銀河鉄道の父のレビュー・感想・評価
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小説家・門井慶喜が宮沢賢治の父である政次郎を主人公に究極の家族愛を...
小説家・門井慶喜が宮沢賢治の父である政次郎を主人公に究極の家族愛をつづった直木賞受賞作「銀河鉄道の父」を、「八日目の蝉」「いのちの停車場」の成島出監督のメガホンで映画化。
役所広司が政次郎役で主演を務め、長男・賢治を菅田将暉、賢治の妹・トシを森七菜、母・イチを坂井真紀、祖父・喜助を田中泯、弟・清六を豊田裕大がそれぞれ演じる。
演じる役者さんが素晴らしいです。感情移入でうるうる😢でした、、いいね!
愛にあふれたお父さんと宮沢家
銀河鉄道や「雨にも負けず」で有名な宮沢賢治は、こんなにも自分探しを続けていたんだと、それをずっと見てくれた家族がいてくれたんだなと知りました。お父さんにとってはむしろ不肖の息子。家業も継がず人造宝石をやるとか宗教に生きるとか、何を考えているかわからない。でも、これだけ家族に大事にされていたのであれば、幸せな人だなあと思います。
森七菜さん演じる妹トシは非常に良かったです。おじいちゃんをひっぱたくシーン、死の床で賢治の物語を聞くシーン、雪を食むシーンなど印象に残りました。今後の活躍を期待します。
賢治の死のシーンは悲しかったです。雨に負けずを諳んじて「良い詩だぁ」と言う父、「お父さんにやっど褒められたぁ」と弱々しく笑って答える賢治、「褒めだことなんか、ほかにもいっぱいある」と泣く父。もう少し前に、賢治が元気な時に言ってあげたら良いのに、なかなか言えなかったお父さん。
息子に対して素直な言葉をなかなか言えない気持ちは、私も父としてわかります。そして「なぜもっと早く言えなかったか」という後悔に苦しむことも多いのです。愛していること、褒めること、励ますことを口に出して言うのは気後れするけれど、勇気を出して言葉にしなければならないと強く思います。息子だけでなく誰に対しても。
そういうことを感じさせてくれた映画でした。
映画として残念だった点もあります。
色々なエピソードが描かれていますが、それらがやや表層的で浅いのです。私は宮沢賢治さんのことをよく知りません。それでも賢治が人造宝石や宗教に打ち込む理由、農民に拘る理由とか心情の描写は不十分と思いました。主人公はお父さんだから仕方ないかな。
まるでゴッホの弟テオの様な親父には驚いた。
小説家・門井慶喜が、
宮沢賢治の父である政次郎を主人公に究極の家族愛をつづった直木賞受賞作「銀河鉄道の父」を映画化。
セピア風にモノトーンに画面はフィルターがかかり、
いにしえの物語が展開されて行った。
切れのあるカメラワークが止まった様に決まり、
息を呑んでしまう。凄いスポットだった。
特に妹トシの火葬場面は俊逸で、
彼が危険人物とされるほどの宗教感の燃焼と焼失が見事だった。
そんな過度な展開から見事にファンタジーに軟着陸させたのはほっこりした。
役所さんの演技も口跡も強過ぎて皆んな萎縮してしまうなぁ
^^
岩手県で質屋を営む宮沢政次郎の長男・賢治は家業を継ぐ立場でありながら、
適当な理由をつけてはそれを拒んでいた。
学校卒業後は農業大学への進学や人工宝石の製造、宗教への傾倒と我が道を突き進む賢治に対し、
政次郎は厳格な父親であろうと努めるもつい甘やかしてしまう。
やがて、妹・トシの病気をきっかけに筆を執る賢治だったが……。
役所広司が政次郎役で主演を務め、長男・賢治を菅田将暉、賢治の妹・トシを森七菜、母・イチを坂井真紀、祖父・喜助を田中泯、弟・清六を豊田裕大がそれぞれ演じる。
^^
お父さんの話だから仕方ないけど宮沢賢治の内面が描写不足なのが物足りない。宮沢賢治という超有名人におんぶにだっこした家族愛物語としては水準の出来。(キレイゴト過ぎるんだよね)
①はじめの方は舞台が明治なだけで平凡なホームドラマの様相だったので期待薄か、と思って観ていたら賢治が日蓮宗にはまりこんだ辺りからやっと劇として面白くなってきた。
②役所広司は好演だが、好演するのが当たり前の人なので驚くこともない。唯一感心したのは、病床の賢治の枕元で、ランプの灯りの下で「雨ニモ負ケズ風ニモ負ケズ…」を読んでいる時の表情。
③妹のトシと賢治との絆の強さが描写不足なので、賢治の進学を許さない父親があっさりとトシに説き伏せられるところ、トシが病に伏せたと知った途端に賢治が童話を書き始める等のエピソードの描き方が唐突すぎる。
誰もが知っているエピソードだから突っ込んで描かなくても良いだろう、というのは映画作りからしたら手抜きなのだ。
④菅田将暉は宮沢賢治役にはミスキャストだと思うが華のある俳優なのでこういう映画にはキャスティングされやすいのだろう。
結核に冒されてからは何とかそれらしくなってきたけど…
⑤賢治の臨終のシーンには泣かされたけど、泣かすような脚本で、泣かすような演出で、泣かすような演技なので泣いたようなもの(+私は涙もろい)。余韻がない。
⑥銀河鉄道(?)に乗った政次郎が乗客である賢治とトシに「ありがとう」というラストも?
