「全員を肯定してるのか」恋のいばら Scottさんの映画レビュー(感想・評価)
全員を肯定してるのか
「どういうこと?」っていう展開で始まっていって、謎に引っ張られて観ちゃうんだよね。
松本穂香と玉城ティナの侵入は成功するのか?っていうハラハラ感もいい。
ただ侵入のところ引っ張りすぎて、中だるみするの。
「なんかカッタルイなこの映画」って感じになって。
侵入成功して、渡辺圭佑が寝た女の人のベッドでの写真が大量に発見されて、「うわ、渡辺圭佑、クズじゃん」って感じになるんだけど、そりゃ物語の展開的にそうだよね。そして伏線回収されるけど、特に爽快感もないの。
ただここからが不思議だったんだよね。
渡辺圭佑は、権力ある人に逆らってモデルを救ったんだけど、そのために仕事で干されてんの。しかも、そのモデルには捨てられてんの。『ざまあ』っていう描写なんだけど。
そこから渡辺圭佑は幸せそうに桜を撮るんだよね。劇中で『仕事で撮りたくないものばかり撮ってると、自分が本当に綺麗だと思うものを撮りたくなる』って言ってるんだけど、これ本当なんだろうって気になってくる。
だから、あの大量の写真も、本当に綺麗と思って撮ってただけなんじゃないかって。
そして、その中で、玉城ティナは別格だったんだということも描写されんの。
なんか「まあ、そうかな」って全てを許した感じで、「でも、そうなの?」ってところもありつつ、観終わったとき不思議な感じで良かったな。
玉城ティナのダンスは「モデルでは成功しただろうけど、ダンサーでは無理っぽいね」って感じだった。そういう役だからいいんだけど。玉城ティナはこの頃いろんな役に挑戦してていいね。