銀河鉄道の父のレビュー・感想・評価
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綺麗に死ね
久しぶりの森七菜。よかったな👏役者たちがよかったのでとても安定感のある作品でした。やっぱ親より先に死んだらあかんなぁ。
宮沢賢治ってこんな人だったんだねぇ。まさか今の時代でだれもに名前を知られているとは本人は知る由もないのか。すごいことですね。
ラストシーンに涙腺崩壊。
宮沢賢治を題材にした映画や小説はたくさん作られてきたけど、父の政次郎に焦点を当てたお話は初めてですね。直木賞を受賞した原作に、魅力的な俳優陣でよかったです!
支離滅裂なとこもある賢治に翻弄されながら、愛を貫いた父の心情描写が素晴らしかった。2時間尺で賢治の人生を深掘りするのは避け、結核で亡くなる兄妹を2つの山場にした構成がよき。それを結ぶラストシーンは感動的で涙腺崩壊。忘れられないシーンの一つになりましたよ。
とにかく演者の熱量がすごい。父役の役所広司さんはいつも通りさすがだ。今年もしっかりアカデミー賞狙えるね。賢治役の菅田将暉さんは今作も見応えがあった。森七菜さん、坂井真紀さん、田中泯さんも確かな演技だ。素晴らしい演者の対峙する邦画は、価値がありますね。
何回も読んだ風の又三郎や銀河鉄道の夜が、あんな想いの中で描いたなんて知らなかった。違う気持ちでまた読み返してみたくなりました。
卍解←
宮沢賢治の人生というよりも
彼を支えた父親の物語📖 𓂃𓈒 𓂂𓏸でした。
予告を観た感じでは、ユーモラスに溢れ
コメディかと思っていましたがちょっと違っていました。
そしてまた予告編でいいとこ全部見せそんな感じが否めません。
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宮沢賢治の人となりをほとんど知らないので
放蕩息子っぷりや、宮沢家が「質屋」で
比較的裕福であったことを初めて知りました。
著名な作家というものは、爪に火をともすくらいの
苦労人の印象しかなかったのですが、それとも違いましたね。
(偏見でしかない🤣)
無知ですみません😫
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中盤までは、良さを感じなかったのですが←
ラスト15分でそれはないわ、泣かすなや😫って
なります。母(坂井真紀)もよかったです。
宮沢賢治(菅田将暉)というよりも
父 政次郎(役所広司)の独壇場でした。
役所広司に至っては、ファミリアがコケた
印象だったので安心しました。←いらん世話w
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それにしても結核で娘と息子を亡くすなんて
親として、これほどまでに残酷な事が起こって
いいのだろうかと思うほどです。
日進月歩、医学の発展に感謝いたします🙏
「宮沢賢治の父」である必要がない
非常に期待していた作品なのに、少々残念な出来であった。
・俳優陣の演技は素晴らしい。
・時代考証、風俗考証がしっかりしていて映画の世界にスムーズに没入出来る。
・逆光やハレーションを効果的に使ったカメラワークも賢治の世界をイメージさせる表現で非常に良かった。
これだけ良いところが多いのに仕上がりが今ひとつだったのは、肝心の「宮沢賢治」という人物の掘り下げが浅いからだと思う。だから、ただの「破天荒な息子をもった親バカな父親の深い愛情と家族愛」で終わっている。
これなら、どこぞの破天荒息子でも変わらない。宮沢賢治である必要がまったく無いのだ。
賢治の人生史について詳しい観客はそう多くはないだろう。何か縁があって研究やら勉強やらでもしない限りは普通あまり知らないはずだ。
私はたまたま仕事と趣味を兼ねて研究した事があるので、「賢治の父を掘り下げる」という斬新かつ秀逸な観点には非常に驚いた。
「あの賢治を積極的に支えていたならば、そこには大変なドラマがあっただろう」と、本作は非常に楽しみにしていた。
涙腺崩壊に違いない!と、幕間のうちからしっかりハンカチを握りしめ準備して鑑賞に望んだ。けれども、まったく泣けなかったのだ。
特に、余計なフィクション演出の場面ほど、非常に鼻についてしまった。
