感じるあのラストシーン。
彼女と私達との間にある「何か」とは何なのか。
笑顔の裏側
凄い!これはホラーじゃない。新しいジャンルの映画。家庭環境がここまでさせるってリアルな話。これを見て私は幸せな家庭で育ってたんだなと思わされた。
窮屈な家庭生活がいつの間にか人を殺す事に繋がってたとは。でもそうだよね。なんでも手に入る子見るとみんな妬ましく思うもんね。
つまりこの映画は愛情不足をテーマに描いているのだと思った。でもお洒落に殺してパールの素敵さを引き出してくれる話だった。
殺しちゃうけどスターにある意味なっていた。
みんないなくなった後どうなったか気になるけど、、友達可哀想だったな。心から信頼してたはずなのに。
嫉妬深さが勝っちゃいましたね。
話がわかりやすくて良かった。
悲しくも切なくも笑顔が怖い映画だった。
パールに共感出来る部分もあると思う
色鮮やかな映像、不穏な音楽、主人公パールの狂気じみた表情がジワジワと怖さを滲ませています。
そういう不気味さもこの映画の目玉だけれども、
映画終盤、パールが自分の本質を吐露する独白シーンがなんとも切ない。
私には何かが欠けている、なぜこの家に生まれたの、なぜあなたは全てを手に入れるの、……。
不公平・不平等な世の中で恵まれない立場にいる者の魂の叫びのように感じた。
イカれてるキャラクターとされていても、こういう部分は共感出来るのではないでしょうか。
それでいてその後、飽くまで狂った自分であり続け、犯行を重ねる。
芯の通った人物だと思う。
パールが可哀そう…あんな毒親だったら逃げ出したくなるね
明確な夢を持ってるのに家庭環境のせいで縛られてるパールが可哀想だった。あんな毒親だったら逃げ出したくなるね。でも植物状態の父の看病と、農場の管理を任されて自分の時間を奪われた母の気持ちを思うとおかしくなるのも分かる。
オークションに落ちてから義理の妹と長話した後、走って追いかけて斧でぶった斬るシーンが1番怖かった。
過剰な演出とかないのがシンプルに恐怖を感じた。「誰にも言わない」って言われたのに結局殺しちゃうんかい...。
エンドロールでのパールの泣き笑い長回しが強烈。ハワードはどんな気持ちでパールを見てたんだろう。エックスで2人が長年暮らしてるの確定してるけど、どうやってパールはハワードを説得したのか気になる。
俺だったら帰宅した日に死体の食卓なんかみたら速攻逃げ出すけどな。パールは正直に全部打ち明けて2人で秘密を一生共有することを選んだとか?そしたら強烈な絆で結ばれそう。
鑑賞後にじわじわと…
気持ちの悪さが湧き上がってくる。
ストーリーはよくある設定で、
厳格な母親と病気持ちの父親に挟まれ若さを謳歌しきれてない田舎娘が映画の世界に憧れ、街で出会ったイケてる男性に惹かれて、抑圧されてた自我が爆発して暴走する話。
よくあるといえばある話で、途中から田舎娘が狂って殺人を犯しまくるのもあるっちゃあるのに、鑑賞後にじわじわと気味の悪さというか、なんかモヤモヤしたものが残る。
なのにまた『エックス』をまた観たくなるという謎の現象に陥ってしまう。
これがこの映画の魅力なのかなと感じた。
しかし、主人公のパールとその両親がおかしいだけで、この人達の周りの人間に悪はないように思う。
特に義妹はあんなに可愛いのに、牧場で働いてるパールを見下す事なく対等に接しているし、最後まで味方でいてくれてた。
だからあの結末は可哀想だったなぁ。。
映像技師も見る目なかったね、、カッコよかったのにー
最近観た中ではかなりエグい
殺人映画大好きだからウキウキで観たらなんとも悲しくなった。美しい殺人鬼にはつらい現実があった。サイコちゃんだけどそれは家庭環境のせいで。でも親の言う事も正論ではあって。毒母だけどそれもその背景をみればそうならざるを得なくて。人間の嫌なところを煮詰めた話。ただ義理妹は相談に乗ってあげたら勝手に殺人を聞かされ、オーディション合格も気遣って隠してたのに正直に言ってと言われたから伝えたら殺されるであまりにも可哀想。何も悪くないのに。いや、でもねえ、どん底にいる人間からしたらああいう人間が1番の「罪」なのかもしれない。嫌だけど共感してしまう。映画館男もだが、優しいふりをしてその場をにごそうとするって火に油。恐怖を隠してもう帰らなきゃって言ってる顔を見ると、ああ離れていく、裏切り者、偽善者、怒り。無敵の人のレシピだなあと思いました。それをされてるパールちゃんが可哀想ってなんで私サイコパスに同情しているのか=これが人間だからかな?いや、私も普通じゃないのかも。
前作より狂気じみてる
Xを鑑賞済なので、鍬や池が出てくる度にドキドキしてしまった(笑)。おばあさん、若い頃の方がぶっ壊れてる感じがして、ただただ怖い。
周囲の人(特に義理の妹)が不憫でならず、心の中で「逃げてー!」と思うことも多数。
前作を見返してないから分からないけど、地下で吊るされてのはお母さんなのかな?
