劇場公開日 2023年5月5日

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「菅田賢治」銀河鉄道の父 赤ヒゲさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0菅田賢治

2023年5月5日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

個人的な話ですが、若い頃、ずっと宮沢賢治が苦手でした。大学時代は周りにも賢治ファンが多くいて、後にわが子を賢治と命名した友人もいました。苦手な理由は単純で、何となく綺麗事のように感じていたせいですが、よく知らなかったということもあります。もう20年ほど前ですが、家族で岩手を旅行して宮沢賢治記念館に立ち寄ったとき、「雨ニモマケズ」の実物を見て、驚きました。粗末な手帳に走り書きのように書かれた筆跡をみて、その場で泣き崩れそうなほどの衝撃を受けました。この映画もまた、宮沢賢治という人をありのまま描いているように感じられて、何度も嗚咽が止まりませんでした。菅田将暉さんが命を吹き込んだ賢治、そしてわが子を思う父の熱情を役所広司さんが見事に演じきり、改めて命の尊さ、家族の絆を感じました。賢治が亡くなるシーンは成島監督も悩まれたようです。一歩間違えれば逆に興醒めしそうな脚色でしたが、強く心を揺さぶられました。

赤ヒゲ
赤ヒゲさんのコメント
2023年5月15日

みかずき様

ご無沙汰しています。コメントいただき、ありがとうございます。

>本作、父親視点からみた宮沢賢治という着眼点がGoodでした。

そこが新機軸でしたよね。私自身はそれほど宮沢賢治を知らないのですが、新たな賢治像なのかなと感じました。

>父親役の役所広司は、怒っても、喧嘩しても、底流に賢治への強い愛を感じる演技でした。

本当にいろんな役ができる俳優さんですよね。クライマックスは若干意見が分かれるところかと思いましたが、少なくとも役所さんだからできたのかなって思いました。

赤ヒゲでした。

赤ヒゲ
みかずきさんのコメント
2023年5月14日

こんにちは
みかずきです

本作、父親視点からみた宮沢賢治という着眼点がGoodでした。
客観的に、宮沢賢治像を捉えている思いました。

父親役の役所広司は、怒っても、喧嘩しても、底流に賢治への強い愛を感じる演技でした。
この親にしてこの子ありという諺通りの人間味豊かな父親を好演していました。

では、また共感作で。

ー以上ー

みかずき