・「雨ニモマケズ」から始まる書きつけは賢治の死後に発見されたものであり、亡くなる時に父が読み上げるはずがない。実際、詩かどうかすらわからないシロモノだ。(褒められたのは、亡くなる日の朝、父に「国訳の妙法蓮華経を一千部作ってください」と語った件についてだ)
・父、政次郎は私財を投じて仏教会(浄土真宗)を主催し、地域の民生・調停委員として800件以上もの紛争を解決に導いた人物。
賢治は大乗仏教である妙法蓮華経に激しい感銘を受け、父を折伏しようとしばしば大口論を繰り広げたが、映画のような奇行はしていない。
トシの葬儀は浄土真宗だった為に参列せず、出棺時に現れて棺を担ぎ、遺骨の半分を国柱会本部に収めた。
・短歌や短編を書き出したのは、トシの結核がきっかけではなく、盛岡高等農林学校(現・岩手大学)在校時にすでに同人誌発行したり家族に朗読したりしている。
・先祖代々(と言っても祖父の祖父から)続いた家業は呉服屋。質屋は分家としてほとんど相続が無かった祖父が始めたもので実質的には古着屋メイン。金貸しというよりユーズドショップだった。
上記部分を脚色するのもわからないでもないが、何もこんな演出をせずとも賢治の人生に深掘りすべき箇所は山ほどある。
特に羅須地人協会の3年間だ。
・6年間勤めた農学校教諭の職を捨て「本物の百姓」になろうとする。しかし、年長の農民達からは金持ちの道楽と見做され野菜をすべて盗まれるなどの嫌がらせも頻繁だった。
・3日間だけ東京へ出向いてチェロの特訓をし、知人楽団員達と羅須地人協会にて演奏会をしようとしたが、上手くいかず中止に。(この時、演奏のお詫びに作って聞かせた童話が「セロ弾きのゴーシュ」の原型)
・徹底した菜食、農民達同様に栄養失調を招くレベルの粗食を貫く。
肺炎が悪化しても「生き物の命を取るくらいなら死んだほうがいい」と言って、卵や牛乳すら拒否した。
羅須地人協会の日々で賢治は「個人の限界を嫌というほど思い知らされ、のちに己を客観的に俯瞰した反省と苦渋をしたためている。
この辺りをもっと丁寧に映像化するだけでも「宮沢賢治の父」をする事がいかに大変な偉業であったか描き出せるはずだ。
それを中途半端なカット程度に挿入しているから羅須地人協会時代のエピソードを知らない鑑賞者から見れば「話の筋脈から考えて不要なシーン」と見做されてしまうだろう。
また、賢治の名誉の為に正しておきたい点もいくつか。
・自費出版本がまったく売れなかったのは「価格」によるところが大きい。
表紙や装丁に非常にこだわった為に、現代に換算すると「春と修羅」は1万円、「注文の多い料理店」は6400円くらいだったのだ。いくら書評が良くとも無名新人作家の詩集や童話集をこの高額で買う物好きはいないだろう。
(注文の多い料理店はタイトルから「経営指南書」だと勘違いされがちだったし)
・学業成績は決して悪くはなく、小学校では全科目甲(オールA)
旧制中学では進学出来ない将来を悲観して成績が落ち込んだが、政次郎のおかげで祖父を説得し進学を許されたあとは実力を発揮。
旧制高校は主席で入学。入学式総代を務め、2年次からは授業料免除の特待生に選ばれている。
・本は売れずとも生前から文壇で評価され、作家の知人も多かった。
死後に多数の遺稿を出版したのは父ではなく草野新平達の尽力によるもの。
以上、ごく簡単に目立った話だけ書いてみたが、これだけでも賢治は非常にこだわりの強い、なかなか大変な人物だとわかるだろう。
勘当同然ならいざ知らず、愛情深く支えたならば「賢治の父」は本当に大変だったと思うし、ドラマティックなエピソードも山ほどあるのだ。
「宮沢賢治」「雨ニモマケズ」という2大ブランドをちらつかせて、なんとなくわかったような気分にさせるのではなく「宮沢賢治」を深掘りして、そこから「父の苦悩と深い愛情」を描きだして欲しかった。
あまりに不完全燃焼だったので、勢いで観る予定のなかった「聖闘士星矢」をハシゴ鑑賞してしまったのは内緒であるw
日本の世界遺産「役所広司」素晴らしかったです😍
観終わった後に役所広司と菅田将暉の記憶しか残っていない素晴らしい映画でした。
父親過ぎる父親によって賢治の死後に作品でこの世に生き返った賢治、相田みつをは息子によって作品がこの世に出た事を思い出しました、今年は大凶作の映画作品かと思ったけども救われました映画を観る勇気が湧きました
役所広司最高!
