「映写技師は次回スーパーマン」Pearl パール いぱねまさんの映画レビュー(感想・評価)
映写技師は次回スーパーマン
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やはり今作の白眉は、スタッフロール中の長回し笑顔の顔面演技であろう あの不気味さに直視できない観客はこれから何回も夢に出てくるほどのトラウマを植え付けた衝撃作と言っても過言ではない
まだまだ成熟してない少女、しかし結婚をしているが夫は出兵し、若さ故の欲望を持て余している 幼い頃から芸能の道に憧れを抱き、同時に小動物を殺して沼のワニに生贄を捧げる事に悦びを感じるという、シリアルキラーの素地をしっかり引き継ぐ主人公を描くストーリーテリングは大変良く出来た秀作である
干し草フォークや斧といった、スプラッター映画のマスト武器をキチンと踏襲している点もリスペクトを感じる
そしてそもそものファーストシリーズである『X』をセルフオマージュするかのようなオーディション舞台のバミリ
追いかけての殺戮は、今作でも圧巻である
スペイン風邪、戦争、将来の夢、そして現実の生き苦しさ 現在と昔の何も変わっていない構図こそ背筋が凍るという事実を本作では描いているのである
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