観終えた後、スクリーンに向かって「ありがとう」と言える映画に出会いたいものだ。
明治から昭和初期の時代
宮沢賢治の父親は代々伝わる質屋さんで、何不自由なく過ごせたという部分が大きいですね
特にその時代
そして、父親の時代に合わせた柔軟さという部分も見逃せませんが
そんなことより
家族愛が、とびきり大きかったから
この映画に繋がるんですよね
自分より先に二人も先立たれた感情は、言葉にできないほどの辛さでしたでしょう
それでも83歳まで御存命だったのは
子供達の分まで生きてやろうという
親の想いもあったのかも知れません
雨ニモマケズ
風ニモマケズ
ちなみに、はじめて
新宿109の映画館で鑑賞しました
クラスSの席は快適でしたが、高いですね
ポップコーン三杯くらいやりたいです
小説関連では最高の映画
小説関連だけの分野に限るなら、間違いなく銀河鉄道の父は最高の映画です!
自然と涙がでるような作品になっていて、終わり方に関しても後味の良い終わり方など気持ちよく映画館からでることができ、明日から僕も頑張ろう!という気持ちにさせてくれるような素晴らしい映画でした。
役所広司さん、菅田将暉さんの演技力も素晴らしくスクリーンに引き込まれていきました。
それと宮沢賢治の事は恥ずかしながらあまり知りませんでしたが、この映画をみたら宮沢賢治関連の作品がやたらとみたくなったので、現在色々な宮沢賢治の作品を読んでいる最中です。。。
日本の映画が好き
菅田将暉を楽しみに行ったけど、やっぱり役所広司の演技には見惚れてしまったなぁ
雪のシーンは最高に美しかった。
何よりも心に残った。
帰宅しても、あの雪のシーンを噛み締めていた。
映画と、字幕で流れるあの曲はどうもしっくりこなかったのは私だけかしら
芸名は「お役所勤めだった事」そして「役どころ広し」
今年57本目。
役所広司さんの芸名は仲代達矢さんが命名したもので「お役所勤めだった事」そして「役どころ広し」と言う意味が込められているそうです。「an an」4月19日号で成島出監督が仰ってました。2ページに渡って役所さんのロングインタビューと菅田さん、成島出監督のインタビュー。詳しすぎる。
5月3日のnews zeroは主演2人のトークで役所さんが今作は「親の教育で人のために」がテーマで最後そこに終着している。親がいかに凄いか感じた作品でした。この2人のコンビだから出来た役だったと思います。
そこそこ
少し泣けて、悪くはないけど何か物足りない感じ。
予告動画を視聴した時に、これ予告でほぼ全部語り尽くしてるんじゃ?と思ったが、その通りだった(笑)。
まあ、原作がある映画だし実在した方の超簡単な伝記みたいなものだから、全部分かった状態で見る人なんて大勢いるだろう。
話が変わるけれども、「銀河鉄道」というワードってロマンがありますよね。
題名が「風の又三郎の父」とか「注文の多い料理店の父(語呂が悪い)」とかだと多分そんな魅かれてなかった(笑)。
作家が変わるが、「羅生門の父」とか「坊ちゃんの父」とかでも。
ところが、「銀河鉄道の父」だと、うわっ感動しそうっっ・・てね・・。
個人的にはキラーワードだった!
