ひとりぼっちじゃないのレビュー・感想・評価
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独特な世界観
好き嫌いは大きく分かれそう
友人との約束をドタキャンされ時間を埋めるためになんとなく観た映画でしたが、観終わった後いろいろな意味で心にドロドロ、ジワジワと残る映画でした。好き嫌いはかなり分かれそうですが、主人公にシンパシーを感じた自分には刺さりました。
派手な展開や主人公達の言動の細かい説明はないので、映画にわかりやすさや大きな山場を求める人には不向きかも。観た側に委ねられ、想像力が必要な映画です。あれこれ考察したくなりました。原作小説があるとのことで読んでみたいと思います。
役者については、主人公を演じているのがKing Gnuのボーカルだという事を知らずに観たのですが、ネットで見かけた井口理のミュージシャンとしてのイメージが邪魔をすることなく、主人公・ススメとして終始映画を観ることができました。台詞は少ないものの、表情や話し方、体の動きで演じられる役者なのだと思いました。なかなか面白い役者で、今後は役者として注目したいと思います。
主役の脇を固める女優達の演技も良かったです。
ラストはハッピーエンドなのかバッドエンドなのか観る人によって分かれそうですが、個人的にはハッピーエンドだと思いました。というか、主人公に自分を重ねた者としてはハッピーエンドだと信じたいです。
小説らしい雰囲気ある作品
138席シアターを独占鑑賞。効果音も含めて小説らしい雰囲気のある作品で想像力が試されているようです。また主演・馬場ふみかの魅力も満載で、まるで彼女のプロモーション映像と思えるぐらいの美しいカメラワークに引き込まれた。
2023-56
こういうタイプの映画は初めて
うーん、よく分からなかった。。 ただ、眠くならせない演出や展開では...
雰囲気はあるけど、中身がない。
なんだろうなぁ、似てると言えば鈴木清順の「陽炎座」かなぁ、、生きてるんだか死んでるんだか、ふわふわして主体性の見えない沼のような、霞のような女のファムファタール物です。こういう緩い人と付き合うのは大変だなぁ、自分も緩くないと続かない。
なんか思いつきや不思議な絵を紡いでストーリーは二の次的な部分はリンチに似てるかもしれないが(あ、誉めてないです)強い世界観やメッセージも無く、ふわっと不思議な子に振り回されて足を踏み外しそうになったのを救ったのは母ちゃんという日常であった、、という話(?)宮子は子宮なんだな、、たぶん。
馬場ふみかはこの役をどう解釈して演じてたんだろう?井口氏のキャラはダメ感出ててよいけどお世辞にも上手くない。ススメという名前も自虐十字架で親呪うレベル。
まあ河合優美がかっこよかったから許そう。
謎の映画
馬場ふみかと河合優実の無駄遣い
けっして
薄いレイヤーが何層にも重なって、淡い絵を描いているみたいな印象
長くて静かな映画だったけど、不思議と飽きずに最後まで観れた。
強い主張はないのに、ネチネチと訴え続ける持久力がある。
誰にでもある普遍的な、自意識過剰の自分を持て余す感覚を、10倍くらい拡大した感じの主人公に、自分の日記を読み返すような親近感を覚えた。
主人公ススメの不器用な言動や、怯えた視線には共感せずにはいられない説得力がある。
それなのに何故か、映画を見終わると、ススメの存在感は夢の記憶のように一瞬で溶けて消えてしまう。
確かにそこに居たはずなのに、実在感が危うく、曖昧な手応えしか残らない。
親しみ易い空気を出しつつ、底知れない虚無感を醸す主人公。
原作では、もっと主人公の在り方は生々しかった気がした。
映画の主人公が、何処かは計り知れない浮遊感を醸しているように感じられたのは、俳優としての井口さんの根本的な特性に起因するところもあるのかもしれない。
一見どこにでもいる人に見えて、実はどうにも掴みどころのない、底知れない何かを秘めるキャラクター。
井口さんは、物語の作り手の創造力を、激しく刺激するタイプの役者になって行くのかも知れないと思う。
映画の進み方については、ちょっとゆっくり過ぎる感じがした。映画内の時間経過は、観る側が脳内で恣意的に伸び縮みさせながら捉えているので、物理的に長尺を押し付けられると却って集中力が阻害されてしまう気がした。もっと観る側を信じて、粗い要素を積み上げてくれても良かったかなと僭越ながら感じた。
とにかく、誰もが日常と非日常の狭間で、必然的に迷い込みたいという願望を持つような世界が、一瞬目の前に開けたような気持ちになれる素敵な映画だったと思います。
観る人の想像力により展開が膨らむ不思議な映画
ふたりぼっち
木彫りするセンスは怖い
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