場面転換やエンドロールなどが、昔のアメリカ映画(サウンド・オブ・ミュージックみたいなの)を思い起こさせて、それがまた怖さを引き立てる。本当はそういう映画のヒロインをやりたかったんだよね。
エンドロールの、だんだん壊れていく笑顔、かわいそうなんだけど…やっぱり怖い。
スターになるの
原題
Pearl
感想
映画史上、もっとも無垢なシリアルキラー誕生。
夢見る少女はいかにして無慈悲かつ凶暴なシリアルキラーへと変貌していくのかー
エックスの前日譚となる作品であり3部作で構成される。
ミア•ゴスの怪演は見事でした。パールに引き込まれてしまいました。
エンドロールの長回しの笑顔はすごく気持ち悪かったです。
ガチョウ食べたり、生首食べたりワニのセダも活躍しましたね笑
ウジ虫だらけの豚の丸焼き、死体の食卓、ミッツィーの切断は凄かったです。
※オルヴォアール、哀れなジョニー
新しいギャグ?😱
今夜(2024/06/28)観ました。
パール(ミア・ゴス)さんは、農場を営む家庭で母にこき使われ、自身の夢を叶えることも出来ず、病んだ父をケアしつつ家事手伝いや農場の作業を毎日させられています。
折しもスペイン風邪が流行している年代(1918年)の話しで、COVID-19で味わった3年余りの記憶を、嫌でも思い出してしまいます。
パールさんは銀幕のスターになるのが夢で、あるキッカケから海外に羽ばたくチャンスを掴みます。夫は出征で不在、母は農場と家事にかかり切り、父は介護なしでは生きられない状況をどう打開するか。最初から最後まで目が離せません👀💦
本作は狂気の祭典とでも言いたくなるような胸の悪くなるシーンが随所に見られますが、観ていて笑いが絶えませんでした😅もう笑うしかないとでも言いましょうか(笑)『スウィーニー・トッド』と同じジャンルといえば分かりやすいかも知れません✂️✨
ミア・ゴスの6分に渡るセリフ、エンドクレジットの貌(顔ではなく貌)だけでも十二分に観る価値がありますが、出来たら100分ちょっとの本作を堪能して下さい☆
苦手な人は適度に休憩でしながらお楽しみ下さい。
愛と狂気
怖かったし面白かった!個人的に結構好き。びっくりするって感じの怖さではないけど、ずっと色んな意味でドキドキしてた。
序盤すごく平和な感じというか、これがホラーになるの?って思ってたけど、思ってたよりしんどくなってしまった。
パールがずっと可愛くてずっとこわいんだけど、両親のこととか、夢とか、共感できる部分もあるのが人間らしさを感じて好きだった。他の人のパールをだんだん怖がっていく演技が良かった。
もっと愛が欲しかったのかなあと、、悲しくて可哀想で、でもちゃんとイカれてるパールを演じ切ったミア・ゴスさんすごい〜( i _ i )
エンディングのずっと無理して笑ってる感じ本当につらくてこわくて苦しい。最後ハワードがパールを抱きしめてあげてほしい…!
全61件中、1~20件目を表示
















