劇場公開日 2023年5月5日

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「銀河鉄道。星めぐりの旅は続く。」銀河鉄道の父 はるたろうさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5銀河鉄道。星めぐりの旅は続く。

2023年5月14日
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鑑賞方法:映画館

宮沢賢治。宗教家であり、童話作家であり、農民の先生であり、希代のロマンチストである。様々な顔を見せる賢治の物語を父親の視点で描いた本作。従って賢治自身の物語はかなり省略されてただの愚息みたいになっちゃってます。

新しい時代を生きる明治の父は息子の無茶も無下にはしません。やりたいことをやらせた結果、数々の名作が誕生したことも間違いありません。しかし賢治の一番の理解者は妹のトシです。兄妹のシーンは哀しくて美しかったです。森七菜すごく合ってましたね。

ただ、賢治をおくるシーンのさぁ泣けよ、クライマックスでっせ、みたいなのは正直ひいてしまいました。だいたい雨ニモマケズは死後に手帳に書かれていたものが見つかったので、その感慨深さみたいなのをないがしろにするような使い方はやめてほしかった。

星から星へ。死者を乗せて走り続ける銀河鉄道。ラストシーンは賢治の世界観に寄り添ってて良かったです。

はるたろう