劇場公開日 2023年12月15日

「マグニフィコという、正真正銘の極悪人。」ウィッシュ ガッキーさんの映画レビュー(感想・評価)

2.5 マグニフィコという、正真正銘の極悪人。

2025年12月12日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

自分で言うのもなんだが、恐らく私のこのレビューは荒れると思う。
なぜかと言うと、本作のヴィランであるマグニフィコ王を擁護する圧倒的多数の意見に対して、真っ向から反論をするからである。(一応言っておくが、逆張り等では決して無い)

そんなお門違いのような見解が大多数を占めている事に驚きを禁じ得ないし、
ましてや、こんな最低なキャラクターを賢王呼ばわりなどヘソで茶を沸かす。

確かに、平和を目指して、たった一代で国を築き、独学で魔法を勉強するという立派な面はある。

しかし願いの全てを叶えるわけではなく、国を守るためのリスクヘッジで、叶える願いは厳選している。
しかしこれは要はただの保身であろう。
しかも、こその叶えられなかった願いを持ち主に返しもせず、それどころか願いを忘れさせてしまう。

誰にでも叶えたい願いがあり、その願いを叶えてくれるという人が現れたら、そりゃあ欲が出るのは当然というものだろう。
そして、もしその願いを叶えてもらえないと知った時は、クレームが出るのも当然だろう。浅ましいことだが。
そうやって期待を持たせてぬか喜びさせてしまうのだから、そもそも、マグニフィコがしている行いは、結局は破綻するのが目に見えているのである。
ましてや、この叶えられない願いがあるという件を公表していない時点でダメだろう。

クライマックスでは、マグニフィコは、魔法で全国民を拘束してしまう。これは即ち、彼らの自由を全て束縛するというメタファーにも思える。

こんな暴君のような奴のどこに擁護する価値があろうか。

最低最悪の卑怯者。ディズニーヴィラン屈指の極悪人だろう。

ガッキー