役所広司の存在感がハンパないです。
息子を愛する父親の気持ちがもの凄く伝わってきます。
また、娘のトシもところどころ存在感を出してました。
反面、菅田将暉演じる宮沢賢治の存在感がないのが少し残念でした。宮沢賢治の人柄なのか?ずっと単調な喋りで感情の起伏がない感じです。
個人的には、妹のトシが結核に感染して療養してる時に宮沢賢治が小説を読み聞かせしているシーンはもっと時間をとっても良かったのではないかと思います。逆に宗教団体に加入に行くシーンとかは、ほぼなくてもよかったような?
役所さんが1人で引っ張ってる感じがある映画でした。
親と子の絆とすれ違い
個人の感想と解釈であることをご了承の程よろしくお願い致します。
映画とは不思議な縁で結ばれています。
今日は映画館にくる予定ではなかった。
映画を観るなら他に観たいものもあった。
でも、自分の今の気持ちと上映時間のタイミングで
本作を観ることにしました。
とても観てよかった。
この作品に出会えてよかった。
もし、今日出会えてなければ
配信になってからもこの作品を観ることはなかったとも思います。
子供に先立たれた親の目線で観ると、
どんなに振り回されていいから
どんな生き方でもいいから
長く生きて欲しいと思う気持ちはわかります。
親を散々振り回した子供の目線で観ると、
本当に申し訳ありません。
もう僕には何もできない。
どうすることもできない。
こんな子供でごめんなさい。
と思う気持ちもわかります。
親は子供の1番の理解者でありたいと努力をするものです。
子供は親に認めてもらいたいものです。
そこがちょっとの感情のすれ違いでうまくいかなくなったりもします。
親の心、子知らず。
されど子の心、親も知れず。
だからこそ、お互いに元気なうちに、
会えるうちに、
話せるうちに、
一言でも多く会話して
素直な気持ちをちゃんとはっきりと
伝えておかなきゃいけない。
って思いました。
子供が親より先に亡くなるのは親不幸だということも理解できます。
残された親は生きているだけで罪悪感を感じから。
自分自身も高齢の親よりも一日でも長く生きていなきゃと思います。
でも、亡くなった子供が親不幸だとは全く思いません。
自分も最後は
「ありがとうございました」
と言って旅立ちたいと心に決めました。
素晴らしい作品に出会えてよかったです。
リアルな感じの賢治像
宮澤賢治も大変だったんだなと
リアルさが伝わってくる感じでした。
原作未読ですが、
成績のことなど 映画では
事実と異なるのかな?と感じるような点が
気になりました。
後半の賢治の活動内容など
父のナレーションを入れるなどして
わかりやすくしてもらえたらなとも感じました。
妹トシや、父と息子のおおまかな関係性などは
よく伝わってきて
賢治も大変だったし
お父さんも一生懸命育ててくれたんだなと
感じました。
内容的にはリアルな内容だけに
悲しい部分も大きく
嗚咽レベルで泣きましたし
結構後まで引きずりました😢
最後のシーンの演出と
エンディングの曲はちょっとかなり
違和感ありました😅
親ばがだな、おどうさんは
じゃじゃじゃ宮澤賢治の父、政五郎にスポットを当てた物語。
賢治自身の作品はやり尽くされた感はあるが、父親視点というのも面白い。
賢治はむしろ死後に評価された作家であり、そのようになったのもこの父や弟の奔走があったからだと思うのだが、そこが語られないのが惜しい。
どうせなら、政五郎の死までやってもよかったかと思う。
「賢治」の名付け親は本当は叔父だったり、病身の賢治を看病して自分も感染することは度々あったり、宗教問題、「雨ニモマケズ」の時期など多少改変しているところもあるが、まぁ許容範囲。
時間の経過(展開)が早いので「○年後」「〇〇年」の表記をもっと増やしてもよかったかと。
私にはわからない映画
誘われて観た映画で、文学の世界とか、よくわからないし、宮沢賢治もらあまり読んだことがないので、わたしにとっては、つまらない映画だった。好きな人には凄くいい映画なんだと思う。俳優さん達は、素晴らしい演技だし。世界観はいいのだろうけど、ゆっくりと落ち着いた感じの流れだけど、一生を描いてるので、なんかひとつひとつに感情移入ができなかった。
詳しい人とかには、わかるんだろうけど。
宮沢賢治を識りたくて見る。役所と七菜ちゃんは良かったけど、菅田将暉...