……日本のアンデルセン………、
宮沢賢治の死後に賢治作品がれ始めたのは知りませんでした。
学生のころ、銀河鉄道の夜を拝読したときは、明治の作品でも凄いなーと感じた思い出があります。
………兎に角、子に対しての父の愛というものの表現をここまで映画で出したのはないと思う。原作は知りませんが、最後の(ありがとう)のシーンはあっちに戻って現世の役目に対して言ったことばだと受け取りましたが本当の所はなんだったのでしょうね。
と、役所広司さん、上手いなー、寡黙な表現をさせたら右に出る人はいないんじゃないかな。
成島出、監督作で初の良作。
上質なベタ。
成島出はシャブ極道、笑う蛙などの脚本の人で、
監督作では悉く不振だったが本作は初めて良し。
変に捻らず高齢者を泣かすベタを手堅く撮れる人と捉えよう。
菅田将暉の異様に高い鼻、
森七菜の適度絶妙な泣き演の巧さが印象的。
宮沢賢治は相当な変人だったろう。
ジワッと来る感動作品
ゴールデンウィークの最中なれど、来週は良い時間帯が無いので大黒摩季ライブの前に評価が高い銀河鉄道の父を観に来た。
なるほど役所広司と菅田将暉のガップリ四つのさすがのジワッと来る感動作品だったね。お薦め作品だわ。
宮澤賢治についてはそれほど詳しくなく、映画を観ながら風の又三郎なんかは昔読んだなと思い出すくらいだった。この映画によると宮澤賢治は生前は報われなかったんだね。質屋も継がなければ人工宝石も失敗、日蓮宗に身を尽くすなど何ともならなかった宮澤賢治を支えた家族愛。それも結核に倒れた妹のため物語を書き始めたんだね。
田中泯の怪演も良かったが、名優ふたりに挟まれても見劣りしなかった森七菜がまた良かったよ。テレビのCMでも好印象の彼女は将来楽しみだね。
銀河鉄道の脱線
GWということもあり、会場は多くの人で溢れかえっていた。こんなにも多い人を映画館で見るのは久しぶり、というよりもあまりにも珍しい光景である。
コロナ禍でこの映画館で観た『ジュディ』は自分一人ということもあったことを考えると、WHOのテドロス事務局長による新型コロナウイルスの感染拡大に関する「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」の宣言終了を身をもって体感したということになるだろうか。
しかし、周りを見ると、高齢者があまりにも多い。このGW、他に行くところもなく、彷徨うその行方は映画館だったということか。まぁ、自分も夫婦50割引でチケットを購入したその中の一人だから、とやかく言うことはするまい。でも、この雰囲気は、つまらぬところで、「あえて」声を出して笑ったり、どうでもいいところで「啜り泣く」ようなお年を召した方が多いこと、そんなことが気がかりになりながら着席したのだった。
予感は当たっていた・・・(佐野元春ばりのセリフが口をつく。まぁ、その世代だから許してね、っていうか、周りも、そうだし。。。)
映画のつかみで、なんで面白くもなく場面で笑うん?
(思い切り、この後、中略)
映画のラストに近い部分で、なんでこの場面で泣くん?
的な、方々が多いこと。
それを冷めた目で見ていた(実際には見えないので耳で聞いていた)自分としては、予感通りのことを確信したのだった。
「つまらない」
この映画で言いたかったことって何?
政次郎と賢治の親子物語。・・・気持ち悪いストーリーにしてしまったのは脚本のせい?
賢治のバカっぽさ。・・・それって狙いじゃないよね。この賢治、薄い。
トシとの情愛。・・・森七菜を押し出したかったの?
プレビューを見たら、いつものように「提灯」レビューが多いのにうんざり。
この映画は、どう頑張ったところで、父、息子、娘(妹)、そして母。どの視点から見ても描き方が物足りないということに尽きる。
しかし、
真っ当な意見もあり、少し安堵。良心的な真っ当な映画ファンはいるんだね。『キネ旬』的な。・・・・休刊にならないこと願いますよーー。それだけが、今の心配。(「脱線」しましたwww)
# 感動の「脅迫」に、みなさん、乗ってしまってはいけません。こんな映画で。
# 「あめゆじゅ とてちて けんじゃ」で妹との関係性にフォーカスした方が良かったかも。誰もが知っている事実だからこそ、自分なりに解釈を入れ込むことができる。
# 「銀河鉄道の母」の方が、さらに面白かったかもね。母イチの視点でナラティブ構成した方が映画としては出来が良くなったかもしれませんね。
# 父親に最期の場面で「雨ニモマケズ風ニモマケズ雪ニモ夏ノ暑サニモマケヌ丈夫ナカラダヲモチ・・・」一番やってはいけない最悪の脚本。これには参った。
# 父親との関係から死後発表の「銀河鉄道」に固執するあまり、映画のラストシーン、もはやコメディ。自分なら同じような死後発表なら『ツェねずみ』の「私のような弱いものをだますなんて!償うてください、償うてください」で、そこに至ってしまった賢治の心を語りたいけどね。生前なら『オツベルと象』。日蓮宗に持ち込む「下手くそな展開」よりも、断然いいと思うけどね。
「こんなにみんなにみまもられながら
おまへはまだここでくるしまなければならないか
ああ巨きな信のちからからことさらにはなれ
また純粋やちひさな徳性のかずをうしなひ
わたくしが青ぐらい修羅をあるいてゐるとき
おまへはじぶんにさだめられたみちを
ひとりさびしく往かうとするか」
この映画の目的は
賢治を愚弄することにあったのだろうか。そうではないと思いながら、こんな映画を世に出している人々を恨む。
よかった
役所さん、菅田くん、森七菜ちゃんと錚々たる顔ぶれで、それだけで否が応でも期待してしまう。そしてその期待を外さない。ありがとうございます、観てよかったです。長い作品だけど見応えあります。
お葬式のシーン等、日本の風景が美しいです。
滑り方が半端ない。名演なのに残念。
原作「銀河鉄道の父」は未読ですが、宮沢賢治先生の「銀河鉄道の夜」他、数作の作品は読了しております。
近年、宮沢賢治先生の生涯は、そのご家族(特に妹であるトシさん)も含めて作品や資料に基づき研究がなされてるのはみなさんもご存知の通りです。
その生涯がドラマ仕立てに脚色され映像化されたのも今回が初めてではなく正直、語り尽くされた感もありますが、今作は原作が直木賞を受賞され、先生のお父上の視点から物語が進行する新しい試みとのことでしたので、期待して映画館に足を運びました。
父親がその妻から「旦那様」と呼ばれる今では想像もつかない明治末期の家父長制が強い、資産家の家庭で育った賢治が、幼少期よりどれだけ父親から愛情を注がれて育ったかが映画冒頭より語られております。生来、賢治の身体が丈夫でなかったこと、また、長男で後継であるから期待していたという理由はあるかもしれませんが、たぶん、それ以上の溺愛とも言えるくらいのものかもしれません。
しかし賢治が学問に励み、海外の文学、先進の思想にふれた結果、思想がより理想追求型になると、当然ですが、現実の商売や家業の存続に重きをおく父親からはそれを頭ごなしに否定され、しばしば、衝突が起こります。父子の愛情の裏返しゆえ、その凄まじさに拍車がかかる様です。うちも同様、親子喧嘩あるあるですね(笑)。
父親としての息子への深い愛情と、家長として家業を維持する義務、その狭間で悩む姿はよく描けていたな、と思いました。
ただ、ここからが問題。
物語の節目節目で事実として起こった重要な出来事を、作品としての名シーン、感動ポイントとして作り込んでられましたが、何かそれが全体的に「唐突」なんです。
事前説明や前振り、伏線張らずにいきなり名場面がガツっとくるからタチ悪いのです。
失礼ですが、から滑りしてるみたいな妙な空気が流れてしまうのですよ。
しかも、役所広司さん、菅田将暉さんとかいずれも名優が、半端ない熱量かつ瞬発力でされるでしょ?
これでは逆に鑑賞者の気持ちが乗らなくて印象が「滑り方が半端ない」になっちゃう訳です。
脚本、演出って本当に難しいから気安く批判したくないけど、名優出演させて彼らの名演があれば多少穴があってもカバー出来る・・・なんてことはありえません。
特に、祖父と対峙する妹のトシさん、いつのまにかこんなに強い女子に?とか、女学校の先生になんでなった?とか。また、いきなりチェロ弾き出す賢治とか・・・そんなの合わせて3分も時間取れば脚本上に違和感なく伏線張れるはず、いや、一言、二言で良いので載せてください。
観客のすべてが脳内補完出来るほど、原作が世に知れ渡ってませんし、宮沢賢治の生涯は認知されてないのだから、ここは留意すべきでしょう。
名優の名演がむしろ仇になるのは、残念でしたね。
闇夜のランプが美しい、宮沢賢治の世界を画面で体現してるようでいいね。
ごく普通の宮沢賢治の伝記を父親目線で観たお話です。彼の死後、いかに彼が世間に知らるようになったのかを画いてくれたらもっと良かったかなと、なぜなら生前の彼の作品は自費出版みたいなので・・・
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