宮沢賢治を識りたくて見る。役所と七菜ちゃんは良かったけど、菅田将暉は、別の賢治が見たかったし。のそっとした感じの。
永訣の朝の詩は好きだったので泣いた。
メソメソしたシーンが長すぎて退屈した。
方言が良かった。
あのお父さんが本当に凄いのは、 宮沢賢治の死後なんじゃないの? ま...
あのお父さんが本当に凄いのは、
宮沢賢治の死後なんじゃないの?
まさかその後がないとは思わなかった。
思わせぶりなタイトルだけに、とても残念!
原作は知らないけど、
原作自体がそこで終わってるとかなの?
もしタイトル違っててストーリー的に納得できたとしても、
でもちょっと物足りない感じが拭えない作品だった。
「綺麗に死ね」
不安定ながら、父目線のため心情の説明がされない賢治を菅田将暉が(たまにあばれる君に見えるくらい)好演。
役所広司も硬軟織り交ぜた名演で全体を支えるが、そんな中で本作の鍵となるのはやはりトシを演じた森七菜。
父の説得から病床の姿まで、素朴ながら芯のある姿は彼女ならではの奥行きが感じられた。
また、本人のみならず賢治が死に取り乱さなかったことも、「綺麗に死ね」の言葉があってこそ。
登場シーンが劇中で最も画面が明るかったことが象徴するように、宮澤家を照らす存在でした。
ただ、話が断片的な上に“間”を取らずカットが切り替わることが、切り貼り感に繋がっていて残念。
子供がカメラをガン見していた祖父の葬列シーンは撮り直しもカットもせず、画的には素敵だが話的には完全に不要なチェロのシーンは入れる。
わざとらしいスロー演出なども含め、引き算ができずに各シーンの余韻が殺された印象です。
母親が「最後くらい」と清拭をする場面も、それまでの“添え物感”が強すぎて、今さら我を出されてもと感じてしまった。
タイトルも惹句としては素晴らしいが、内容的には『銀河鉄道の夜』を引くには違和感があります。
しかしながら、政次郎が『雨ニモマケズ』を暗唱し慟哭するシーンでは涙腺が緩んだ。
「質屋を継げ」に対する反応で賢治の変化を、ランプの火の調整(賢治は小から大、政次郎は大から小)で二人の違いを出すのも上手い。
惜しい点はありましたが、演技も画作りも十分に良かったです。
久々に感動の純文学映画!
昔は跡継ぎとして生まれた男子には、家を途絶えさせない為の使命があり、それも含めて長男が生まれた時の父親政次郎の喜びようを観ていたら、私の父親もこうして我が長兄の誕生を喜んだのだろうなと、長兄に甘々だったことに嫉妬していた自分の子どもの頃を思い出した。
そして、思春期の真っただ中の賢治が少々狂気を帯びて反抗する場面ではちょっと引いたが、その激しい感情の迸りを父親役の役所さんがまるっと包み込んでくれるので、あとは賢治が大人になって行くのをただただ観て待った。
だけど、待っていたら。。。。悲しい結末が襲って来て、気が付けば私の頬から涙がとめどなく流れていた。
辛いとか、悲しいとか、そんな言葉では表現できない「死」という現実を見せつけられたけれど、父政次郎はそれを乗り越えて、作家宮沢賢治を作り上げた。
私の両親はすでに他界しており、母親とは大人になってから女同士としていろんなことを話をしたし無条件に尊敬しているが、父親とは大人になってからもずっと疎遠なままで、父親とも生きている間にもっといろんな話をしておけば良かったと寂しい思いが後を引いた。
STAR
宮沢賢治が死後に有名なったという話は歴史の授業なんかで習っていましたが、作品自体は知っていても、生涯に関してはざっくりとしか知らないなと思い鑑賞。
まぁ泣かせにはくるよなぁといった感じで、そこが見え見えだったところで少し冷めてしまいましたが、役者陣の熱演は光りまくりでした。
宮沢賢治の父として、宮沢賢治の家族として、彼の功績を残すために奔走した後の物語の方が気になったかなぁというのが最終的な感想でした。体調のコンディションがすこぶる良い時にまた観に行こうかなと思います。
鑑賞日 5/8
鑑賞時間 15:20〜17:35
座席 K-2
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